堤真一、安蘭けい、谷原章介ら出演、
イプセン『民衆の敵』を上演

2016年に絶賛を浴びた『るつぼ』の演出・ジョナサン・マンビィ✕主演・堤真一のタッグが再び
シアターコクーンが海外の才能と出会い、新たな視点で挑む演劇シリーズ「DISCOVER WORLD THEATRE」の第4弾として、『民衆の敵』が2018年11月~12月、東京(Bunkamuraシアターコクーン)・大阪(森ノ宮ピロティホール)で上演される。自分の正義を貫き真実を追求する男と、己の利益や野心に固執する人間との確執、駆け引き、裏切り……現代社会にも通じるテーマを、ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンが鮮烈に描いた問題作だ。出演は堤真一、安蘭けい、谷原章介、大西礼芳、外山誠二、大鷹明良、木場勝己、段田安則。また、翻訳は広田敦郎、演出はジョナサン・マンビィが手掛ける。
“近代演劇の父”とも称されるノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの代表作の一つ『民衆の敵』。『ペール・ギュント』『人形の家』『ヘッダ・ガーブレル』など、日本でもなじみの多い代表作を持つイプセンだが、その中でも1882年に発表されたこの『民衆の敵』は社会問題を扱った唯一の作品で、当時の社会に一石を投じた。ノルウェーからアメリカへ渡った本作は、アーサー・ミラーによって翻案され、ブロードウェイでの上演も高く評価された。1978年にはスティーブ・マックイーン製作・主演によって映画化され、2005年にはノルウェーで設定を現代に置き換え再映画化されるなど、根強い支持を得てきた。
この作品が、2018年7月からの改修工事後初、そして開館30周年を迎えるBunkamuraシアターコクーン周年記念公演の第1弾として上演される。この公演ではアーサー・ミラー翻案の戯曲ではなく、新たにオリジナル戯曲を翻訳し上演に臨む。
演出を手掛けるのは、シアターコクーンには2016年の『るつぼ』以来2年ぶりの登場となるジョナサン・マンビィ。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)出身で古典から現代劇まで幅広く精通し、2009年には『The Dog in the Manger』にてヘレン・レイズ賞最優秀演出賞候補にノミネートされ、常に世界中で作品を発表し続けている。日本でも『るつぼ』での演出が各方面で絶賛され、その実力は折り紙つき。
主演を務める堤真一は、ジョナサン・マンビィとの2度目のタッグとなる。「真実の告白」という正義を志すばかりに、次第に「民衆の敵」となってしまう、正義が暴走しやがては家族との幸せも危ぶまれていく孤高の男トマス・ストックマンをどのように演じるのだろうか。そんなトマスの味方となり支え続ける妻カトリーネに安蘭けい、新聞「民報」の編集者でご都合主義のホヴスタに谷原章介、トマスとカトリーネの娘で教師のペトラに大西礼芳、カトリーネの養父で、水質汚染の原因である製革工場の主モルテン・ヒールに外山誠二、住宅所有組合の会長で印刷屋のアスラクセンに大鷹明良、トマスの唯一の理解者ホルステル船長に木場勝己、そしてトマスの実兄で、市長にして警察署長、温泉管理会会長も務める町の権力者ペテル・ストックマンに段田安則など、魅力あふれる実力派が集結する。
【STORY】
温泉の発見に盛り上がるノルウェー南部の海岸町。その発見の功労者となった医師トマス・ストックマン(堤真一)は、その水質が工場の廃液によって汚染されている事実を突き止める。汚染の原因である廃液は妻カトリーネ(安蘭けい)の養父モルテン・ヒール(外山誠二)が経営する製革工場からくるものだった。トマスは、廃液が温泉に混ざらないように水道管ルートを引き直すよう、実兄かつ市長であるペテル・ストックマン(段田安則)に提案するが、ペテルは工事にかかる莫大な費用を理由に、汚染を隠ぺいするようトマスに持ち掛ける。一刻も早く世間に事実を知らせるべく邁進していた、新聞「民報」の編集者ホヴスタ(谷原章介)と若き記者ビリング、市長を快く思っておらず家主組合を率いる印刷屋アスラクセン(大鷹明良)は、当初トマスを支持していたが、補修費用が市民の税金から賄われると知り、手のひらを返す。兄弟の意見は完全に決裂し、徐々にトマスの孤立は深まっていく。カトリーネは夫を支えつつも周囲との関係を取り持とうと努め、長女ペトラ(大西礼芳)は父の意志を擁護する。そしてトマス家を出入りするホルステル船長(木場勝己)もトマスを親身に援助するのだが……。トマスは市民に真実を伝えるべく民衆集会を開く。しかし、そこで彼は「民衆の敵」であると烙印を押される……。

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