おとぎ話 有馬和樹インタビュー“こ
の作品でおとぎ話が目指していた“理
想の音楽”に到達したのかもしれない

おとぎ話が『眺め』という、とんでもないアルバムをリリースした。今作は去年デビュー10周年を迎えて以降、初めてのアルバムとなる。有馬が「“ここまで来た”というよりは、“これが本来の形だよな”」と話すように、この作品でおとぎ話が目指していた“理想の音楽”に到達したのかもしれない。

一体、どのような道のりを歩んで、彼らは今作を完成させたのか。13年前、銀杏BOYZと対バンをした“あの日”から振り返る、有馬和樹のロングインタビュー。
——僕の話からさせていただくと、2005年におとぎ話を知ったんです。
早っ!!
——『銀杏BOYZ 世界ツアー 2005』で対バンされた時にお名前を知って。
うわぁ、そうなんだ!
——そのあと、2007年の『KIDS』を聴いて「これはヤバイぞ!」ということでライヴに足を運ぶようになりました。
あれぇ! やべえな。水持ってきて! 嬉しくて急に汗かいてきちゃった。
——もう1つ……2009年に付き合った彼女がいまして。その子と付き合う前、誕生日プレンゼントに渡したのがリリースしたばかりの『青春GALAXY ep.』だったんです。だから、もう、今日は本当に嬉しくて!
ヤバイ! いくつになりました?
——今年で30です。
アハハハハ、僕がもうすぐ37になるから7個下か。ありがとうございますぅ! 良い出会いだなぁ。
おとぎ話
——だからこそ、今作を聴いて本当にたまげました。初期の雰囲気もありつつ、新しいおとぎ話も感じたので。
そうかもね。めちゃくちゃ嬉しい。お客さんでも、最初からそこまで聴いてる人は数えるくらいしかいないから。一番読みたいのはこういう記事かもしれない。他でインタビューしてもらったら、みんな戸惑ってたもん。おとぎ話って、元々こういうバンドだったんだけど全然話が噛み合わなくて(笑)。
——音が似てるという意味じゃなくて『眺め』は、ゆらゆら帝国の『空洞です』を聴いた時と同じ感覚になったんですよ。「これこそ最終形態じゃないか」みたいな。
うんうん、まさにそういう感じ。俺たちも10年以上やってきて、ゆら帝の『空洞です』のようなつもりで作ったから、その例えは鋭い。
——今作を聴いて感動したんですけど、「うわ! 衝撃的だ」という感じじゃなくて。じんわり胸に沁み込んでいくような感動だったんですよ。
それはね「ムードが良いアルバムを作りたいね」という話をしてたからだと思う。今までの曲は、おとぎ話って最初にどうしても銀杏BOYZがフックアップされて。銀杏BOYZやGOING STEADYってあの時代を象徴するようなバンドだったじゃん。ただ「自分が聴いていた音楽か?」と聞かれるとそうではなくて。友達と初めて(GOING STEADYの)ライヴを観に行った時に、僕はGOING STEADYのことを知らなくて。たまたま対バンで出てたのかな。その日、すごく感動しちゃって。「こんなバンドが日本にいるんだ!」と思って、聴くようになったのよ。それまで大学の頃にやっていたおとぎ話の音楽は「モロサイケっぽい」というか「ドロドロした爆音の変なサイケっぽい」感じだったんだけど。
——たしかに『KIDS』をリリースする前のおとぎ話はそんな印象でした。
それから「GOING STEADYの好きになった部分をちょっとずつ出してみようかな」と思って。当時は8分とか9分の長い曲がほとんどだったんだけど、もっと短くてわかり易い曲を作ろうと思ったの。それで峯田さん(※当時は銀杏BOYZを結成したばかり)にデモテープを渡したら「良いね」と言ってくれて、対バンをすることになった。その時、ビビったんだよ。今まで誰も知らなかったバンドが、ちょっとずつ知られるようになって。
——当時はどのお店のPOPにも「銀杏BOYZが認めた異例の新人バンド」と書かれてましたよね。
そうだね。銀杏BOYZをきっかけに知った人が多かったから。まずは、その人たちに届けなきゃ音楽をやる意味がないと思ってた。だからこそ、UKプロジェクトからアルバムを出していた頃は、そっちに寄った曲を頑張って作っていたんだけど。だんだん、やりたいこととバンドの活動が乖離してきて。対バンもそうだけど青春パンクっぽいバンドから誘ってもらっても、おとぎ話ってダイブしたりお客さんと合唱するようなバンドじゃないから、どうやっていけば良いのかわからなくなった時期があって。そこから、自分たちのやりたい音楽をずっと模索してた。
——名前が知られたのは良いけど、世間とのイメージに悩んでいた。
もうちょっと自分たちの活動がわかるように動きたいんだけど、そうさせてもらえない事情が色々あって。そのプレッシャーとか、しがらみかとか、今まで持っていたものも全部捨てようと思って、ROSE RECORDSから『HOKORI』と『BIG BANG ATTACK』を出したの。4人だけで録音して、曽我部さんに聴いてもらって「出してみようよ」と言われてリリースする。そういうわかりやすいことをさせてもらったのが最初の契機で。それがあって「自分たちは何を本当にやりたいんだろう」というのを、4枚目の『HOKORI』くらいから徐々に掴んでいった。
