INNOSENT in FORMALとは?

2017年11月、突然アーティスト画像、リリース情報、MVを公開したバンド、INNOSENT in FORMAL(イノセント・イン・フォーマル)。まだ謎が多いバンドだが、そのヴィジュアルとコンセプトからすでに”和製Gorillaz”とも呼ばれ、一部で話題になっている。

まずはINNOSENT in FORMALのデビュー曲『One for you』をチェック。
(INNOSENT in FORMAL『One for you』MV)

映画のスクリーンの中から飛び出してき
たバンド

舞台は21XX年近未来のネオ・トーキョー。閉館前夜の古びた映画館で、老支配人が偶然見つけた「謎のフィルム缶」を旧式映写機にセットしたことからすべては始まった。

フィルムには、かつて一斉を風靡したサーカス小屋出身のバンドが旅をしていくアニメーション映画が記録されていた。老支配人が映画に夢中になっていると、突如として、映画のなかから何かが飛び出し、まばゆい光が館内を包んだ。見ると、映写幕の前には4人の怪しい男たちが立っていた……それがこのバンド、INNOSENT in FORMAL。

彼らは、久しぶりに上映されたにもかかわらず、観客が老支配人ただ1人だったことに怒りを覚えて飛び出してきたとのこと。昔のように大勢の人々に自分たちのことを知ってもらうため、全国をライブして周ることに決めた…………という設定。

気になるメンバーは?

メンバーは、ぽおるすみす(Vo.)、TOY BOY(Dr.)、CABDY MAN(Gt.)、Kuni the ripper(Ba.)という4人の架空のキャラクターで構成される。

ぽおるすみす a.k.a. STICKY

フロントマン。黒いハット、Dr. martens、ステッキがトレードマーク。
空中ブランコからの落下事故によって片足を失い、サーカス小屋を追い出される。路頭に迷っていたところをTOY BOYとCANDY MANに拾われ、バンドを結成することに。バンド結成後、旅の途中に立ち寄ったメトロポリタン シティーで機械の足をつけてもらった。

TOY BOY

ドラム兼リーダー。人格が分裂したため身体も分裂し、サイコキネシスやテレパシーなどの超能力に目覚める。常にクマのぬいぐるみを持ち歩いている。

CANDY MAN

ギター。人格が分裂したため身体も分裂し、サイコキネシスやテレパシーなどの超能力に目覚める。いつもアメを舐めている。

Kuni the ripper

ベース。人並み外れた腕力を持っており、彼が本気でパンチすると地球の生態系が崩れると言われている。TOM BOYとCANDY MANにテレパシーで執拗に説得されたため、サーカス小屋を抜け出しバンドメンバーに加わることに。
以上の細かい設定にどういった意味があるか現時点では不明だが、「サーカス小屋から追い出される」「人格が分裂」など、何やら壮大で痛みを感じさせるバックストーリーがありそうだ。楽曲やMVと絡み合いながら明かされていくのだろうか?

豪華なアレンジャーとリミキサー

そんなINNOSENT in FORMALの音まわりをサポートするメンバーは豪華だ。

アレンジャーとして参加しているのはササノマリイ。知ってる人は知っている、近年活躍目覚ましいアーティストだ。海外で開催された数々の映像・アニメーションフェスティバルで入賞した『共感覚おばけ』MV、アニメ『夏目友人帳 伍』のオープニング曲『タカラバコ』などで知っている人が多いのでは。

あるいは、2011年にボカロP”ねこぼーろ”名義でネット上に発表した『戯言スピーカー』も時代を象徴する曲と言っていい(のちにセルフカバー)。『戯言スピーカー』は、インディーズ時代のDAOKOやぼくのりりっくのぼうよみがカバーするなど、若い世代のアーティストたちにかなり強い影響を与えている。

自身の作品以外にも、アーティストたちへの楽曲提供(ぼくのりりっくのぼうよみ『CITI』『Be Noble』『つきとさなぎ』など)や、アレンジャーとしても様々な作品(焚吐『クライマックス』など)に参加している。

作風としては、エレクトロニカを基調として、ロック、ポップス、クラブサウンドなどを独自に昇華したサウンドと温かいメロディー、そのなかに辛辣な言葉を載せたリリックが特徴。
また、日本のヒップホップを代表するプロデューサー・トラックメイカー・DJのNAOtheLAIZAがリミキサーとして参加。2014年にプロデュースしスマッシュヒットさせた韻踏合組合『一網打尽』は、アルバム『NOW』収録バージョン、Remixバージョン(NORIKIYO、SHINGO★西成、漢が参加)ともに日本語ラップのクラシックとして高い評価を獲得。数多くのヒップホップ、R&Bアーティストにトラックを提供し続けている。

近年はEMI MARIA、JAGGLAなど、アルバム全体のトータルプロデュースを手がけるほか、メジャー/インディ、国内/国外を問わず音楽を発信している。

このように、最先端とクラシックの両方がINNOSENT in FORMALの楽曲を支えている。INNOSENT in FORMALの音楽にヒップホップ、ロック、エレクトロニカ、ポップス、クラブサウンドと様々なジャンルのハイブリット感があるのは、この2人のアレンジャー・リミキサーによるところが大きいかもしれない。

2018年注目の若手?バンド

Gorillazを彷彿とさせるビジュアル・コンセプト、温かみのあるメロディと印象的なサビのリフレイン、ジャンル的なハイブリット感、そしてまだ謎が多く不気味ささえ感じさせる存在感。2017年末から2018年始にかけては、様々なメディアが、慎重に様子を伺いながら少しずつ報じているといった状況。

ミーティアでも、「2018年注目の若手バンド10選」に選出させていただいた。
まあ、実際のところ”若手”なのかどうかは、わからないのだが……。


INNOSENT in FORMAL 1stシングル

『One for you』

タワーレコード&ヴィレッジヴァンガード限定販売

1. One for you
2. Love me, Love me
3. One for you Remix
4. One for you Inst.

No Big Deal Records | NBPC-0048 | ¥1,080(tax in)

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INNOSENT in FORMAL
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INNOSENT in FORMAL 謎のバンドが気になるはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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