【インタビュー】山崎育三郎「“I L
AND=育三郎ランド”にいざないたい
」 彼にしか表現できない“ミュージ
カルポップス”!

山崎育三郎が、約2年の制作期間を経て初のオリジナルアルバム『I LAND』を7月25日にリリース。話題となったシングル曲「Congratulations」「あいのデータ」「Keep in touch」のほか、夢の世界への入り口となる「I LAND」、ドゥーワップ的なコーラスやホーンが華やかな「Get yourself」、スウィングジャズを思わせる「TOKYO」、ムーディーでシアトリカルな「宿命」など、色とりどりな“ミュージカルポップス”が咲き誇る作品だ。曲にまつわるエピソードにしても然り、“山崎育三郎”をとことん感じてほしい。
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■勇気を振り絞ったら変わった!海外留学での様々な経験を告白
――オリジナルアルバム『I LAND』は、実に多彩で無比な“ミュージカルポップス”を堪能できる作品ですが、山崎さんとしてはどんな想いで制作に臨んだのでしょうか。
山崎 歌手活動を始めてからずっと、オリジナルアルバムを作るというのはひとつの目標だったんです。なので、カバーアルバムを2枚(『1936 ~your songs~』『1936 ~your songsII~』)作り、音楽番組でいろいろなアーティストの方々とコラボレーションしながら、自分にしか描けない世界、山崎育三郎だからできる音楽というのを2年かけて探し続けてきたわけですけど。……12歳でミュージカルデビューして約20年、最近ではミュージカル以外の仕事もさせていただく中で、自分が思っていた以上に、みなさんが山崎育三郎=ミュージカルというイメージを持ってくださっていることがわかったんです。自分でそこまで意識していなかったしゃべり方や姿勢、立ち振る舞いが“ミュージカルっぽい”と受け取られるなら、それもひとつの個性。楽曲を作る上でも、ミュージカルの要素を取り入れたり、ミュージカルっぽく管楽器や弦楽器を使ったアレンジをしたり、曲によってはスウィングジャズのようなリズムの取り方をしてみよう、と思ったんです。
――入り口からミュージカルの幕開けのようで、「I LAND」で早速夢の世界にいざなわれてしまいます。
山崎 去年は『美女と野獣』の吹替版キャストをやらせていただきましたけど、僕自身、ディズニーの世界観が大好きで。ミュージカルにしても然り、劇場に足を踏み入れた瞬間、日常を忘れてその世界に浸れるわけじゃないですか。そういう非日常の夢のような世界、ディズニーランドならぬ“I LAND=育三郎ランド”に、みなさんをいざないたいなと思ったんです。“Hocus Pocus”というのは、“ちちんぷいぷい”のような呪文の言葉。そのひと言で世界を変えるというイメージで、歌詞に入れました。
――まさに、楽しい魔法にかかってしまいます。一方で、「Get yourself」の<夢は時に僕たちを苦しめたりするけれど それ以上 輝きをくれるもの>という光だけでなく影も直視したフレーズがあったり、「Turning point」ではかつての山崎さんを思わせる描写があったり、実体験を踏まえてのリアルなメッセージも感じられます。
山崎 そうなんです。「Turning point」の歌詞は、僕の経験を元に制作していきました。高校時代、日本人はおろか、アジア人もひとりもいないアメリカのミズーリ州に留学して、普通に差別されるし、すれ違うときに突き飛ばされたりもしたんです。
――普通なら、心が折れて挫けてしまってもおかしくないです。
山崎 実際、最初の3ヶ月くらいは、歌詞にある通り“ぶつかる肩”や“冷たい視線”が怖くて委縮してしまっていたんですよ。でも、子役時代からミュージカルで踊っていたから、勇気を振り絞って学校のダンスパーティーで踊ったんです。すると、次の日から一気にみんなの対応が変わって。「一緒にランチしようぜ」とか、喋りかけてくれるようになったんです。
――歌詞の通り、<あの時の勇気が あの一歩が僕を変えてくれた>わけですね。
山崎 その後、高校の野球大会とバスケットボール大会でアメリカ国家を立候補して斉唱したりもしたんですけど、<自分の殻さえ壊せれば 世界が動き出す>っていうことをつくづく実感して。<子供の頃は引っ込み思案>だったというのも、本当です。でも、心配して歌を習わせてくれた母はじめ、見守ってくれた人たちのおかげで今があるし、アメリカで一歩踏み出せたことで自信を持てるようになったんです。
■まさかの“宿”違い!?兄弟ゲンカ&迷子の思い出が歌詞のモチーフ
――聴く人もまた、背中を押してもらえるはずです。かと思うと、「宿命」はシリアスで歌劇的な曲調にして、歌詞のモチーフはなんと子供時代の兄弟ゲンカから迷子になった思い出なんですよね。
山崎 「サルティンバンコ」を観るために男兄弟4人で母との待ち合わせ場所である原宿に向かったんですけど、いつも通りケンカが始まって。初めてひとりで山手線に乗り、母との待ち合わせ場所に向かうことになった僕は、なんと“原宿”ではなく“宿”違いの“新宿”に辿り着いて、挙句迷子になってしまったっていう。そのエピソードを、いくつもの声色を使ったコーラスを入れつつ、おもしろおかしくミュージカル調の楽曲にできないかな?と思いついてしまったんです(笑)。
――情景が浮かんで、微笑ましいやら、心中察するとかわいそうにもなったりもします(笑)。ご自身で作詞・作曲をされた「ヒカリ」には、繋がれた命、愛を、今度は自分が繋いでいくという決意を感じますが、そういう歌詞を書くきっかけはあったのでしょうか。
山崎 自分が親になり、小さな命に“ヒカリ”を感じたことによって、初めて自分の親に対して芽生えた気持ちがあったし、自分が親から愛してもらったように、今度は自分がその愛を繋いでいきたいなと思ったし。ミュージカルの色が濃かったり、エンターテインメント性が強かったり、ドラマティックに歌い上げる曲が多い中で、自分が感じていることを素直に歌いたかったんです。
――温かな歌声、メロディ、音色が、本当に沁みます。大勢のコーラスも映える壮大なバラード「Keep in touch」に至るまで、心が動きっぱなしの1枚です。
山崎 そう感じてもらえたなら嬉しいです。「Keep in touch」では、支えてくれるすべての人への感謝を歌って。“Keep in touch”というのは、留学先から帰国するときに仲間たちから言われた言葉なんですけど、ファンの方はじめ、関わってくれる人すべてに対して、“ずっと繋がっていたい”というのが僕の心からの願い。子供の頃から今に至るまでの自己紹介的な作品でもありつつ、自分の素直な気持ち、想いを初めて表現できた作品でもあります。これからも自分ならではの音楽を追求していきたいし、それをみなさんに楽しんでいただけたらいいなと思っています。
文/杉江優花

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