——アルバムを追うごとに「本当にやりたいこと」を形にしていったんですね。
最近思ったんだけど、成長してるというよりは元々やりたかったことに近づいていってる感じ。そういう気持ちはあるんだよね。「ここまで来た」というよりは、「これが本来の形だよな」みたいな。
——他のインタビューで前越さんが「『眺め』は個性を出さないようにしたら、自然と個性が出た」と話してましたね。
今回は頑張らないようにやったかもしれない。今まではシーンに対してとかさ、「あのバンドと対バンするから、そこのファンの人が盛り上がるような曲を作ろう」とか考えたりしたけど、今回は一切ない(笑)。うちの牛尾くんは「達成感がない」と言ってたんだけど、その感じは今までで一番わかる。
——僕から見ると、牛尾さんのギターって煌びやかさとか、艶やかさがある印象だったんですよ。今回はあえて抑えたことによって、リード曲の「綺麗」が際立っている気がしました。
艶やかさとかキラキラした感じは、やろうと思えば簡単にやれるのよ。だけど今回はしなかった。去年、ベストアルバムツアー(『10 YEARS CARAT TOUR』)をしたおかげで、自分がちゃんとやれてきたのか懐疑的だったんだけど「おとぎ話って、すげぇ良いバンドだな」と思えて。今まで作ってきたモチベーションで曲を作るのは、8枚もやっているからやり尽くした感があったんだよね。もうちょっと違うところから自分のソングライティングだったり、バンドを見つめてみようかなと思ったのがデカいかもしれない。それが今までと180度違うのかな。
——昔の有馬さんは「自分はこういう人間なんです」というのを、あえて表現していた気がするんです。だけど今作は、誰かの日常を歌っている気がして。有馬さんじゃない誰かを歌うようになった。
そうなんだよ。自分自身の話だけをずっと歌にしてきたようなバンドだったんだけど、山戸結希監督や演劇の根本宗子さんとか、彼女たちと仕事をすることになって。そうすると「演劇でこういう曲を作ってください」とか「映画でこういう音を入れたい」とか発注してもらうの。そしたら自分が100%思っていたことじゃない曲を考えるわけじゃん。そういう曲作りの方が楽しくて。
——有馬さんのフィルターを通して、相手が求める曲を作る。
自分自身が思ったことを押し付けるのも、1つの手ではあると思うけど。今はそういうことじゃなくて、女の人の目線で曲を書くとか、もうちょっと視野を広げて曲を書いてみたいなと思って。例えばメンバーの生活を歌っても良いわけだし。そういうことの方が興味をもつようになってる。今回の『HOME WORK』だと、サラリーマンでしっかり働いてるわけじゃないけど、全ての人に当てはまる言葉を探して<毎日働いて>という言葉が出てきた。自分の弟と電話すると、サラリーマンですごい頑張って働いてるから愚痴もあるわけよ。その愚痴は働いてる人はみんなあるし、バンドマンだってレーベルに入れば愚痴の1つや2つはあると思う。そういう内包していることを、おとぎ話が歌ったら周りの人たちは自分の中に還元していくのかな? と思って作った。
おとぎ話
——聴いた人が「自分の曲だ」と思ったら良い、と。
そうそう。2曲目の「ONLY LOVERS」なんて<平成生まれの僕と>って歌ってるけど、全然平成生まれじゃないし。もう、主人公は有馬和樹じゃなくても良いんだよね。むしろ、そうじゃない方がリアリティも出るというか。その代わり嘘は歌わないよ「俺は人を殺したい」とかさ。だから、そういう面では今までよりも視界が広がった気がするね。
——歌う内容が広くなりましたよね。しかも、主観で曲を書いてないから真実味が増して。
そう! 広がった感じがするよね。例えば当時の僕が「深夜高速」みたいな曲を書こうとしても、ぶっちゃけそんなに切羽詰まってないし、正直なところ書けないのよ。それで書ける人は書けると思うけど。最初の3枚は一生懸命に自分の人生を顧みるような作業だったけど、そういう視野の狭い考えを取っ払ってからはずっと楽しいね。
——昔のインタビューで「ロックスターに憧れた」とお話しされてましたけど、今はどうなんですか。
最初はあったんだよ「銀杏BOYZみたいになれるかな」って。だけど、そこを目指しても『SKOOL KILL』とか全然歌えないし。だから“自分がやりたいことをやりたい”という考えになったのかな。曽我部さんと出会えたのもデカくて「自分の子供が可愛い」って、そんな単純なことを歌にしても良いんだ、と思えた。そういう人が周りにどんどん増えてきたんだよ。
——僕は10年前から、おとぎ話のライブに通わせていただいてるんですけど。そうやって魅了されてきた人間としては、有馬さんが葛藤していたのは意外で。
葛藤はしてた。今はさ、felicityというレーベルで自由に音楽を作らせてもらってるからすごく良いんだけど。最初の3枚が本当にキツかったんだよ。人間として、人生としてキツかったかな。
——何がそんなにキツかったんですか?
