舞台『BRAVE10~燭(ともしび)~』か
ら中村優一、小坂涼太郎、遊馬晃祐、
小波津亜廉 新作舞台の前に前作が見
たくなるマル秘エピソード満載のイン
タビュー!

舞台『BRAVE10~燭(ともしび)~』が、2018年7⽉26⽇(⽊)〜29⽇(⽇)になかのZERO⼤ホールにて上演される。前回の公演『BRAVE10』引き続いての出演となる中村優一、小坂涼太郎、遊馬晃祐、小波津亜廉に前作の裏話、そして続編となる新作公演に向けての思いを聞いた。
前回公演は汗だくで武器を扱う練習をした
ーーまずは前回公演を振り返って、どんな舞台だったか教えてください。
中村:前回は演出のヨリコ(ジュン)さんが、『BRAVE10』をこう見せたいというはっきりとしたビジョンがあったので、その背中についていきつつ、自分たちでも考えて舞台を作っていきました。キャスト同士も良い雰囲気だったので、それは今回も生かされるかな。とにかく続編をやれるってことが嬉しいので、今回もお客さんに喜んで帰ってもらえるように精一杯頑張りたいです。
小坂:前回は人間ドラマがすごくアツかったです。アナや半蔵、甚八、鎌ノ介……生で見るから伝わってくるものもありました。先に言ってしまうと、今回の公演は日程的にも8公演と少ないので、絶対生で熱量を感じてほしいです。ぜひ見に来て欲しいです。
遊馬:始まったばかりなのにしめちゃったよ!
小坂:前回よりもさらにアツいものにしたいです! って伝えたくて。
小波津:前回は出番的な意味で言ったら少なかったからね。でも話の中軸を担うというか、敵役だった。
小坂:そう。前回は「世界を揺らすぜ!」で終わってるから、今回どうなるのか。
中村:すごいなって思ったのは、ふたりとも(小坂さんと遊馬さん)敵役なんですけど実際はすごく若いんですよ。
小坂:僕が21歳で、遊馬くんが22歳です。(※インタビュー時、2018年5月)
中村:その中ふたりで悪役のような立ち位置をやっているというのは、僕はすばらしい俳優さんだなと思います。
中村優一
小波津:大御所がやるポジションだよね。
中村:前回は涼太郎の言葉からストーリーが始まったよね。最初ちょっと緊張して震えてたんでしょ?
小坂:めっちゃ緊張した……!
小波津:あと笑い方をすごく研究したって言ってたよね。
小坂:僕が演じる伊達政宗は笑い方が特殊な感じ。どういう笑い方が不気味なんだろうって苦戦しました。稽古中に声が枯れている時に笑うシーンをやったら「あ、それいいね! 枯れた感じの笑いがいい」ってヨリコさんが言ってくださって完成したんです。声が枯れるというマイナスの面からも引き出してくれた、すごい演出家さんです。
中村:普段こんなちょっと抜けてる感じなのに、舞台上だとめちゃくちゃかっこいいんですよ。21歳とは思えないくらい落ち着いてる。
小坂:嬉しい~!
遊馬:敵役である僕と涼太郎と立道(梨緒奈さん/石川五右衛門役)さんの3人は、出番以外はよく楽屋に集まってたよね。二刀流の武器も髪型も僕は結構大変で、特に手袋がすごく滑るんです。小技をやる時もくるくる回してたんですが、稽古中はかなり落としていたので舞台上で落ちないか毎回すごくヒヤヒヤしてました。
小波津:苦労した話はアクションも含めていっぱいあるよね。
遊馬:うん、あと衣装も。武器を腰に納めているんですけど、ひっかかっちゃって取れなかったんです。それが本当に苦痛だった……!
中村:苦情になっちゃうじゃん(笑)!
遊馬:それを衣装スタッフさんと一緒に改善したんです! あと乳首問題……大変でした。キャラクターはすごい強い敵役というポジションだったので、強さを意識しましたね。
遊馬晃祐
小波津:僕が演じる根津甚八は、女の子とお酒が大好きで、何より自分の突き進んだ道を信じているというすごく男らしくてわかりやすいキャラクター。前回は出番が後半で少ししか出ていないのでみんなを客観的に見ていたんですが、武器も特徴的ですごくキャラクターがたっている舞台だなと思いました。今回は甚八が仲間になっている状態から始まるので、各登場人物たちとの関係性にも注目していただきたいなと思います。
小坂:すごいちゃんとしたコメントだ……。
中村:前回ファミレスで作戦会議したって言ってたよね?
