亀田家側はJCB職員に暴行を振るって
いなかった?東京地裁一審では無罪判

●発端はロゴリゴ・ゲレーロ選手のグローブ使用をめぐって
 倉知真寿美裁判長は亀田側の監禁や恫喝・暴行などはなかったとし、JBC職員の請求を棄却。また、両選手と関係者2名がJBC職員に対し名誉を棄損されたとして起こした反訴請求に関しては、これを認めJBC職員に320万円の支払いを命じた。

 発端は同級元王者で4位の対戦相手ロドリゴ・ゲレーロ選手のグローブ使用を巡ってだ。平成25年9月高松市で行われたIBF世界スーパーフライ級王座決定戦、大毅・ゲレーロ双方は日本製グローブを使用しての試合をするはずが、ゲレーロが前日の公式計量の場で突然「カナダ製グローブを使用したい」と申し出る。

 これを受けIBF・JBC双方が使用を許可。亀田側は反発した。この『グローブ問題』について件のJBC職員がメディア関係者に説明をしていた所、興毅らがメディア関係者を退出させ「何のためのJBCなのか」「おかしいじゃないか」と職員を恫喝(したと主張)。

 職員は退出しようとしたがそれを妨害され「何でこんなことになったんだ」などと更に恫喝され肩や胸を小突くなどの暴行を加えた(と主張)、この間のやりとりは亀田側にビデオカメラで撮影されていたという。さらに翌日、職員はこの出来事をフリーライターで知人の片岡亮氏に報告し、ボクシングに関する記事を掲載していた(片岡氏の)ブログ「拳論」に「大毅、王座獲得もまた舞台裏で騒動関係者監禁」というタイトルでこれを掲載した。

 亀田側は片岡氏は記事を掲載するに当たり関係者に一切取材を行っておらず、「バカにつける薬はない。彼らはそういう人間なのだ」等と人格的非難まで行っており、このブログは真実を書いているものではなく公益を図る目的で掲載されたものでもない、と反論している。

 今回の裁判で重要な役割を果たしたのは亀田側が撮影していたこのビデオの存在だった。証拠となった動画では彼らは敬語を用いてゆっくりと発言しており、恫喝や暴行ととれる言動はなかった、という。判決はこれをもとに亀田側に違法行為はなかったと認定した形だ。またJBC職員側の前述の行為は亀田選手らの名誉を傷つけたと認定。判決は原告であるJBC職員に320万円の慰謝料を支払うよう命じる形で幕を閉じた。

 判決後、亀田選手らの代理人を務める北村晴男弁護士が司法記者クラブで会見を行った。

「虚偽の事実を公表し、2名のプロボクサーを社会的に抹殺しようとするJBC職員の行為は到底許されないこと」としJBCに対しても「日本におけるプロボクシングの統括団体でありながら事件に関する真相究明を放棄し、身内を庇いなおざりにする行為はその体質を如実に物語っている」と断罪した。

  今回の判決を受け亀田興毅は自身のツイッターで「訴えを起こされてから約1年8カ月間、物凄く長かった。でも一つの答えが出た」と喜びを滲ませている。

 なお、JBC職員から提供された情報をもとに事実無根の記事をブログ等に掲載した片岡亮氏に対しても名誉棄損の損害賠償を求める訴訟が行われており、年内あるいは来年初頭にも判決が言い渡される見込みであるという。原告側の全面敗訴と言ってもいい今回の判決。ジャーナリスト・片岡亮氏の裁判も含め今後も目が離せそうにない。

Written by 長谷亮太

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