[インタビュー]「1年後メジャーへ
」突如現れ、バンドシーンに衝撃を与
えた17歳の少女。彼女の正体とは。

ーそういえば、沖縄出身だったんですか?
はい。親の転勤とかで沖縄を6歳に出て、九州方面を転々としたんですよ。で、大分にいた時にこんな田舎じゃなくて沖縄県民に戻りたいーって思って1人で来て、家族はまだ大分にいるんですよ(笑)
ー沖縄に帰って来て驚いたことはありますか?
今年の1月に1度沖縄に帰ってくる事があって、その時バンドやってたんで楽器屋さんがある事が嬉しくて、「沖縄こんなに楽しいところなんだ、住みたいな」ってなったので、2ヶ月後の3月に「沖縄住めばいいじゃん!」って思ってここに来たんですよ。
ーえ?この2ヶ月で??(困惑)
1月に沖縄いいなって思って、3月に来ました!
ーすごい行動力…。17歳ですよね?
はい(笑)
ーこっちに来る前にもバンド組んでいたんですよね?
大分で「BLOWIN」ってバンドを組んでいて、沖縄に来る時にTwitterでバンドの音源と、よろしくお願いしますの挨拶を載せたら、音源良いじゃんって思いの外伸びっちゃって。(笑)
ー確かに、めっちゃ伸びていましたね(笑)
はい(笑)

過去2回の主催ライブSOLD OUT経験

ー確か「BLOWIN」では、主催ライブがSOLD OUTしたとか。
そう、今年の3月の卒業ライブで3マンライブを主催して200人集めました!
ーSOLD OUTってどんな気分なんですか?
えー、元からするつもりで企画してたから。それも、1年生の時に7バンド呼んでからの別の主催で300人集めたし、2年生になって、この卒業ライブを200人キャパの箱(ライブハウス)で本当の意味でSOLD OUTさせようっと思って。1年の時で経験はしていたのでイケるって思っていました(笑)
ーへー凄いですね!ちなみに、大分と沖縄のバンドシーンの違いってありますか?
そもそもここはバンドマンの数が多い。ケタ違いですね!大分は高専以外に軽音楽部が無くて、高校で楽器始める人はほぼいないです。逆にバンドやってる人が珍しいくらいです。
ーそんな感じなんですね!でも確かに多いかもしれない…。
多いです!あ、そういえば、最近「出れんの⁉︎サマソニ⁉︎」の予選通過いたしまして。
ーお、通ったんですね!おめでとうございます
(拍手)
はい。今月に2次審査があって、今組んでいる「ecole」っていうバンドで出ますよ!
それに応募したCDがこれです。
ーこのCD(最初の挨拶時に頂いた。なんて律儀な娘なんだ。)はいつ頃録られたんですか?
沖縄来て、2週間くらいです。録るって決めたのが3日目くらいで。でも、楽器弾いてくれる人がいないから、それぞれお願いしました。Cyber−Boxの皆さんが私のためにやるぞー!ってなってくれて、本当に感謝しています。
ー「ecole」はガールズバンド?
はい。ガールズバンドに思い入れがあって。なぜかは秘密ですが、自分的にも本気を出さないと勝てないなと思って。
ーそんなに沖縄凄いんですか?
いや、全国です!メジャーデビューしたいと思って。って考えたら、本気でやってる人しかいないから。本気で勝ちに。
ーそっか。メジャーに行きたいって言うけど、それ程行動にしてない人が多い中、音子さんはアクションを起こしてていいですね。そういった人が沖縄にいると新鮮な感じがします。(笑)
そうですね。全然何もやらないのが大分だけだと思っていたんですけど、やっぱり沖縄も一緒で、やりたい、でも。ってやらない人が多くて。企画組んでも中途半端だったり、上手くいかなかったり。それでも、最後まできちんと成功させるって事をしないと、自分の糧にも自信にもならないし。勿体無いなーと思ってます。

『生まれつき耳と記憶力が良かったので
、真似したら出来ました。』

ー音楽に目覚めたのはいつからですか?
4歳の頃に友達がピアノ習っていたのを、「良いなー」って思ったのが本当の”音”に目覚めた時です。それに、自分は耳が生まれつき良かったみたいで、友達が弾いたのを見て、そのまま弾けてたんですよ。
ー絶対音感ってやつですか?
そうですね、耳と記憶力が良かったので、友達が先生から習って弾いているところを隣で見て、家で弾いてた感じですね。
ーバンドに目覚めたのは?
バンドは高1の時にやりたいなと思っていたら声がかかって、ベースを始めた感じです。
それで、バンドをやっていたら、現在の「BLOWIN」のリーダーに可愛がられるようになったんですよ。それからある時、当時そのリーダーが組んでいた「夢日記」というバンドのボーカルがいなくなったから、代わりにボーカルをお願いされて。それもライブの2日前くらいに声がかかって、大分で400人のキャパのホールでライブすることになり。初ステージはそのでかいホールで、初めて人前で歌いました(笑)
ーぶっ飛んだ初ステージですね(笑)
そうなんですよ!だから、ある程度のライブは抗体ができてますね。
ーこれからどうしていくつもりですか?
来年の4月には事務所とかも決まって、東京に行くつもりです。だから、この1年で沖縄で盛り上げないと思っています。本気で。
ーうん、本気で頑張って欲しい!沖縄のバンドシーンを荒らして東京に行って欲しいです(笑)
ありがとうございます(笑)そう、この歳でこういう風に活動しているのも同世代には良い刺激になるし、もし後輩が頑張っていたら悔しいし。そういう風にやっていれば、もっと高め合えるのかなって思います。
ー最後に、音子さんにとって「音楽」とは?
弾き語りのアーティストで「大森靖子」っていう人がいて、曲の中に「音楽は魔法ではない」っていう歌詞があるんですよ。それって本当にそうで、自分が音楽に最初出会った時はキラキラしてて、聞くのも、弾くのも、歌うのも大好きでキラキラしてたんですけど、バンドを始めて続けていくと、嫌なものも見えてくるし、売れる売れないを意識していたら、いろんな人の話を聞いて、あの事務所はダメなんだ。とか。あのバンドがどうして売れないとか、裏の事情が見えるようになって、ふつーにライブ見ている時も、「あ、今ベースずれたな」とか「ドラムのフレーズがありきたり」とか、そういうことばっか考えてしまって、純粋に音楽が楽しめなくなってしまって。「音楽はキラキラだけじゃないんだな」って思うようにもなって。お客さんにはこんな気持ちになって欲しくないし、させたくない。良い音楽でもっと楽しんでもらおうと。その思いで音楽を続けていきたいです。
垣花音子
文・編集 / 新城慎
カメラ / やーさ

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