クリフエッジ全13曲のアルバムに込め
た想い【UtaTenインタビュー】

■ニューアルバムについて
—4年前にリリースされた「Endless Tears feat.中村舞子」を今回のアルバムでリメイクされていますが、このタイミングでリメイクを決めたきっかけは?
JUN:今YouTubeでこの曲の再生回数がすごいことになっていまして、気付いたら世界的に聴いてもらえている楽曲になっていたんですよね。それをちょっとリメイクしてまた新たな形で作りたいねってところで、未来の蕾でもある新たなボーカルを迎えるというコンセプトも含めてやってみました。
—メロディー・チューバックさんのことはどこで知ったんですか?
JUN:信頼しているスタッフさんがいて、紹介してもらいました。カラオケの映像とか見せてもらったりして、上手いなぁ…ってのと、原曲を超えなきゃなっていうのもありまして、でも原曲はやっぱりいいのは当然なのもありつつそれを超える何か良いエッセンスがあればいいなっていうところでキラリと感じたものがありましたね。
—メロディー・チューバックさんは中村舞子さんの大人っぽい声質とはまた違って、今のティーンエイジャーにもまた刺さりそうな歌声ですよね。
JUN:当時の中村舞子と少しかぶるところもあって。
—それはどういったところが?
JUN:人間としてというか、喋っていて近いものを感じたり、歌のキャラクターは少しやっぱり違うんですけど、音楽に対する姿勢だったりレコーディング中のオーラだったりとかが「あ、なんか似てるなぁ」って。
SHIN:雰囲気も似てますよ。入ってきた時に「若かりし頃の舞子ちゃんだ!」って。声色も似ていたりというか被った印象でしたね。
—歌詞のリメイクされた部分はメロデイー・チューバックさんが歌うこと意識して書かれた歌詞なんですか?
SHIN:そうですね、歌詞の中の「メール」の部分を「スタンプ」にしたり・・・。メロディーちゃんの声を聴いた時に、まさにさっき仰言った通り今のティーンエイジャーって感じて現代っぽく工夫しました。
—最後の歌詞の原曲の「あなたと…」の部分が「終わらないメロディー…」になっていたのは何か次があるのかと期待してしまうのですが…
JUN:そうですね、そう思ってもらえると良いなって感じですね。メロディーちゃんに関しては他にも曲作ってみたいなっていう気にさせてくれる声であったり歌唱力だったので。
—続いてmiccieさんとフィーチャリングされている「今夜のFull Moon feat.miccie」について伺います。この曲のフィーチャリングをmiccieさんに決めた理由はなんですか?
JUN:彼は僕らが主催している横浜でのイベントに出演してもらったことがきっかけでした。miccie君は会ってすぐ一緒にやりたいなって思える人でしたし、LIVEを見てやっぱりやりたいなって!。miccis君もぼくらのLIVEを見てくれて、曲をえらい気に入ってくれてましたw
ジョーちゃん(DJ GEOGIA)が作る音とかで聴いてみたいなっていう感じがしました。
—久しぶりのバラードということでしたけど、GEOGIAさんはいかがでしたか?
DJ GEOGIA:曲を作る前にmiccie君のライブを見たんですけど、僕らの基盤のヒップホップやR&Bとはまた違ったジャンルの方とフィーチャリングするっていうことを考えていた時にロックテイストなmiccie君の歌を聴いて、浜崎あゆみさんのバックコーラスをずっとやってきただけあって基礎もしっかりしているし、何でも乗りこなせるっていうところも念頭に置いて作りました。
—ロックとR&Bの融合ですね。
GEOGIA:時代的にジャンル間って何やってもいいというか、自分のやりたいことをそのまま吐き出せる時代なので、僕は逆に自分の真髄のR&Bをコテコテにやればいいんだなっていうところが全部出せたと思います。
—今回は好きなように曲作りができたという感覚でしょうか?
GEOGIA:そうですね。毎回JUNくんもレベルアップしていて、全体を通して僕らにない風をどんどんアルバムに入れていこうっていうところだったんで、僕は逆に戻るというか原点から動かないことで自分の色を出していこうって。
だから曲が出揃ってくるにつれて自分がやればいいことも見えて来るし、そういう意味では楽でした。
—他に今回クリフエッジの新たな試みとして注目して欲しいところはありますか?
JUN:例えば同じレーベルの純烈さんとの「バカみたいに、愛してた feat.純烈」もそうなんですけど、純烈さんも横浜のライブに出てもらったりしていて、すごいおもしろいライブを見せてくれて。僕らは歌謡曲も含めて色んな曲聴きますけど、若い子が聴くっていうジャンルではないのにライブでは若い子もおもしろそうに見てるし、こういうことだよなって思ったんですよね。
歌謡テイストに仕上げたんですけど、この曲は元々R&Bのトラックだったんですよね。あとは歌い手さんの個性でジャンルが固まってくるという感じで。