小坂:あ~! リアルに3時間くらい稽古終わりに集まって話をしました。
小波津:各々、ヨリコさんからとにかくかっこよく武器を見せてほしいっていうリクエストを頂いてたと思う。特に晃祐は扱う武器が難しかったし、朝早くから誰よりも早く稽古場に入っていて。
中村:自分たちが出てないシーンとかで、外で練習したりもしてたよね。
遊馬:してた! 出てないのに汗だくになってたり。
小波津:前回は客席が近い劇場だったので、お客様に直に熱量みたいなものをぶつけられたのかなって思います。逆に課題としては、劇場が大きくなるので期待して頂いているお客様や新しく見に来てくださるお客様を裏切らないようにしないとね。
中村:7月に初めて来て頂くお客様に「前回はどうだったのかな? 前回のDVDを見てみようかな」って思ってもらったら嬉しいですね。それで続編を見に行きたいって思っていただけたらさらに嬉しい。
(左から)小坂涼太郎、中村優一、遊馬晃祐、小波津亜廉
DVDのみどころは、宝探しのような感じで
ーーちょうど前回公演のDVDのお話が出たので。これから前回の映像を見ようと思う方にその見どころや、DVDをすでに持っている方はもう一度見たくなるようなコメントをいただきたいです。
中村:DVDだと寄りがあるので、細かい目の動きやお芝居を見てほしいですね。晃祐がこんなところで武器を回してるとか、アクションこんなに大変だったのかとか。顔の表情は特に見ていただきたいですね。由利鎌之介の絶妙ないやらしい顔とかね!
小波津:そう! 毎回若干違いますからね(笑)。
遊馬:僕はマスクを外すタイミングですね。劇場では遠かったらよく見えないと思うんです。隠れている表情とかもDVDだったら見やすいはず。
中村:今回初めて『BRAVE10』という作品に触れるという方には、先にDVDで見ていただいてからの方が見やすいのかな? 個々のキャラクターがわかった状態で見に来ていただけるとより楽しめると思います。
小波津:舞台上で使っている小道具もいろいろあります。真田幸村のキセルや僕の煙草の煙を出すタイミング、盃をあげる瞬間とかも実はちゃんと計算してあって、ここで煙が出たらドラマチックだなとか音楽ともリンクするとかも考えてあります。見ればわかるので! ぜひ見てください。
中村:めちゃくちゃセクシーだったよね。煙草吸ってからの一言とかも。
小波津:吸い方もすごく研究しました。牛タンドロップがどういう風になっているのかとかも。あとは、みんなでおまんじゅうを囲むシーンが最後にあるんですが、ちょっと目を凝らさないと見えないようなディテールみたいなところも本当に細かくスタッフさんが作ってくださっています。それを使ってどういう風に遊んでるのかなとか、宝探しのような感じで見てくださるとおもしろいのかなと思います。
小坂:優一くんと同じコメントですが、細かい表情や芝居を見てほしいなと思います。あと、DVDには役とは全然違う素の姿で映っているメイキング映像も入っています。そういう素の部分と本編映像とを見比べてみてほしいです。
中村:晃祐は普段ちょっと爽やかでかわいいよな~って思う部分があるんですが、舞台上で見るとすごく怖くなります! 顔つきも全然違うし。
小波津:実際映像に抜かれていない部分も多いと思いますが、そこでも演技はしています。この見えていないところでは何をやっているのかな、とか想像の楽しみもあると思います。わからなかったら何度も巻き戻して見てください。
小波津亜廉
ペアでのビジュアル撮影。細部までこだわったアイディアが満載
ーー今回のビジュアル撮影はどうでしたか? 撮影秘話がありましたら教えてください。
小坂:盛れたかなぁって。早く完成を見たいです。
中村:前回もそうだったんですが、原作者の霜月かいり先生がスタジオまで来てくださって、お会いすることができました。ビジュアル撮影も見届けていただけたので、すごく有難いなと思います。
ーーかいり先生はポーズ指導とかもされるんですか?
