【DPF 2018 クイックレポ】FIVE NEW
OLD 自らの存在と音楽性を確実に“
伝える”パフォーマンス

DEAD POP FESTiVAL 2018【CHAOS STAGE】 FIVE NEW OLD
2日目を迎えた『DEAD POP FESTiVAL』、CHAOS STAGEの2組目はFIVE NEW OLD。音楽性を鑑みるとこのフェスでは明らかに異色の存在だが、いったいどんなステージを見せてくれるのだろうか?
WATARU (Gt/Key/Cho)、HAYATO (Dr/Cho)、サポートベーシストがステージ上でセッションするなか、HIROSHI (Vo/Gt)が登場。そうして始めた「By Your Side」、この曲が凄まじかった。序盤はスウィートなのだが、HIROSHIのスキャットを手始めに、4人の鳴らすサウンドが徐々に煌びやかに。その輝度が最高潮に達したところで、HIROSHIが指揮者のように音を止めてフィニッシュ。たった4分間の出来事なのにまるでミュージカル1本観終えたような充足感。拍手や歓声も大きく、みんな一気にこのバンドの虜になってしまったようだ。
FIVE NEW OLD

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「新しい靴を履いて出かけた時って世界がいつもと違って見えると思うんですよ。自分のことをいつもよりちょっとだけ好きになれるような、そんな時間を一緒に作っていきたいと思います」。SiMのMAHが出演者を紹介するブログを読んで、シティポップの意味を改めて考えたのだと言いながら、HIROSHIはそう話していた。手拍子やシンガロングも起こしながら、それによって生まれた新たなグルーヴを楽しみながらライブは進む。
FIVE NEW OLD
MCによると、SiMとFIVE NEW OLDが出会ったのはHEY-SMITHを交えてスリーマンをした時で、当時(2013年)クソガキだったがために失礼なこともしてしまったという。しかし今日の彼らは、演奏そのものにしてもMCにしても、自分たちがどういうバンドなのかを丁寧に「伝える」ことを重視していた印象。あの日とは違う自分たちの姿を、尊敬する先輩に見せることができたのではないだろうか。
FIVE NEW OLD
「いつもはみんなこういう感じのライブを観ないかもしれないけど、これをきっかけに新しい音楽への扉を開いてくれたらいいなって思います」と「Ghost In My Place」で終了。勇気を持って一歩踏み出すようなライブを彼ら自身がしたからこそ、その言葉には確かな説得力が宿っていた。

文=蜂須賀ちなみ 撮影=Yasumasa Handa
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