調味料少し加えただけで全然違う味になってくるっていうのが手応えとしてわかってきたので、挑戦の幅も広がったな、という感じです。
—「Bye Bye」は構想に5年かかったということですが、どんなところに悩まれたりしたんですか?
SHIN:今回打ち合わせをしているときに過去のDemoを聞き直して、この曲やっぱいいねってなり、リバイバルしました。
AメロBメロで同じ歌詞をやるとか僕がラップした後にメロラップになってサビっていう流れとか新しい試みも入っていて、こんな曲あんまりないんじゃないかなって思います。
(曲の舞台になっている)駅の改札って男女のドラマがたくさんある場所で、地元の駅に改札が目の前にあるようなカフェがあるので、普段からそこで歌詞書いたりもしているんです。
—歌詞書かれる際は外に出てってことが多いのですか?
SHIN:結構多いです。俺外好きです。湘南行ったり、逆に人混み行ったりしてます。
—JUNさんはどんなところで歌詞書かれますか?
JUN:僕も外が多いですね。車をひたすら運転してみたりとか。それこそカフェ行ったりもしますし。部屋で書くってことはあんまりないですね。外で書いたものを持ち合わせて帰ったらまとめるくらい。
—GEOGIAさんは曲のアイデアが出てくるのはどんな時ですか?
GEOGIA:僕はDJなので新しい曲を人よりも聴くっていうのは意識せずともライフワークみたいになっているので、どこで、というよりは自分の中にストックが必ずあります。そこからコレ絶対はめたらいいなっていうのを自分の引き出しから出す作業をするだけ。
基本ラップありきなんでそれをどういう風に入れるっていうのも長くやらせてもらっているんで人より慣れているし、今回改めて強く思ったのが、(クリフエッジは)歌詞を伝える人たちで、2人の声が入ってきた時の安定感と色々なジャンルに対応できるところが強みだなってことですね。
—今回「Be Ambitious feat.CAMPUS PLUS」で大学生ともコラボをしたそうですが、どういったきっかけでこのコラボが実現したのでしょう?
JUN:僕らも活動歴がまぁまぁ長くなってきて、嬉しいことに高校生の時聴いてましたとか、小・中学生の時に聴いてましたっていうファンの子が増えてきたり、数年前に「付き合いました!」って言っていた子が結婚して子供がいたりとか、いろんな歴史をファンの子と過ごしてきた中でもやっぱり僕らは貪欲なので更に若い世代のファンも欲しいよねってことで、CAMPUS PLUSっていう知り合いの団体でクリフエッジ応援団っていうのを作ってもらって、一緒にプロジェクトやろうよってことで歌詞を書いてもらって。
数ヶ月に渡って、悩みとか夢のことを話す機会を月に1・2回作ってやってたんですよ。クリフを知っている子も知らなかった子も、みんな本当に(今回のプロジェクトに)気持ちを入れてくれて、絆も生まれてきました。
—その中で出てきた悩みがこの曲のテーマになっているのですね。
JUN:そうですね。彼らには僕らの世代と違った悩みがあって、そのひとつがSNSで。他の人の情報が見えやすくなっていることで、友達同士がBBQしてるとか、あの人はデートしているだとかそういうことから「いいな、私って何なんだろう」って思ったりとか、みんなで集まった後に「あいつ空気読めないよね」とか書いてあると俺のこと言ってるのかなって思ったりとか、イイネの数があの子より多いだ少ないだってことでものすごい悩んでいるんだなぁっていうのをひしひしと感じました。
じゃあやっぱり「人と比べるモンじゃないじゃん、幸せは」っていうような曲にしようってなって、その場でシンセで曲を作ってみんなで持って帰って歌詞を乗っけてくるっていう。
そういう経緯で初めての試みでした。
—やってみていかがでしたか?
SHIN:僕が歌詞を書くときに一番悩むのは1行目なんですけど、どう入っていこうかなってところがすごい(学生たちは)上手くて。自分にない言葉とか、普段使わない言葉が出てきたりしたんでクリフエッジファンが聴いたら新鮮なんじゃないかなって思います。
—例えばメールや電話からSNSにコミュニケーションのツールが変わったことなどを受けて、自分たちで書く歌詞も変えていこうと意識はされているのですか?
SHIN:今回8枚目(のアルバム)なので歌詞を書くにあたって一番注意していたのが結局変わらない普遍的なメッセージを違う言葉で表現していこうってことで、四苦八苦もしましたし。
CUMPUS PULUSさんとのミーティングは参加しているだけでも楽しかったし、いろんな意味で吸収できたなって思っています。
—表題曲「あなたの声が聞こえる」はその名の通りの意味が込められているそうですが、普段みなさんはどういった手段でこの声を聞いているのですか?
JUN:それこそSNSのメッセージだとかコメントを見たり、お手紙をもらったり、握手会とかで触れ合う機会も最近は多いので、そういったことが単純に栄養になっていますね。