小波津:基本的には自分たちで持ち寄ったアイディアが多いです。
遊馬:俺は今回飛びたい! ってリクエストをしました。前回の舞台で元々は飛ぶ演出はなかったんですが、場当たりで台があったのでそこで初めてやってみて。そして実際本番で階段に飛び乗ったり飛び降りたりの演出になったので、今回の撮影でも飛んでみたくて。うまくいくかわかりませんでしたが、カメラマンさんと息を合わせてやってみたら、結構いい感じのものが一発目で決まって。そういう新しい撮影もできたので、僕はすごく楽しかったです!
小波津:前回の舞台でキャラクターを身体の中に落とし込んでいると思うので、それをこのキャラクターならこんなポーズしそうだな、とかそういうイメージみたいなのを出しながら撮影しました。かいり先生やスタッフさんにそれいいねって言ってもらいつつ。みんなかっこいいですよね。
中村:そう。衣装さんもメイクさんもカメラマンさんも本当に力を入れて撮ってくださったので、すごく美しく完成して嬉しい。僕は、このビジュアル撮影ってすごく大切だと思ってます。お客さんがこのビジュアルを最初に見た時、見に行きたいなって思ってもらえるようなものにしなきゃいけないなって。あと、僕は今回のビジュアル撮影の時に伊佐那海(伊藤優衣さん)とお会いして、一緒に撮影しました。かいり先生はずっと可愛い、可愛い~! って仰っていましたね。
小波津:今回ペア撮りってなかった? 僕は筧十蔵役の鷲尾修斗くんと一緒に撮影しました。ペアで撮る楽しさも印象に残ってます。ゲハゲハ笑いながら撮影してました(笑)。
小坂:僕はなかった。いいな、いいなぁ~。
小坂涼太郎
ーーもしペア撮りされるなら誰と撮りたいですか?
遊馬:やっぱり密約相手のアナスタシアかな。前回だったら才蔵とも。
中村:涼太郎は個人的にでいいよ。キャラクターだと真田幸村しか……あ、でも伊達政宗と真田幸村のふたりの撮影も見てみたい。
小坂:僕は石田三成とですね。普通に知り合いだからですが。
小波津:マジで個人的な事情! 知り合いもっといっぱいいるでしょ。
小坂:いるけど、仲良いから撮りたい。あと三好清海入道。
中村:それ名前言いたいだけじゃない(笑)?
小坂:うん、「三好清海入道」って名前の響きが好き。
小波津:クセが強い(笑)。僕らキャストは原作の先生に会うということは本当に滅多にないんですが、かいり先生はビジュアル撮影の時もずっとつきっきりで見届けてくださって。
中村:去年は稽古場にも、そして本番も全公演来てくださって。そうやって舞台もたくさん愛してくださりました。
遊馬:最初にヨリコさんが「まずは原作をリスペクトすることから始める」って仰っていたんですが、キャラクターだけでなくかいり先生に対する尊敬も常に持ちながらやっていました。
ーー最後に、7月の公演に向けてファンのみなさんにメッセージをお願いします。
小坂:とにかく見に来てほしいです。劇場も広くなったので、前回よりも熱量や殺陣の迫力だとかもっとかっこよくなると思います。ただひとつしかないです、とにかく来てください。絶対来てください。個人的にはさらに強くなった伊達政宗をお見せするので、それを直接会場に来て見てほしいです!!!!
遊馬:アンサンブルも含めて30人近くに増えたので、自然と熱量も上がると思います。個人としても次につなげられるように、また次回作もあると信じてみんなで必死に頑張っていきたいと思います。今これを聞いてくれる方に……。
小波津:生ラジオじゃないよ(笑)。
遊馬:あっ。この記事を見ていただている方は全員見に来てくださると思うので! 待ってます♥
小坂:じゃあ、僕はビックリマーク4つ付けてください!
ーーお任せください(笑)。
小波津:今回は劇場も大きくなります。前回の事も踏まえつつ、新たなキャストの方も入ってくるので各々がまた新たな気持ちで挑みます。このカンパニーをぜひ期待していてください。舞台の非日常感をより肌で感じていただきたいなと思います。
中村:まずは『BRAVE10』の続編をやれることができたのは、前回応援してくださった皆さまがいてくださったからだと思っています。その期待を裏切らないように、全員が考えているものも踏まえて、今回の舞台に取り組んでいけたらなと思います。短い期間ですが、大きい会場でよりたくさんの方に生で見ていただけたら嬉しいです。劇場で待ってます。
(左から)小坂涼太郎、中村優一、遊馬晃祐、小波津亜廉
取材・文=松本裕美 撮影=岩間辰徳

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