Beverlyの『24』は24時間
歌とともに生きる決意を込めた渾身作
当たり前のことだが、声には感情が乗る。幸せそうな声、悲しそうな声、喜怒哀楽がちゃんと声色に乗るからこそ、耳に入った途端、声を発した人がどんな気持ちで歌っているのか、すぐに分かるのだ。それが歌ならなおさら。Beverlyの歌声からは“歌うことの楽しさ”が手に取るように伝わってくる。それは彼女が心から楽しみながら歌っているからだろう。
2017年にアルバム『AWSOME』ですい星のごとく現れたシンガー、Beverly。表現力、歌唱力ともに圧巻される歌声は“本物”を感じさせ、世代を超えて多くの人たちに衝撃を与えた。その後も月9ドラマ『海月姫』の主題歌となった「A New Day」や、飯豊まりえが出演する『アパマンショップ』のCMソングとなったダンスナンバー「All I Want」、土屋太鳳が出演する『爽健美茶』のCMソング「LOVE THERAPY」など、自然と彼女の曲を耳にする機会が増えた。そのどの曲も気持ち良く、聴き手の心にそっと寄り添うような歌声だからこそ、企業側がタイアップとして起用したくなるのも理解ができる。
そして、前作から1年。待望のニューアルバム『24』を完成させた。今作はBeverlyのキャッチコピーともなっている“Just Listen..!”の通り、24時間歌とともに生きるという彼女の決意と愛が込められた作品になっている。先述の曲たちはもちろん、テレビ東京が月曜夜10時の時間帯に、“働く”をテーマとして、大人に向けた上質で本格的なビジネスドラマ『ドラマBiz』の第一弾『ヘッドハンター』の主題歌としてオンエアされていた「Baby don’t cry~神様に触れる唇~」も聴くことができる。とはいえ、タイアップ曲だけが聴きどころなわけではない。アルバム曲も充実の仕上がりになっているのだ。
今作はすごくポジティブな空気であふれている。「JUMP!」で夢を目指す人たちに《カッコ悪くたっていい》《夢で終わらせない》と言い切る姿はとても潔く、聴く人の心を奮い立たせてくれる。このメッセージを弾けるようなポップチューンに乗せて歌ってくれるからこそ、押し付けがましくなることなく、より軽快に、背中を押してくれるのだ。
さらに、「My Boy」では小さな子供を真っ直ぐに応援するストレートかつ、やさしく温かい母性に満ちたエールソングを聴かせてくれる。時に包み込むように、そして強く抱きしめるように歌い上げるこのミディアムバラードは、子供を持つママたちに聴いてもらいたい。きっと、込み上げてくるものがあるはずだ。
対する「Tomorrow」では《嫌なことなんて忘れよう》《明日は笑ってるといいな》と自然体な言葉で元気付けてくれる曲を聴かせてくれる。押し付けることなく、まるで友達に励ましてもらっているかのような距離感がとても心地が良い。これも彼女の軽やかな歌声だからこそできることだ。
圧倒的な完成度と充実した曲たちが並ぶ、この『24』。どんな曲も気持ち良く歌いこなす彼女は本当に歌が好きなのだろう。聴くだけで、こんなにも歌い手の気持ちが伝わってくるアーティストは数少ない。さらに、エールソングが多いのも彼女のキャラクターだからだと言える。前向きで、強くて、やさしくて…Beverlyだからこそ歌えるニューアルバムを聴けば、きっと肩の力が抜け、少しだけポジティブになれるはずだ。
そんなBeverlyは7月からライブツアーを開催する。その歌声は、ぜひ一度生で聴いてもらいたい。圧倒的な歌声と表現力に音楽の素晴らしさを再確認するはずだから。
TEXT:吉田可奈
2017年にアルバム『AWSOME』ですい星のごとく現れたシンガー、Beverly。表現力、歌唱力ともに圧巻される歌声は“本物”を感じさせ、世代を超えて多くの人たちに衝撃を与えた。その後も月9ドラマ『海月姫』の主題歌となった「A New Day」や、飯豊まりえが出演する『アパマンショップ』のCMソングとなったダンスナンバー「All I Want」、土屋太鳳が出演する『爽健美茶』のCMソング「LOVE THERAPY」など、自然と彼女の曲を耳にする機会が増えた。そのどの曲も気持ち良く、聴き手の心にそっと寄り添うような歌声だからこそ、企業側がタイアップとして起用したくなるのも理解ができる。
そして、前作から1年。待望のニューアルバム『24』を完成させた。今作はBeverlyのキャッチコピーともなっている“Just Listen..!”の通り、24時間歌とともに生きるという彼女の決意と愛が込められた作品になっている。先述の曲たちはもちろん、テレビ東京が月曜夜10時の時間帯に、“働く”をテーマとして、大人に向けた上質で本格的なビジネスドラマ『ドラマBiz』の第一弾『ヘッドハンター』の主題歌としてオンエアされていた「Baby don’t cry~神様に触れる唇~」も聴くことができる。とはいえ、タイアップ曲だけが聴きどころなわけではない。アルバム曲も充実の仕上がりになっているのだ。
今作はすごくポジティブな空気であふれている。「JUMP!」で夢を目指す人たちに《カッコ悪くたっていい》《夢で終わらせない》と言い切る姿はとても潔く、聴く人の心を奮い立たせてくれる。このメッセージを弾けるようなポップチューンに乗せて歌ってくれるからこそ、押し付けがましくなることなく、より軽快に、背中を押してくれるのだ。
さらに、「My Boy」では小さな子供を真っ直ぐに応援するストレートかつ、やさしく温かい母性に満ちたエールソングを聴かせてくれる。時に包み込むように、そして強く抱きしめるように歌い上げるこのミディアムバラードは、子供を持つママたちに聴いてもらいたい。きっと、込み上げてくるものがあるはずだ。
対する「Tomorrow」では《嫌なことなんて忘れよう》《明日は笑ってるといいな》と自然体な言葉で元気付けてくれる曲を聴かせてくれる。押し付けることなく、まるで友達に励ましてもらっているかのような距離感がとても心地が良い。これも彼女の軽やかな歌声だからこそできることだ。
圧倒的な完成度と充実した曲たちが並ぶ、この『24』。どんな曲も気持ち良く歌いこなす彼女は本当に歌が好きなのだろう。聴くだけで、こんなにも歌い手の気持ちが伝わってくるアーティストは数少ない。さらに、エールソングが多いのも彼女のキャラクターだからだと言える。前向きで、強くて、やさしくて…Beverlyだからこそ歌えるニューアルバムを聴けば、きっと肩の力が抜け、少しだけポジティブになれるはずだ。
そんなBeverlyは7月からライブツアーを開催する。その歌声は、ぜひ一度生で聴いてもらいたい。圧倒的な歌声と表現力に音楽の素晴らしさを再確認するはずだから。
TEXT:吉田可奈