写真左上より時計回り、オレオレオナ(Vo&Key)、はな(Vo&Dr)、FチョッパーKOGA(Ba)、ありさ (performer 2号)、 TOMO-ZO (Gu)、まい (performer 1号)

写真左上より時計回り、オレオレオナ(Vo&Key)、はな(Vo&Dr)、FチョッパーKOGA(Ba)、ありさ (performer 2号)、 TOMO-ZO (Gu)、まい (performer 1号)

【Gacharic Spin】頑張って作ってき
たものを多くの人に届けたい

波乱万丈ながらもやってきたことをちゃ
んと作品として残したい

濃厚な5年を経てのデビュー作品が新作ではなく、『ガチャっとBEST<2010-2014>』というインディーズベストで。

チョッパー
Gacharic Spinらしい変化球をぶち込んでみました(笑)。メジャーデビューする前にベストを出したいと思ってたんですけど、それがメジャーデビュー作になってしまったという(笑)。自分たちが波乱万丈ながらもやってきたことを、ちゃんと作品として残したいと思ってたんで、初回限定盤には音源だけじゃなくて、メンバーが5年間を振り返るコメンタリーや今までのライヴ映像やMVとかが入ってるんですよ。ブックレットにも2010年から2014年までのいろんな写真が入ってるんで、Gacharic Spinを最近知った人でも、初回限定盤に付いている映像を観てもらえれば、Gacharic Spinの5年間が分かる内容になっているので、多くの人に手に取ってもらいたいですね。しかも、初回限定盤のTYPE-GとTYPE-Sでは内容も違うので、隅々まで観て、聴いてもらいたいですね。
オレオ
ただ買ってもらいたいからって、3形態で出すわけじゃないと(笑)。3形態全てを手にしないと、Gacharic Spinの全ては分からないんです。

3形態に分けないと収まり切れないと(笑)。

チョッパー
波乱万丈なバンドですからね(笑)。

初回限定盤には15曲、通常盤には13曲が収録されているのですが、このセレクトというのは?

オレオ
これからもライヴでやり続けたい曲ですね。
チョッパー
あと、バンドの節目となった曲は入ってますね。オレオが加入した時に出したシングル曲だったり、6人になった時に出したアルバムのリード曲とか。「ヌーディリズム」って曲はライヴであまりやらないんですけど、このベストには絶対に入れたい曲だったし。

「ヌーディリズム」はヴォーカルが抜けた後の曲ですしね。ちなみに、この収録曲の中で、特に思い入れの深い曲や転機になった曲ってどれになりますか?

オレオ
Gacharic Spinじゃないとできないだろうってことで、私は「Ben-Jan-Ban-2013-」ですね。それぞれのテクニックが入ったインストゥメンタルで、語りとかも楽しい曲だし…まぁ、ちょっと行きすぎたところもありますが(笑)。この曲はライヴで進化していったんで、これからもものすごく進化していくんだろうなって。CDでは語りが入っているんですけど、ライヴでは入っていない…一回、やってみたんですけど、ライヴハウスでは音響的な問題もあって無理があるんですよ。なので、こっそりお部屋で楽しんでもらえればと。でも、男性の方は女性がいる前では聴かないように(笑)。あと、新録で私とはなとで歌い直した新しいバージョンと前のヴォーカルのバージョンがあるところ…普通だったら、前のヴォーカルのバージョンって入れないのかもしれないけど、両方が楽しめるところもGacharic Spinらしいのかなって。ファンにとっては思い出だし、もちろんGacharic Spinにとってもそうだし。

「Look On!!」はオリジナルバージョンと新録バージョンとがありますからね。

オレオ
だから、3形態が必要だったんです。考えてそうしてあるんで、決して買ってもらいたくて分けてるわけじゃないですからね(笑)。

チョッパーさんは?

チョッパー
オレオの言った「Ben-Jan-Ban-2013-」は最高にカッコ良くて、おバカで、テクニカルな曲なんですけど、私が思い入れ深いのは、その真反対の曲で、「今を生きてる~2013年春~」ですね。すごくメッセージ性の強い曲で、テクニック面でもシンプルなことしかしてないんですよ。この曲では“出会いは奇跡なんだ”ってことを歌っていて、Gacharic Spinがもう一回立ち上がれたのでは、まさに今まで応援してくれた人に出会えたからこそなんですよね。その出会いがあったから、今の私たちがある。『ガチャピ〜ンチ!!』もそれまでのライヴでいろんなヴォーカリストと出会えたからやれたわけだし、あんな何十人ものヴォーカリストと一緒にできた『ガチャピ〜ンチ!!』があったからこそ、今のGacharic Spinがあるわけで、ひとつひとつの出会いに助けられてきたから、それを楽曲として残したいと思って作った曲だったんですよ。“2013年”って歌っていることにも意味があるし…2013年に新たに走り出したってことを、ちゃんと言葉で残したかったんです。ライヴだったら、その時々に出会ってくれた人に“ありがとう”って歌っているんで、今年だったら2014年って歌ってるし、来年になると2015年って歌うんですけど。
オレオ
この間、家で歌ってみたんですけど、2021年からちょっとキツくなるんですよ(笑)。字余りになっちゃうから、そこは考えないとなって(笑)。そんな先のことじゃないっていうか、この5年の速さを考えたら、きっとすぐに来るだろうし(笑)。

では、出来上がったものを聴いた印象は?

