“Tokyo WonderNight – globe 「Remode」Release Party-”より、小室哲哉とマーク・パンサー

“Tokyo WonderNight – globe 「Remode」Release Party-”より、小室哲哉とマーク・パンサー

globe『Remode 1』リリースパーティ
ーで見えたファンと築く新しいglobe
の形

この夏、デビューから20周年を迎えたglobeが注目を集めている。8月5日(水)のglobe20周年第1弾プロダクト『Remode 1』のリリースを皮切りに、8月9日(日)には新宿アルタ前でデビュー20周年記念イベントを開催、約5,000人のオーディエンスの前に小室哲哉、マーク・パンサーが姿を現し、現在療養中のKEIKOの本人の音声コメントが披露された。そして翌週8月15日(土)深夜には、新木場にある日本最大級のクラブ「ageHa」にて『Remode 1』のリリースパーティーが開催された。今回はこのライブレポートをお届けする。
新木場ageHaに開場時間である23時前に到着すると、開場を待ちわびたオーディエンスで既に長蛇の列ができ、メインフロアでは洋楽EDMが流れる中、globeの登場を待ちわびるファンとクラブに遊びに来たクラバー達の熱気で早くから盛り上がりを見せていた。

深夜1時30分を回った頃だっただろうか、マーク・パンサーが1人DJブースに登場し、最初にプレイしたのは何と安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」だ。原曲のままのストリングスとサビがフロアに流れると女性オーディエンスが一斉に「CAN YOU CELEBRATE?」を歌いだした!洋楽EDMを挟み、自身のリミックスでリリースしたばかりの「残酷な天使のテーゼ(English EDM ver.)」を披露。時折楽曲に合わせ、手を広げ、指を突き上げ、オーディエンスを煽っていくがその姿がとてつもなくカッコイイのだ。フランス人と日本人のハーフでモデル業もこなしていたマークならではのパフォーマンスに単なるDJではマネ出来ないパフォーマーとしての魅力を感じた瞬間だ。そしてマークが最後にプレイしたのがH Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~」。4つ打ちダンスミュージックにリミックスしたこの楽曲に合わせ自身のラップパートも生声で披露した。

そして『Remode 1』に収録されている「FACES PLACES」のイントロのピアノが鳴り響き、いよいよステージに小室哲哉が登場。ステージからの逆光の中オーディエンスに向け手を挙げている姿は、まさにレジェンドの登場そのものだ。globeの小室哲哉(シンセサイザー)とマーク・パンサー(DJ)と言う新編成で2人が並び、背後のスクリーンには過去のglobeのライブ映像によるKEIKOの姿が映し出された。
iTunes originals 用にライブレコーディングされた「FACES PLACES」のKEIKOのボーカルが非常にライブにマッチし、映像と相まってまるで生のライブボーカルを聞いているような錯覚に陥った。
シンセサイザー&DJという新編成で登場した、小室哲哉とマーク・パンサー

シンセサイザー&DJという新編成で登場した、小室哲哉とマーク・パンサー

続いて披露されたのは「FACE」だ、イントロがスペイシーなシンセアレンジに生まれ変わったこの曲に合わせ、エアリアルダンサーが天井からつる下げられた布を使って優雅なダンスを披露し楽曲に華を添えて行く。さらに小室の指先からシンセサウンドがリアルタイムで重ねられて行く。

次に聞こえてきたのは「Judgement」のボーカルだ、globe後期の代表曲と言っても良い選曲にglobeファンの歓声が高まる。そして小室哲哉の右手からはサビのコードバッキングが繰り広げられオーディエンスを盛り上げる。

ステージに女性ダンサーたちが登場し、レーザービームが会場を駆け回る中「FREEDOM」が披露された。「WOW WOW WOW WOW YEAH!」の声に合わせ会場の熱気はさらに高まり、Aメロではマークが生ラップを披露!この曲で彼の歌声を聞くのはいつ以来だろうか、彼の声に会場のテンションはますます高まっていく。

