「ルプなな」伊瀬茉莉也 相対する人
物で振る舞いが変わるテオドールの本

(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会 アニメハックでリレーインタビュー が掲載中のテレビアニメ「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する」(通称「ルプなな」)。

 20歳で命を落としては婚約破棄される瞬間にループする公爵令嬢・リーシェ。彼女は「今回の人生こそ長生きしてごろごろしたい!」と決意する。だがそこに、先の人生で彼女を殺した、ガルクハインの皇太子・アルノルトが現れ、突如求婚されてしまう――。
 アルノルトの弟、テオドール役を演じる伊瀬茉莉也に「アニメハックTV」生配信の出演後、どのような思いで役を演じたのか話を聞いた。(取材・構成:揚田カツオ)
――「アニメハックTV」で徳井青空さんと共演されていかがでしたか。
伊瀬:青空ちゃんとは以前共演したこともありますし、共通の知人を介してお話もたくさん聞いていたので、会うのは久しぶりだったのですが、年月を感じさせないぐらい楽しくお話させてもらいました。「アニメハックTV」自体も、あっという間の1時間でとても楽しかったです。
(c)雨川透子・オーバーラップ/ループ 7 回目製作委員会――「ルプなな」ではテオドール役を担当されていますが、オーディション時の思い出はありますか。
伊瀬:オーディション前に資料を見たら、キャラクターの絵がとにかく私好みで(笑)。テオドールがすごくかわいいですよね。外見がとても中性的で「演じたいな」と。そう思ってオーディションにも臨んだので、実際に「伊瀬さんで」と言っていただけて、うれしかったのを覚えています。
――台本を初めて読んだときに、どのような感想を抱きましたか。
伊瀬:主人公のリーシェがとても魅力的でした。何回ループで生まれ変わっても、その都度その人生を一生懸命生ききっている。あの姿が美しくて、かっこいいと思います。今回の7回目の人生でも、ぐうたら生活をすると言いつつ、アルノルトの妻として生きると決めて、できることを一生懸命やっているところに感銘をうけました。
 タイトルにある「悪役令嬢」を想像すると、裏表のある令嬢が主人公なのかなと思われるかもしれないのですが、そんなこともなく、自分のため人のために心をささげている彼女の生き方が素敵な作品だと思いました。
――テオドールについては、どういった演技プランで臨まれたのですか。
伊瀬:まわりに人がいるとき、リーシェと2人きりになったとき、アルノルトと相対したときとで、それぞれ雰囲気や口調が変わるんです。ですから、どこがテオドールの本心に近いのかは考えましたね。監督に聞いたら「基本は兄のことが大好きだけど、うまく気持ちを表現できない子なんだ」とお話いただいて。それで積もり積もった思いが空回りしてこじらせているような……。そこが分かってからは、リーシェに対して「僕の大好きな兄上に近づかないでほしい」みたいな気持ちもあるのかなと思うようになりました。
――テオドールの多面性が、この役の難しさでもあったのですか。
伊瀬:いや、頭では変えようと考えていないんです。ストーリーにのっとっていけば自然とそうなりますから。まわりの皆さんとの掛け合いのなかで、立ち位置が変われば自然とでてくる言葉も変わりますので、そこは台本にのっとってやっていきました。
――テオドール役を演じるにあたり、チャレンジのしがいがあったのはどんなところでしたか。
伊瀬:アルノルトから全然愛情を感じないがゆえに「自分だけがこんなに思っているのに」と空回っている感は意識しましたね。6話で少し自暴自棄になってしまうのですが、そこまでの感情をどうもっていくべきかが難しく、やりがいもありました。
――リーシェ役の長谷川(育美)さんや、アルノルト役の島崎(信長)さんとの掛け合いも多かったと思うのですが、その点でどういうことを意識されていましたか。
伊瀬:長谷川さんも信長くんも、役をしっかりつかんで演じられているので、相対したときに素直に反応してお芝居ができましたね。お芝居って「リーシェだから、アルノルトだから、こうしよう」と先に頭で考えると、嘘っぽいじゃないですか。だからその場その場で向こうから言われた言葉に、テオドールがどう反応するかを丁寧に忠実にやっていけたらいいなと思っていました。
 ただ、やっぱりアルノルトと相対したときだけは、恐怖に似た空気感が現場にあったように思います。テオドールが「嫌われたくない、でも近づきたい」と相反する感情を持って接していたことと、信長さんのお芝居によってそういう空気ができたのかなと。
――テオドールが活躍する6話の注目ポイントはどこになりますか。
伊瀬:自分のなかで押し殺してきたアルノルトへの思いを、初めて打ち明けるんです。その感情があまりにもたかぶって泣いてしまうシーンなんかは、注目して見ていただきたいですね。
――本作全体でとくに見てもらいたいところについてもうかがえますか。
伊瀬:今後リーシェが7回目の人生をどう生きるのか。あとはアルノルトやみんなとの関係性を持ってどういう結末を迎えるのかを最後まで見届けてほしいなと思います。
――最後に、もし伊瀬さんがリーシェのように人生をループするならどんな職業についてみたいですか。
伊瀬:そうですね……。記者になりたいです!
――記者というと、いまお話をうかがっている私のような記者のことでしょうか。
伊瀬:そうです。自分の人生は声優に特化しすぎているから、そうじゃない企業の方々が何を考えてお仕事されているかを知りたくて。トップを極めた人たちに取材して、その脳みその思考回路を知って勉強したいなと思います(笑)
※伊瀬茉莉也さんがゲスト出演した「徳井青空のアニメハックTV #31」もあわせてご視聴ください。
【関連リンク】・アニメハック公式YouTubeチャンネルはこちら

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