高校野球応援曲の定番となった真心ブ
ラザーズの「どか~ん」

「どかーんと景気よく やってみようよ 死にものぐるいの明るさで (や~)」の歌詞で始まる2分に満たないこの曲。しかしそのメロディと歌詞のインパクトで非常に耳に残るんですね。「どかーん」というフレーズがホームランを連想させ、野球のイメージに合っていたのです。



空元気をフル回転するという歌詞が良いですね。「空元気 フル回転」という歌詞で検索して出てくるのはこの曲だけです。それほど意識の中で分かってはいるけどなかなか出てこない言葉なんですね。


「嫌な事」を「やなこと」、「憂鬱な気持ち」を「ゆううつな気持ち」と表記しています。歌詞上であえてひらがなを使うことで、既に「そんな気持ちを ぐっとおさえて」いるんですね。こういう表記する文字からも「嫌」「憂鬱」を排除していく姿勢というのは伝わります。


「知らんぷり(ぷり ぷり ハハーン)」というちょっとバカバカしい歌詞で変化をつけます。ここでクスっとさせて元気を与えるわけですね。この変化があることで「当たって砕けろ 死んでもともと」という歌詞が生きてくるようになっています。



高校野球でも応援曲として使われるこの曲。吹奏楽部で高校野球の応援をした経験がある人なら分かりますが、応援曲は野球部から吹奏楽部に「この曲やってくれ」と依頼が来ます。POPSのヒット曲を依頼されることもありますが、ずっと人気の「野球応援の定番曲」が存在します。
「タッチ」「ルパン三世」「ポパイ」「狙いうち」そして「どか~ん」は毎年必ず入ってくる定番でした。これは吹奏楽部あるあると言っていいと思います。
実際に「ブラバン甲子園」シリーズのCDでも一番最初のCDやベストにも「どか~ん」は収録されています。ずっと残るだけあり、曲に力があったんですね。

冒頭の「どかーんと一発」の後の「チャチャチャ」のリズムで応援のテンションが上がります。この一瞬の空白が「前へ前へ」という気持ちを作りだしているんですね。20年以上前のこの曲は今も高校野球で歌い継がれています。

「当たって砕けろ 死んでもともと」という歌詞をこれほどポジティブに聴かせる曲もありません。真心ブラザーズの真心は伝わったんですね。

TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

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UtaTen

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