20代の後半で周りは結婚したり、就職したりしてる中でさ……俺たちはバンドを出来なかった奴の分まで、期待を背負ってる自負があったから。今、思えば、だいぶうまくいっていたバンドだと思うんだけど、その当時は20代で周りが見えなくて。なんだろうな……あの時は、本当に最初の5年ぐらい誰も死ななくて良かったな、という感じではあるけどね。
——「誰も死ななくて」?
仲が悪かったというか、ものすごくケンカしてたから(笑)。今だったら、例の大学問題になるよ。ならなくて良かったな、みたいな。いつも4人でスタジオに入ってたから、密室の殺人事件にならなくて良かった(笑)。
おとぎ話
——(2008年に)渋谷のPALCOで有馬さんが弾き語りライヴをされたじゃないですか。箭内(道彦)さんが企画されたと思うんですけど。
あぁ、懐かしいね! 『風とロック』のやつだ。
——40分くらい弾いて休憩を挟んだんです。それでトイレへ行ったら、僕の隣にライヴを観に来ていた風間さんがいて。
アハハハハ! 全然覚えてないっすわ(笑)。(※この日は有馬のソロインタビューなので、風間はマネージャーとして同席している)
——洗面所で初対面の僕に「いやぁ、有馬って歌上手いよねぇ」と、その一言だけを伝えて、スーッと去って行かれました。
ハハハ、何やってんの風間くん(笑)。
——その時に僕は「本当に仲のいいバンドなんだな」と思ったんですよね。
そういう意味では、ずっと4人でメシを食べたりはするから仲は良いんだよ。なんかねぇ、結果を求めすぎてたよね。周りの人たちがメジャーデビューをしていって、目に見えてお客さんが増えていくのを外から見てた。でもさ、不思議なことに「俺たちはそうなりたくない」という思いもあるのよ。
——だったら、結果を気にしなくて良いじゃないですか。
そこがわかんないよね、なんで求めてたのか。今はまったくないよ。本当にどうでもよくなった。ただ、おとぎ話がおとぎ話であれば良い。
——おとぎ話らしさを突き詰めた結果、『眺め』は本当に素敵な作品になりましたね。
そうだよね。今まではもうちょっとわかりやすく「これを出したら、こうなるだろうな」みたいな展望が見えてた。だけど、今回は作り方から、脳みその思考回路まで全部違う。……楽しみではあるけど、ワクワクはしてないんだよなぁ(笑)。
——「楽しみ」と「ワクワク」はどう違うんですか?
