鬼頭明里

鬼頭明里

【鬼頭明里 インタビュー】
一咲だけではなく、あくまでも
恋する女の子の気持ちを歌っている

5thシングル「Magie×Magie」は自身がヒロイン・瀬名垣一咲として出演するアニメ『お嬢と番犬くん』EDテーマ。一咲の恋する気持ちと重ねながら、恋する女の子の気持ちを代弁した可愛くてポップな楽曲になった。また、カップリングには同じ恋の歌でありながらさわやかなギターロックサウンドが印象的な「アフターグロウ」を収録。彼女自身の経験談とともに、両曲に込めた想いなどを訊いた。

女の子だったら分かる
ワードが散りばめられた

今回はアニメ『お嬢と番犬くん』EDテーマですね。

原作が少女漫画なのでドキドキするシーンもたくさんありますし、めちゃめちゃ面白い作品なんです。

鬼頭さんが演じるヒロインの瀬名垣一咲は誘拐されがちですが。

しょっちゅう事件に巻き込まれます(笑)。

最初に原作を読んで感じたことは?

主人公の一咲は祖父が三代目組長という家柄のせいで昔から友達ができなくて、高校は家のことを知っている人がいない遠くの学校に通って、一からやり直して友達を作ろうと頑張るんです。クラスのみんなとも仲良くなって友達も増えていくのですが、そのひとつひとつの過程に感動する姿が、めちゃくちゃ可愛らしくて健気だなと思って。演じている私自身も応援したくなるキャラクターだなと思いました。

その一咲を悪い男の毒牙から守るために同じ高校に通う宇藤啓弥は26歳で、一咲からは“おじさん”呼ばわりされていて(笑)。

第1話のアフレコで“まだ26歳ですよ”って言う啓弥に“十分おっさんだろ!”と言い返すシーンがあって。言いながら“じゃあ、私もおばさんか…”と自分自身でも食らってしまいました(笑)。

啓弥の過保護っぷりが面白いです。

そうですね。過保護っぷりがあるからこそ“愛情とは何か?”みたいなことで、一咲は振り回されたり悩んだりしていて。でも、物語の後半は“どう考えても両思いでしょ!”と思えるようなやりとりもあって、すごくもどかしくなるんです。愛情なのか親心なのか分からず、モヤモヤする一咲もまた可愛かったりするんですけどね。

でも、捕まった一咲が反撃するシーンもあったり、強い一面もあって。

はい。一咲って可愛らしい見た目をしているわりに、ちょっと口が悪かったり、啓弥にも強めに当たるし。可愛らしくて守ってもらう存在ではあるけど、やっぱり生まれ持ったものがあるのか、逞しいところがあるんですよね。

そんなアニメ『お嬢と番犬くん』のEDテーマ「Magie×Magie」は、ドギマギとした揺れる恋心を歌っているみたいな曲ですが、最初に聴いた時の印象は?

タイアップ曲として作っていただいたものなので、めちゃくちゃ作品により沿っているなって。私もアフレコが結構進んでからレコーディングしたのもあって、一咲を演じている時の気持ちも思い出しながらレコーディングできました。

思わず一咲の声で歌ってしまうようなことはなかったですか?

今回はキャラクターソングではなく、自分自身のソロアーティスト活動の曲ですし、一咲の気持ちを歌っている曲ではあるけど、一咲だけではなく、あくまでも恋する女の子の気持ちを歌っているので、大きくとらえて作品の世界観を表現できる曲になったらいいなと思いながら歌いました。

作詞の高瀬愛虹さんは、鬼頭さんが参加されたキャラクターソングも多く手がけられていますよね。

今回は特にお話させていただく機会はありませんでしたが、とても可愛らしい歌詞が得意な方なので、今回も“めちゃくちゃ可愛いなぁ”と思って歌いました。《濃い目のリップを塗ったら》という背伸びをしている感じを想像させるフレーズがあったり、全体に一咲の気持ちや恋する女の子だったら“分かる!”って思うワードがいろいろ散りばめられています。

レコーディングで意識されたことは何かありましたか?

楽曲自体がすごく可愛らしくて、音楽も可愛いし歌詞も可愛いので、そこでまた可愛く歌うと少しくどくなってしまうかなと思って。だから、歌声はあまり可愛くなりすぎない感じにしたいと思って、そこに気をつけながら歌いました。一咲のちょっと背伸びして頑張っている感じや健気なところ…つまり、ちょっと切ない感じも出せたらいいなと。

鏡を見て笑顔の練習をするといったフレーズもありますが、鬼頭さん自身も共感するところは多かったですか?

そうですね。鏡のくだりは、きっと女の子は好きな子ができたらみんなすると思います。私は昔から周りの目を気にするタイプだったので、恋とか関係なく鏡は見ていましたけど。学校の廊下にある鏡を見て姿勢を直したり、自分の顔の気になるところを見つけたりとか。今でもそうで、部屋には必ず姿見があります。

タイトルの“Magie×Magie”(マジー・マジー)はどういう意味ですか?

“Magie”はフランス語で“魔法”のことなんですけど、自分のことを好きになってくれる魔法の呪文のような歌になったらいいなというイメージです。2回繰り返して言うことで、響きも可愛くなっているんじゃないかと。恋をしている方にこそ、ぜひ聴いていただきたいです。

サビの歌詞で《勇気が(ない・ない・ない!?》と歌っていますが、鬼頭さんの中で勇気が出なかったエピソードはありますか?

基本的にひとりで行動するのが得意ではないので、“ひとり○○”は勇気が出なくてやらないことが多いです。例えばひとりカラオケとか、ひとりご飯とか。だから、温泉も絶対友達と行くし。

“ひとり○○”をやってみたいとは思います?

たまにひとりで行ってみようかと思う時もありますけど、結局“まぁ、いいっか”となります(笑)。

そういう部分では一咲とはちょっと違いますね。

そうですね。でも、友達を誘う時は意外とフットワークが軽くて、断られたら次、次っていう感じでどんどん連絡しますね。かかわっている作品のグループラインに“○○に行ける人!”って投げかければ、ひとりは捕まえられるし(笑)。

映画はひとりで行く派と誰かと行く派で分かれますけど。

映画は最近になって、ひとりでも行けるようになりました。でも、作品によっては感想を語り合いたいものもあるので、そういう時は誰かを誘って行きます。
鬼頭明里
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OKMusic編集部

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