■クリフエッジについて
—前回のミニアルバムからの5ヶ月間はどんな期間でしたか?
JUN:結構曲は作り貯めてはいたので全ての曲を5ヶ月で作ったわけではないんですけど、レコーディングだったり仕上げの作業だったりで結局ものすごいバタバタしていましたね。今年の後半戦はあっという間に過ぎて行きました。
—今回のアルバムに収録されている楽曲の中で一番好きなフレーズを教えてください。
GEOGIA:「あなたの声が聞こえる」の「想像できるのならば それが未来のかけらさ」なんですけど、本当そうだなって。代弁してくれたなって感覚。
こういうことを伝えていけたらいいなぁって思ったんですよね、若い子ってまだ知らないこともたくさんあるあるし、僕ら音楽を聞いて人生勉強をしてきたタイプなんで、色々感じてもらえると嬉しいなぁって思います。
JUN:難しいっすね〜。新しい試みとしては「いつだって。」って曲の「病める時も健やかなる時も 真心尽くして 愛を誓うよ…」で、結婚式の誓いの言葉のフレーズを入れてみたっていう。このフレーズを知ってる人と知らない人の差がはっきり分かれるのかなってところも気になりますね。
SHIN:僕は「あなたの声が聞こえる」のサビ歌詞で、「泣きたくて 辛い時こそ 一言に支えられる」なんですけど、これってアルバム全体を通して言いたいことかなって。からの、ラストサビで「無心に進む姿は 誰かの勇気に変わる」ってところが一言にまとまった感じですね。
最近家族でも色々あったんですけど、普段言えない言葉をこうやって曲に乗っけることでみんなの代弁もできてるのかな、とか考える

■最後に
—今後の告知をお願いします!
JUN:2月の20日に僕ら主催のYOKOHAMA MUSIC YOKOCHO 〜横浜音楽横町〜 というイベントでこのアルバムのリリースパーティーをしたり、各インストアだったり冬スポだったりもあるんで、ちょっと目標じみちゃうんですけど、また新たな新作も届けられたらいいなと思います。
—UtaTenをご覧の皆さんに一言お願いします!
JUN:色々あると思うんですけど、そういう時にやっぱ音楽に救われたりすると思うんですよね。僕らも本当にそうだったんで。
いつの時代も悩みに訴えかけていきたいんで、落ち込んだ人とか元気ない人に”いや、大丈夫だよ”って言える存在でありたいと思っています。

▽クリフエッジ「あなたの声が聞こえる」MV
▽クリフエッジ「Endless Tears ~終わらないメロディー~ feat. メロディー・チューバック」MV

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