コミュ障なのに握手会で擬似恋愛する
アイドルヲタの勘違い

アイドルとは消極的に接触するべき

 いまや接触が当たり前となったアイドル業界。女の子と握手をして、束の間の異性間交流に花を咲かせるのが、アイドルの楽しみ方としては当たり前。わざわざ「いま会えるアイドル!」とドヤ顔でレポートしているメディアは、藤原紀香の関西弁くらいサムいですよね。

 ではどうして人は、アイドルと握手しなければならないのでしょうか。元来アイドルヲタは、女の子とまともに話すことができないコミュ障だったはず。なのに今のアイドルヲタは「今日も可愛いね」とタメ口で女の子に語りかけます。それも口説かんとせんばかりに…。果たしてこれはまともな光景なのでしょうか。はっきり言います。とっても気持ちが悪いです。
 アイドルヲタという下界の下僕の最下層が、アイドルという高貴な存在に触れてはなりません。我々のような穢れの存在には関わらず、アイドルにはすくすくとステップアップして欲しいと願うのが、正しいアイドルヲタの姿のはずです。

 それなのに今のアイドルヲタは距離感を完全に見失ってます。女の子の姿をただ遠くから見つめ、ライヴが終わればすみやかに家路につく。たとえ道ばたでアイドルと遭遇しても、見て見ぬ振りをするのが、礼儀というもの。握手だなんて無粋じゃありませんか。
 かの中村美律子も『瞼の母』で歌ってたでしょう。「上と下の瞼を合わせりゃ~母の面影が浮かんでくるぁ」「逢いたくなったら俺ァ瞼をつむるんだ」と。アイドルと会いたくなったら、瞼をとじてそのコを想いましょう。アイドルヲタはキモいので、極力彼女たちの視界から排除しなければならないと肝に銘じることが大切です。

 容姿の問題ではありません。数秒の握手会で、なんとかしてやろうという魂胆がキモいと言ってるのです。最近ではトップヲタと呼ばれる、そのアイドルの中では一番応援しているヲタが、実際に付き合っちゃったという事例をよく聞きます。これはアイドル側にも問題があります。アイドルヲタみたいな人種を調子づかせると、あとで大変なことになりますよ。変な液体を玄関に置かれた人だっているくらいです(千葉麗子)。
 女の子の苦しい懐事情を潤すために、握手会の列に並んでる人もいると思います。もちろんそれは大事です。しっかりグッズを買ってあげましょう。しかしそれはあくまで“積極的接触”ではなく、“消極的接触”をしていることを忘れてはなりません。なるべくアイドルとは接触しないであげるのが、キモいアイドルヲタの正しい応援スタイルなのです。

(文・秋ゲロゲ康)

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