KEN LLOYD、新たなキャリアの第一歩となったソロライブのレポートが到着!
寸分の歪みも混じり気もない、100%の純度で放たれた意志。オーディエンスの目の前に現れた瞬間から颯爽とその場を後にするまでの約1時間半に幾度、目をみはらされたことだろう。OBLIVION DUSTでもFAKE?でもATOM ON SPHEREでもなく、まんまKEN LLOYDとして自身の内に鳴る音楽をまっすぐに体現するその姿に、もしかしたら今、初めて彼というヴォーカリストの、ミュージシャンの、アーティストの本質に触れたのではないかとさえ思う。今年1月、キャリア25年目にしていよいよ自身の名義でソロ活動をスタートさせたKEN LLOYDが5月14日、神奈川県川崎市のライヴハウス・CLUB CITTA'にて開催した初のソロワンマンライヴ“Prelude To Twilight”。直訳すれば“黄昏への序曲”となるこのライヴタイトルは、今回のソロ活動を自分の音楽人生の集大成であり最終章だと位置付けるKEN本人の想いがそのまま反映されたものだろうが、実際にステージを目撃して感じたのは黄昏どころか、むしろ新たな青春の幕開けとも呼びたいくらいの瑞々しさと未だ果てしないポテンシャルだ。もし、これを最終章とするならば、この章だけで途轍もないボリュームの物語が編まれることになるのではないか。そんな予感にも胸が躍る、圧巻の夜だった。