IO、Zepp DiverCity公演のオフィシャ
ルレポートが到着 5月より東京・横
浜・大阪で『Billboard Live Tour 2
024』開催決定

IOが4th Album『four』を引っ提げた『One Man Live「four Show」』を自身過去最大となるZepp DiverCityにて開催。即完となっていた会場には満員の2,400人が来場。当日はABEMAでの配信も行われた。
また、5月より東京・横浜・大阪のBillboard Liveにて『Billboard Live Tour 2024』が開催されることが発表となった。チケットの最速抽選先行が2月21日10時より行われる。
本記事では、『One Man Live「four Show」』Zepp DiverCity公演のオフィシャルレポートをお届けする。

2023年11月に発表した4thアルバム『four』を提げて全国ツアーを行なってきたIOが、ツアーを締めくくるべく「four Show」と題したワンマン・ライブをZepp DiverCityにて行った。自身としては最大規模となる単独公演だ。
IO『One Man Live「four Show」』
まず客席に響き渡ったのはMELRAWによるギターのサウンド。ゆっくりと舞台の幕が開いていき、なんとステージ上に登場したのは、ガードレールや街頭、フェンスや電話BOXが佇むフォンブースといった大掛かりなセット。IOへの歓声が高まる中、スモークの奥からゆっくりと本人が現れる。ギターの余韻を残しながらマイクスタンドを片手に一曲目の「Sequence」が始まり、いよいよライブの本編がスタートした。前半は、最新アルバム『four』の楽曲を中心にグイグイと客席の温度をを温めていく。続く「Honto」ではWatsonが加わり、「左利きのBenz」、注目の新鋭ラッパーであるKohjiyaを迎えた「Racin’ 」、「AMIRI DENIM」が続き、都度客席からもリリックを熱唱するレスポンスが。セットの中に紛れていた$MOKE OGが「Raise」に加わる演出も粋だった。2ndアルバム『Mood Blue』からの「Notis」を皮切りに、ステージの雰囲気に変化が訪れる。荒田洸がドラマーとしてステージに加わり、ソウルフルにドラムの音を打ちつけていく。一瞬の静寂の後、インプロビゼーション的なフリースタイル・セッションを楽しむかのように初期の代表曲「Dig 2 Me」、そして「Pursus」へ。ここで、昨年3月に終演を迎えたKANDYTOWNから最初の刺客、DIANが登場し、オーディエンスの熱気はさらに増していく。興奮の熱を繋いでいくかのように、続く「Your Breeze」ではYo-Seaが参加。割れんばかりの歓声を浴びながらヴァースを歌いきり、舞台のセット上にGottzの姿が加わる。そのまま三者で「Sunset」を披露し、客席からの合唱の声も最大級に。「Last Week(remix)」のイントロが流れMUDも登場すると、さらにオーディエンスも盛り上がり、自然に跳ねながらの大合唱モーメントが生まれた。
IO『One Man Live「four Show」』
IO『One Man Live「four Show」』
その盛り上がりをクールダウンさせるかのごとく、雨音のSEとともにDJ KORKによるインターバルへと移る。ジャジー&チルなムードの中、「6 In Da Morning」へ。ゲストのJin Doggは、なんとステージ脇に設置された電話BOXのセットの中から登場し、観客を驚かせつつも圧巻のヴォーカルを聴かせた。同時に、サックスを携えたMELRAWもステージに登場し、より色濃いムードを作り上げていく。改めて、ステージ上にはキーボードの宮川純、ドラムの荒田洸、そしてギター/サックスのMELRAWといったバンドメンバーが勢揃いし、楽曲のビートはさらに芳醇なものに。そのまま「Mood Blue」が奏でられ、贅沢なトリオ・セッションを聴かせる。バンドのノリも最高な中、「Kidy」へと続き、「Curtain Call」のリリックを織り交ぜたアレンジで楽しませていった。ドラマチックなピアノソロに続くのは「Tokyo Freeway」。満を持してKEIJUが登場し、客席の一体感もさらに高まっていく。鍵盤の音が印象的なアレンジの「Faded」や「Bill.」では成熟したIOの魅力を存分に感じさせ、続くDJ KANJI名義の楽曲「Lowkey」ではMALIYAと3Houseも加わり、ライブにロマンチックでセンシュアスなムードを添えた。
IO『One Man Live「four Show」』
IO『One Man Live「four Show」』
IO『One Man Live「four Show」』

間髪入れずにDJブースから流れてきたのは、DJ TATSUKIが放ったアンセム、「TOKYO KIDS」のイントロ。「TOKYO!」とIOがシャウトし、MonyHorseも加わって、再度会場はパーティーの雰囲気に。続いて同コラボによる新曲(タイトル未定)がサプライズ披露され、アグレッシブに畳み掛けるラップを披露した。
真っ赤な照明へと変わり、「R.T.N」のイントロと共にRyohuMASATO、Dony Joint、BSCの面々がステージへ登場する。客席の奥まで一斉にオーディエンスの手が上った。DJブースにもメンバーが溢れ、「KANDYTOWN FOR LIFE!」とシャウトし、KEIJU、Holly Q、Gottzと共に「You Came Back」へ。馴染みのグルーブ感がステージを包んだ後、ライブはいよいよクライマックスへ。90分を超えるステージのエピローグを飾ったのは、1stアルバム『Soul Long』からの「City Never Sleep」。哀愁漂う流麗なストリングスが飾るビートとIOのライムが、彼からの置き手紙となった。
IO『One Man Live「four Show」』
2016年のソロ・デビューから実に8年が経過し、今や多くのフォロワーを熱狂させる、カリスマMCとしての覚悟と余裕が漂うパフォーマンスだった。また、総合演出を務める山田健人による近年のHIP HOPにおけるライブ演出とは一線を画すストリートを模したセットも、これまでIOがレプリゼントしてきた、そしてルーツとしてきた東京のHIP HOPのヴァイブスを伝えるのには打ってつけの演出であり、シネマティックな感動すら覚えた。雑踏のSEと共に舞台を去るIO。最後の余韻まで計算され尽くした贅沢なステージだった。
IO『One Man Live「four Show」』

Text by Shiho Watanabe
Photo by cherry chill will.

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