このハイテンションの中、続いて披露されたのは「wanna Be A Dreammaker」だ。サビ前の高音ボーカルでテンションが上がるとサビでは会場のオーディエンスの大合唱が沸き起こった。周りにいる女性オーディエンスたちの歌声がお世辞ではなく本当に上手い。長年このハイトーンの楽曲を歌い続けたであろう彼女たちの歌声がライブにさらなるパワーを与えてくれた。例えるなら、Remodeと言う新しい服に着替えたマネキンにオーディエンスの歌声が魂を吹き込み気持ちも着せかえているかのようだった。

昨今、洋楽アーティストが「EDMなんてCDを流しているだけだ」とディスっている記事を目にするが、globeについてはそんな事とは無縁である。なぜなら目の前の小室哲哉がシンセから音を鳴らし、マークがDJとして曲をつなぎ、生RAPを披露しているのだから。それゆえに、バックトラックとシンセの不協和音やリズムのズレが生まれるのだが、それ自体も今のglobeのGROOVEと化している。まだ始まったばかりのシンセ&DJと言うスタイルだけにこれからのTKとマークのコンビネーションに期待しよう。
名曲を連発、フロアをロックし続けた2人

名曲を連発、フロアをロックし続けた2人

体がビリビリ震えるほどの小室哲哉による爆音シンセソロを挟み「Is this love」のゆったりとしたリズムが流れる。優しく温かいピアノのフレーズがフロアを包み、小室哲哉に寄り添うマークの歌声が私たちに優しく語りかけてくる。「Is this love~Is this love~Is this love~」の大合唱は、オーディエンスからの「これが私たちのglobe愛だよ」と言わんとばかりのコールアンドレスポンスの様だった。

これでライブ終了かと思われた中、聞こえてきたのは、なんと「DEPARTURES」だ。言わずと知れた大ヒット曲のクラブバージョンで再びフロアを興奮の坩堝と化していく。ポールダンサーたちが登場し大箱クラブならではの妖艶でアクロバティックな演技が会場を盛り上げる。

さらに意外な選曲が続き「genesis of next」のイントロが聴こえてきたかと思うと、マークの口からカウントダウンが始まりそのままフロアをロックしていく、原曲より若干テンポが抑えられEDMライクになった印象を受けるが、原曲のシンセのフレーズはそのままだ。『Remode 1』未収録の楽曲をプレイし私たちを驚かせてくれる、それが小室マジックだ。
さらに続く「try this shoot」でオーディエンスのハートは完璧に打ち抜かれた!このトランス期globeの名曲2曲が立て続けに披露されたら踊らずにはいられない。マークもフロアに向け銃を撃つようなパフォーマンスで会場を煽りに煽る。マークが「行くぞ!」と叫べばオーディエンスも手を挙げこれに答え、「アガレ!」と叫べば、会場のテンションは上がらずにはいられないのだ。

そしてラストはデビュー曲「Feel Like dance」。会場の大合唱はさらに熱くなり、ダンサー、パフォーマー総出でglobeの20周年を祝うかのようにパフォーマンスが繰り広げられた。さらにマークにマイクを向けられた小室哲哉がラップを披露、レーザービームが飛び交い、スモークが会場を包みオーディエンスの大合唱も今宵ダンスと共に最高潮に達した!
原曲のエンディングのピアノフレーズと共にライブはエンディングを迎え、「ありがとう!」とメッセージを残し小室哲哉、マーク・パンサーはステージを後にした。

熱狂の中、繰り広げられた“Tokyo WonderNight – globe 「Remode」Release Party-”。KEIKOが療養中の今、globeの灯を消さないように名曲を語り継ぐのは小室哲哉、マーク・パンサーに加え、オーディエンス一人ひとりの歌声なのだと言うことに気付かせてくれた一夜だった。
ファン一人ひとりの歌が、globeの名曲を語り継ぐ力となる。

ファン一人ひとりの歌が、globeの名曲を語り継ぐ力となる。

“Tokyo WonderNight – globe 「Remode」Release Party-”より、小室哲哉とマーク・パンサー

OKMusic編集部

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