チョッパー
私はGacharic Spinを最初から作ってきた人物のひとりなので、いろんな出来事がフラッシュバックして、泣きそうになった(笑)。メジャーデビューということでここからがスタートなんですけど、“こんなに頑張ってきたよ、うちら”って。表だけを見ていると、どれだけ裏で大変なことがあったかなんて分からないじゃないですか。だから、それだけ頑張って作ってきたものを、メジャーデビューすることによって多くの人に届けたいなって思いましたね。
オレオ
ベストってそこそこ長くやってないと出せないイメージがあったんですけど、ベストを出せるだけの濃さでやってきたんだなって…5年のうちの2年半しかやってない私でも、それは感じましたね。自分がいなかった最初の頃の曲でも、ライヴを積み重ねてきているからもう自分の曲になってるし、レコーディングに参加していない曲でも、改めて全部大事だなって。あと、単純にカッコ良いなって(笑)。これからメジャーデビューして、走って行くぞ!っていう意気込みも感じられて、身が引き締まりますね。

この作品を出した後、10月5日にZepp DiverCity Tokyoでのワンマン公演が控えているわけですが。

チョッパー
はい。バンドの5周年記念ライヴですね。
オレオ
2014年は勝負の一年って言っていて、その最後の締め括りですね。
チョッパー
“お台場決勝戦”です(笑)。戦いですね。バンドとか音楽とか関係なく、ライヴそのものを楽しんでもらえるようなことを考えたいし、やりたいです。
オレオ
ステージが今までで一番大きいので、そこで何ができるのかなって。すでに準備を進めていることもありますし。
チョッパー
バカなことばかり考えちゃうんですよね(笑)。“これはアリなのかな? お客さん、さすがに引いちゃうかな?”って。でも、それぐらいのことを考えて、そこから戻していくんです。
オレオ
それは何でもそうですね。一回振り切ってしまってから、そこから戻す。
チョッパー
うん。それこそバンドの枠にハマらないっていうか…Gacharic Spinを世界にひとつしかない団体にしたいので(笑)。初めて観た人でも“あ~、楽しかった”っていう世界を作りたいですね。もともと私、音楽にまったく興味ないのにバンドを始めたんですよ。たまたま観たKISSのライヴDVDがめちゃくちゃ面白くて。すごい派手だし、火を吹いたり、血を吐いたり、宙を舞ったりして、それこそベースとギターの区別もつかないぐらいだったのに、“この曲、好き!”って興味を持ったので、そういう存在になりたいと思ってるんです。

最後に、メジャーというフィールドでやってみたいことは?

チョッパー
うぁ~、いろいろある(笑)。その中でも一個…Gacharic Spinって、はなはドラムを叩きながらのヴォーカルだし、オレオはキーボードを弾きながらのヴォーカルなので、フロントのヴォーカルがいないんですよ。なので、せっかくメジャーに行くんだったら、いろんなアーティストさんとのコラボをしてみたいですね。演奏はもちろん、普段歌っているヴォーカルがいて、さらにパフォーマーもいる中で歌ってもらうっていう。他のバンドがやっているようなコラボとは違うものができるだろうし、すごい面白くなると思うんですよ。
オレオ
超厚くハモれますよ(笑)。
チョッパー
別に歌手じゃなくてもいいと思うんです。歌ってくれる人じゃなくても、そのコラボが面白ければ…。

フロントに立って何かをやってくれる人?

チョッパー
そうです! メジャーアーティストさんだったり、有名な人だったり、いろんな人とそういうことをしたいですね。

オレオさんは?

オレオ
これはよく言ってることなんですけど、Gacharic Spinはドリフターズさんみたいになりたいと思ってるんですよ。演奏もできて、バラエティーもできるっていう総合エンタメを目指しているので、ゆくゆくはそういうふうになれればなって。
チョッパー
テレビを観てると、ある番組でオレオが海外に行って動物と走ってたり(笑)、別の番組では他のメンバーがMCをしてたり、誰かに楽曲提供してたりっていう。みんなそれぞれがマルチに動けて、“この人、誰?”ってところからGacharic Spinに辿り着くのもアリかなって。

“動物と戦ってるけど、この人、ミュージシャンなんだ!”って?(笑)

オレオ
“ちゃんと楽器が弾けるんだ!?”みたいな(笑)。なので、動物とも戦います!(笑)
『ガチャっとBEST <2010-2014>』2014年10月01日発売ビクターエンタテインメント
    • 【初回限定盤 TYPE-G(DVD付)】
    • VIZL-722 5400円
    • 【初回限定盤 TYPE-S(DVD付)】
    • VIZL-723 5400円
    • 【通常盤】
    • VICL-64227 2500円
Gacharic Spin プロフィール

ガチャリックスピン:リーダーのF チョッパー KOGAをはじめ、はな、TOMO-ZO、オレオレオナ、yuri、アンジェリーナ1/3、6人からなるエンターテイメントガールズバンド。年間 100 本以上のライヴをこなし、国内のみならず海外のフェスやイベントにも出演。結成10周年の2019年3月にベストアルバム『ガチャっ10BEST』を、20年3月には新体制初となるアルバム『Gold Dash』、21年9月にセルフプロデュースによるアルバム『Gacharic Spin』を発表。その後、レコード会社を移籍し、23年7月にアルバム『W』をリリース。Gacharic Spin オフィシャルHP

OKMusic編集部

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