「これを出してどうにかなるぞー!」みたいなことはなくて。10年もやってきてるから、どうにかならないことは知ってるの。だけど、こういう作品を作って下地がしっかりしてれば、本当にチャンスが来た時にガツンと行けるから。その心持ちではいようとしてるけどね。それはスーパー・ササダンゴ・マシンさんというプロレスラーに教えてもらいました(笑)。
——へぇ! そのエピソードを教えてください。
『KAMINOGE』という雑誌があって。そのイベントでスーパー・ササダンゴ・マシンとおとぎ話がゲストで出たんだけど。「有馬さん、今どうなんですか?」と聞かれて「いやぁ、ここまでやってきてるから。やりたいことをしっかりやるだけじゃないですか」、「それで良いと思います」って。そのあとに「僕も同世代だからわかるんですけど、ここまでやってくると急に波線のグラフがガツンと上がることはないですよ。だけど、ずっと一生懸命やっていれば、微動する。それを続けていきましょうね、僕たちは」と言われたのが本当に嬉しくて感動しちゃったの。felicityでやっているのはそういうことだし。あんまりワクワクしてないというか、期待もしてない。世の中って誰かが何かをしてくれるわけでもないしさ、それはもう圧倒的にわかってることだから。でも、まあそんな感じかな。そもそも諦めから作ってるから(笑)。
——僕はそこに感動したのかもしれません。もう30だから「明日から世界が変わる」と言われてもピンとこなくて。ただ『HOME WORK』の<毎日働いて>を聴いて、「それを受け入れて毎日を精一杯生きていれば、少しずつでも世界は変わるよな」と思えた。『眺め』は生活のアルバムだと思いました。解釈が間違ってたらすいません……。
良いんだよ。「いろんな視点があって良いよな」と思うし、だから『眺め』なんだけどね。それぞれがそれぞれのシーンを生きているわけでしょ? だからいろんな人のBGMになるだろうな、と思って作ってたかな。
おとぎ話
——これからバンドはどこへ向かっていくと思います?
あんまりわかってないんだよね。「当たり前のようにバンドをやれていれば良いな」とも違うし……。単純にお客さんがもっと楽しめるバンドになれば良い、それしかないかな。爆笑してくれれば良いし、泣きたければ泣いてくれれば良いし、だけど楽しいと思える。それを安心してみてほしいから、もっと演奏が上手くなりたいんだけどね。単純に上手いとは違う次元の上手さ。
——今だって演奏力も表現力もすごいじゃないですか。
(笑)。いやいや、めちゃくちゃ下手だから、もっと一丸になったら面白いよね。かといって守りに入る気はない。聴き手を限定してないから、限定してたら<平成生まれ>なんて言えないから。むしろ限定した方が売れると思うんだけどね。自分の世代のことを歌うとか、バンドをやってるからバンドワゴンの曲を作るとかさ。だけど、僕はそうじゃなくていい。だったら存在感で勝負したい。そこは、まだロックスターに憧れてるんじゃない(笑)? おとぎ話はそういうバンドになれればいいかなぁ。とはいえ、ムズイよねぇ、「LOST PLANET」で<それが何かはわからない>って歌詞も書いてるし。
——アルバムの後半になると、色が変わってきますよね。
そうそう。前半はガツンといって、後半は「そもそも、おとぎ話はそういうバンドだった」という感じの曲しかないからね。大学の頃に作っていた曲みたいなもんだよね、後半は全部。
——サイケが好きで、東高円寺 U.F.O. CLUBでやっていた頃のような。
モロそういう曲しかない。やってて単純に楽しいというか、後半は変な曲しかないからね。それが良いよね。
——アルバム後半の歌詞に関しては、Netflixで『ストレンジャー・シングス』を観ていたのが大きかったそうですね。
そう! 『ストレンジャー・シングス』は最高だから。それを観ているか、観ていないかで違うよね。最近でいうとさ、SNSで盛り上がったけど、チャイルディッシュ・ガンビーノの黒人が頭を撃ち抜くMV(『This Is America』)があるじゃん。アレで「アメリカ人は、今、起こっていることを描いてスゴイ!」って日本人は言ってるけど、割と3、4年前からああいう表現をみんなしてるのよ。だから、みんながこんなに盛り上がってるから「よっぽど日本人は鎖国なんだな」と思った。
——あぁ、なるほど。
世界的に見ても、こんなに自国の文化が流行っている国はないからね。でも、そういう国だから面白ければ良いんじゃない? みたいな感じ。そういうのを俺らは考えずにやり続けたい。もしかしたら、今後のおとぎ話はもっと子供向けになっていくのかな(笑)。
——へぇ! そうなんですか。
8曲目の『素顔のままで』は英語だと「INSAIN AGAIN」という「もう一度バカになって」みたいなタイトルになってるんだけど。そういう風になっていくのかな。年々、思考が子供になってきてる。※英訳の部分、綴りが合っているのか事務所要確認。
——『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』みたい。
いろんな人が聴けるバンドになってくれば良いな、と思う。もっと丸裸になっていくんじゃないかな。着飾ってもしょうがないもんね。(風間に向かって)服を脱いでるアルバムだね!『眺め』は裸のアルバム。“本当のオシャレは裸”だと。だから、今回の写真は風間くんのヌードでいきましょう。
——絶対にしません!
取材・文=真貝聡 撮影=横井明彦

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