えんそく 撮影・さわきみのり

えんそく 撮影・さわきみのり

【V系】“えんそく”新章突入&新メン
バー加入! ホールワンマンライブレポ
ート【写真満載】

5月5日、東京・なかのZERO大ホールにて開催された、えんそくのワンマンライブ「特異点0~Moment&Forever~」のもようを写真満載でレポートします。

5月5日、東京・なかのZERO大ホールにて、えんそくのワンマンライブ『特異点0~Moment&Forever~』が行われた。
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えんそくのホームタウンである中野区、そして2014年にはなかのZERO小ホールでのワンマンを行った彼らが、4年後に大ホールでワンマンを行うというのも胸が熱くなる話だ。
昨年秋の赤坂BLITZでのワンマンライブにて「悪の秘密結社・ウシノシタ団」の物語の幕は閉じ、今年3月には片腕に包帯、眼帯、天使の羽etc……、いわゆる「中二病(※正確な意味は説明すると長くなるのでお手元の機械で検索してください)」記号てんこ盛りのアーティスト写真と共にシングル『中二病の救世主』をリリース。
世間的にはすっかりメタ視点でバカにされるものになってしまった「中二病」だが、そこを斜めに構えず全力でやりきるのがえんそくのいいところ。中二病は人類のロマンだもの。
そしてこのワンマンライブの当日、2枚のアルバム『5次元よりの使者(F盤)』『5次元よりの使者(M盤)』を発売。えんそくはどんなネクストステージを我々に見せてくれるのだろうか。
開演予定時刻の5時55分になるとブザーが鳴り響き、スクリーンに「5月5日5時55分」に「5次元」に突入したという文字列が映し出される。
“新世紀なんて来ない、ボクラの青春も終わらせない”
“新たな宇宙(世界線)が生まれる この「0の瞬間」が これから「永遠に続く未来」のすべての種になる”
そんな、えんそくたちの新たな物語のスタートを想起させる言葉が続いていく。
そして、
“この「瞬間」から共に「永遠」を旅する「5」人目のえんそく”
その後新衣装を纏ったメンバーの写真が映し出される。ミド(B)、クラオカユウスケ(G)、Joe(G)、ぶう(Vo)、……そしてこれまでサポートドラマーだったモリヤマ改め、SIN(Dr)の正式加入が発表されると、観客からは一際大きな歓声が巻き起こる。
重々しくてどこか奇妙なSEの流れる中、幕が開くとメンバーそれぞれがステージ中央でポーズをとり定位置へ。
ライブは『中二病の救世主』、『放課後毒電波クラブ』と、『5次元よりの使者(F盤)』『5次元よりの使者(M盤)』収録の曲からスタート。『中二病の救世主』ではクラオカとJoeのギターソロの合間にラッパ片手にステージを動き回るミド。広いホールのステージでのびのびと動き回るメンバーたち。
俺は“現実逃避20年生”だよ!
MCでは「本当にここに来てくれてありがとう!」と満足げなぶう。そしてモリヤマ改め、SINの加入について「正直そのままの関係でいい、ずっと事実婚でいいと思った。だけどえんそくの未来を考えた時に、この男にどこかに行かれては困ると口説き落とした! だから記念すべき日に、SINくんに”入ってよかったな”と思ってくれるようにめっちゃ盛り上がれよ!」と煽る。
そして「えんそくこれからもずっとやっていくので、今日だけじゃなくて、いつでも遊びに来てください! いつでもな! 現実逃避に来いよ! 俺は“現実逃避20年生”だよ! 誰にも負けない。走って走って逃げるんだ。一緒に現実逃避しようぜ!」と続け、アルバムに収録されている新曲を披露。その名も『嫌なコトからは逃げちゃえ!』。くるくると楽しげにタオルを回す観客。そしてステージを降りてすいすいと座席の間を自由に駆け巡るJoe、クラオカ、ミドの3人。
現代の見世物小屋を作るために集まったというえんそく結成秘話的な茶番(これまでは参加していなかったSINも茶番に参加!)を挟み、『Go!!Go!!見世物学級』、『象男ダダ・フィフィ』といった、まさに見世物小屋、ビザール感のある新曲が続く。
ライブが後半戦に突入したことに触れ「楽しんでるかい? 空調が効きすぎてると思ってるだろう! もっと暴れられるか! 本当はもっと疲れたいんだろ」とけしかけるぶう。これまた新曲『飛び出すメガネ』を披露。『Society finch for teen』ではステージ上から羽が舞い落ちる演出も。
「いつか老若男女、例えばいつかお客さんが孫と来れるように……“おばあちゃん! そんな動き見たことないよ!”みたいなバンドであれるように願いを込めて。ラストスパートはいつもどおりメチャクチャにやっちゃって!」と『コドナチャダルト』へ。立て続けに『イルキメラ・キッド』『惡のミカタ』、『ブルーハーツ』と、えんそくの真骨頂といえるカロリー消費量の高そうなナンバーを繰り出し、ラストナンバー『14才』まで一気に駆け抜けた。
何もかもをぶっ壊したい!
アンコールでは波の音が流れる中、珠玉のバラード『君の左手ボクラの右手』を聴かせ、「あらかじめセットリストに組み込まれたアンコールみたいだけど! あとほんのちょっとだけど良い曲揃ってるよ!」とバラード披露後の照れ隠しのようにまくし立てるぶう。
そして、観客席の椅子が壊れていないことに触れ(※90年代のヴィジュアル系のホールライブにおいて、「ファンが熱狂しすぎて椅子が壊れる」は日常茶飯事……とは言わないが、ひとつの伝説化しているため)、「誰がおとなしく椅子におさまれって言ったんだ! ぶっ壊せって言っただろ! 何もかもをぶっ壊したい、日常も! ぶっ壊す準備はいいか?」と『12モンスターズ』、そして最後の最後の『最後のえんそく』では、観客たちが指定席から離れ、楽しそうにモッシュを繰り広げる光景が印象的だった。そしてそれはバンド側も同じことで、幕が下りきるまでずっとメンバー全員はちきれんばかりの笑顔を見せていた。
『最後のえんそく』の歌詞にある「終わりなき旅路」とはよくいったもので、この日から彼らは新作アルバムをひっさげての全国ツアーに入る。そして終演後には10月からスタートする7日間連続無料単独公演「虹色えんそく体験教室~分光されるボクラのスペクトル~」をTSUTAYA O-WESTにて行うことが告知された。気になった読者の方はぜひ参加をオススメしたい(無料公演以外でも!)。
彼らの旅に参加するには「遅すぎる」ということはないのだ。「この先」はまだまだ続いているのだから。
セットリスト1.5次元ドア
2.中二病の救世主
3.放課後毒電波クラブ
4.その後のペテン師
5.嫌なコトからは逃げちゃえ!
6.机上の空論実行部隊
7.イン・ザ・マリオワールド
8.GO!!GO!!見世物学級
9.象男ダダ・フィフィ
10.U.F.Oが来るまで
11.狂い時計のネジ巻きマキナ
12.飛び出すメガネ
13.金曜日のチェンソー
14. Society finch for teen
15.コドナチャダルト
16.イルキメラ・キッド
17.惡のミカタ
18.ブルーハーツ
19.14才
アンコール
1.君の左手ボクラの右手~ありふれたエンドロールの後に~
2.12モンスターズ
3.最後のえんそく

アーティスト

ウレぴあ総研

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