モーニング娘。のコンサート帰りで:
杉作J太郎「美しさ勉強講座」連載30
軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太郎先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
杉作J太郎先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
30時限目・モーニング娘。のコンサート
帰りで
コンサートは終わった。
あとは自宅に帰るだけだ。
長野から東京まで新幹線で。いま調べたらだいたい1時間半。15年前にはもう少し時間がかかったかもしれない。まあでも2時間ぐらいだろう。東京駅からは新宿まで中央線、新宿から小田急線で豪徳寺まで行き、豪徳寺から世田谷線で松陰神社まで、そこから徒歩で帰宅。乗り換えなどあるから東京駅から1時間ぐらいだろう。計3時間。コンサートの感想などを仲間と話しながらの旅は楽しい。3時間は長くない。短いぐらいである。
先日、この連載を読んだ伴ジャクソンが、
「長野、懐かしいですねー」
と言ってきた。伴ジャクソンというのは加護ちゃんの応援をしていたときの俺の相棒で、本職は出版社の社員である。当時はその出版社の労組委員長だった。たしか3人ぐらいでつれだって出かけたとは思っていたがその3人というのが誰だったか俺の記憶からは消えていたのだ。
「伴さんだったのかー」
「そうですよー」
「あとひとり、いたね」
「行く時は3人でしたかね」
「誰だった?」
「うーん、覚えてないです」
語り手次第で稲川淳二さんの怖い話みたいになりそうな気もするが、ま、今回はならない。
ま、とにかくその帰り道。伴さんがいたのはわかったが、ほかにもたしか4人以上で話しながら帰った記憶はある。
新幹線の中には。
いや、待ってくれ。新幹線だったのだろうか。新幹線はもう時間的になくて、在来線を乗り継いで帰ってきたような記憶もあるがあれは熊谷へ後藤真希さんのソロコンサートを見に行ったときだろうか。あのときは岩肌君(仮名)といっしょだった。違うかな。なぜ仮名かというと、彼はアイドル関連から卒業したのである。卒業と言っても卒業証書も卒業式もない。ということは中退かもしれない。いや、俺もいま現在、アイドル関連からは遠ざかっている。俺自身のことを考えてみると卒業という言葉は似つかわしくない。中退と言えば中退だが、学校というよりは軍団、チーム、あるいはミッションだったから脱退、脱走、脱落、出奔……そんな言葉が似つかわしい。ロボットアニメだと敵戦艦を追うレーダー表示が「LOST」になって点滅してたりするが、応援本体から見れば俺は「LOST」でいい。
が、岩肌君の場合はちょっと違う。彼女に激しく要求されたからだ。アイドルに関するすべてのことをやめなければあなたとはつきあえない。ビシッと言われたそうである。岩肌君の場合は半分ぐらいはアイドルのことが仕事にもなっていた。仕事にもなっていたし、ふだんの友人関係もすべてアイドルの応援をしているうちに仲良くなったものである。俺と岩肌君が知り合ったのも後藤真希さんのコンサート会場であった。
話がそれているのはわかる。
だが、それた場所がたいせつな場所であったらどうするか。
またの機会ということにして話を戻すのが本当だろう。だが、俺はこの「話がそれたこと」こそがたいせつだと思うのだ。
つまり「恋愛とアイドルの応援は両立するか?」というテーマが突如現れたのだ。
長野から帰る電車が新幹線だったか在来線だったか、それも話がそれているうちに解決するかもしれない。伴ジャクソンから、帰りは■■■でしたよー、と連絡がたぶん入るはずだ。
ということで。つづきは次回。テーマは「恋愛とアイドルの応援は両立するか?」
(つづく)
<隔週金曜連載>
____________________________
朗報!
杉作先生のLINEスタンプが完成しました。なんと、杉作J太郎マンガのキャラクターが動くのです。これは衝撃!
「動く!杉作J太郎のあなたに捧げるスタンプ」
あとは自宅に帰るだけだ。
長野から東京まで新幹線で。いま調べたらだいたい1時間半。15年前にはもう少し時間がかかったかもしれない。まあでも2時間ぐらいだろう。東京駅からは新宿まで中央線、新宿から小田急線で豪徳寺まで行き、豪徳寺から世田谷線で松陰神社まで、そこから徒歩で帰宅。乗り換えなどあるから東京駅から1時間ぐらいだろう。計3時間。コンサートの感想などを仲間と話しながらの旅は楽しい。3時間は長くない。短いぐらいである。
先日、この連載を読んだ伴ジャクソンが、
「長野、懐かしいですねー」
と言ってきた。伴ジャクソンというのは加護ちゃんの応援をしていたときの俺の相棒で、本職は出版社の社員である。当時はその出版社の労組委員長だった。たしか3人ぐらいでつれだって出かけたとは思っていたがその3人というのが誰だったか俺の記憶からは消えていたのだ。
「伴さんだったのかー」
「そうですよー」
「あとひとり、いたね」
「行く時は3人でしたかね」
「誰だった?」
「うーん、覚えてないです」
語り手次第で稲川淳二さんの怖い話みたいになりそうな気もするが、ま、今回はならない。
ま、とにかくその帰り道。伴さんがいたのはわかったが、ほかにもたしか4人以上で話しながら帰った記憶はある。
新幹線の中には。
いや、待ってくれ。新幹線だったのだろうか。新幹線はもう時間的になくて、在来線を乗り継いで帰ってきたような記憶もあるがあれは熊谷へ後藤真希さんのソロコンサートを見に行ったときだろうか。あのときは岩肌君(仮名)といっしょだった。違うかな。なぜ仮名かというと、彼はアイドル関連から卒業したのである。卒業と言っても卒業証書も卒業式もない。ということは中退かもしれない。いや、俺もいま現在、アイドル関連からは遠ざかっている。俺自身のことを考えてみると卒業という言葉は似つかわしくない。中退と言えば中退だが、学校というよりは軍団、チーム、あるいはミッションだったから脱退、脱走、脱落、出奔……そんな言葉が似つかわしい。ロボットアニメだと敵戦艦を追うレーダー表示が「LOST」になって点滅してたりするが、応援本体から見れば俺は「LOST」でいい。
が、岩肌君の場合はちょっと違う。彼女に激しく要求されたからだ。アイドルに関するすべてのことをやめなければあなたとはつきあえない。ビシッと言われたそうである。岩肌君の場合は半分ぐらいはアイドルのことが仕事にもなっていた。仕事にもなっていたし、ふだんの友人関係もすべてアイドルの応援をしているうちに仲良くなったものである。俺と岩肌君が知り合ったのも後藤真希さんのコンサート会場であった。
話がそれているのはわかる。
だが、それた場所がたいせつな場所であったらどうするか。
またの機会ということにして話を戻すのが本当だろう。だが、俺はこの「話がそれたこと」こそがたいせつだと思うのだ。
つまり「恋愛とアイドルの応援は両立するか?」というテーマが突如現れたのだ。
長野から帰る電車が新幹線だったか在来線だったか、それも話がそれているうちに解決するかもしれない。伴ジャクソンから、帰りは■■■でしたよー、と連絡がたぶん入るはずだ。
ということで。つづきは次回。テーマは「恋愛とアイドルの応援は両立するか?」
(つづく)
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動かないほうがいいという方はこちら。
「杉作J太郎の あなたの笑顔が見たいスタンプ」
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【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
おすすめ本:Jさん&豪さんの世相を斬る!(残侠風雲編)@ロフトプラスワン(ロフトブックス)
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
おすすめ本:Jさん&豪さんの世相を斬る!(残侠風雲編)@ロフトプラスワン(ロフトブックス)
おすすめ本:「ボンクラ映画魂(完全版)燃える男優列伝」(杉作J太郎(徳間書店)
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