「この3人から目を離さないでくださ
い!」~ミュージカル『新テニスの王
子様』The Third Stage、“立海三強
(ビッグスリー)”インタビュー

U-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーン ワールドカップ)での戦いを描く、ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageより、立海大附属中学校の“三強(ビッグスリー)”である幸村精市役の藤田浩太朗、真田弦一郎役の吉田共朗、柳 蓮二役の梶田拓希が勢揃い! 日・独・仏・米と、個性の強いキャラクターたちによる規格外の試合の連続となる本作に向かう意気込みと、仲間への信頼の気持ちを賑やかに語り合った。
(左から)吉田共朗、藤田浩太朗、梶田拓希
ーー“立海三強(ビッグスリー)”が揃いました! チームワークはいかがですか?
梶田:安心感が、やばいです。
藤田:安心感、あるよねぇ。
吉田:それは結構「初めまして」の時からあって……。
梶田:うんうん。むしろ「え? 初めましてだっけ」ってくらいに……。
藤田:一瞬で打ち解けてました。 
吉田:前回のThe Second Stageでは立海は僕と仁王雅治(蔵田尚樹)と丸井ブン太(川本光貴)だったんですけど、その時から早く幸村と柳にも会いたくて……。
藤田・梶田:おっ(笑)。
吉田:やっぱり真田にとって幸村と柳は大事なキャラなので、The Third Stageに登場すると知ってすごく楽しみでした。で、いざ会ってみたら二人ともキャラクターにぴったりで、やっぱり選ぶ方たちもすごいなぁって(笑)。ホント、待ってました、会いたかった! って感じですよ。
藤田:共朗くんは僕よりお兄ちゃんなんで、会う前は真田役ということも相まって「怖かったらどうしよう!?」って思ってたんですけど(笑)、会ってすぐに「敬語はやめようぜ」って言ってくれて、「よかった、優しい人だ!」って。

藤田浩太朗

梶田:そう。「同い年の気持ちで行こうよ」って言ってくれました。
藤田:拓希は共朗くんと会う前に先にふたりで会ってたんですけど、僕の第一印象は「わ、主人公キャラだ」。第一声が握手の手を出しながら「初めまして、浩太朗くんだよね? 浩太朗って呼んでいい? 僕は、拓希」って——
吉田:それは主人公だ。
ーー爽やかですね〜。
梶田:いやいやいや、そんなんじゃなかったって!
藤田:そう? (イケボで)「浩太朗くんだよね? 浩太朗って呼んでいい?」だよ。
梶田:違う違う。ちゃんと「おはようございます。初めまして。柳 蓮二役の梶田拓希です」があって、「よろしく! 浩太朗くんだよね?」だから。ちゃんとご挨拶一回挟んでからの、興奮状態だから。
吉田・藤田:(笑)。
梶田:僕、浩太朗のことをタロちゃん、共朗くんのことをトモくんって呼んでるんですけど、タロちゃんは最初、めっちゃ静かだったんですよ。
吉田:へえぇ〜。意外。

吉田共朗

梶田:穏やかな空気ですぐ仲良くなれたんですけど、その後どんどん出てきて……面白さが。事前稽古始まる頃になると「気をつけてね〜」って声かけたらわざと転ぶとか、大阪人みたいだぞって(笑)。
吉田:だって、大阪出身だよね?
藤田:そう(笑)。関西のノリは……最初隠し目で、「いけるな」って思ったら徐々に出していかないと。
梶田:でもそれからまたどんどんどんどんみんなで仲良くなって。
藤田:うん!
吉田:だよね。もうめっちゃ仲良いもんなぁ。
ーーThe Third Stageは「こんなにいろんな試合が観れちゃうの!?」と思ってしまうくらい、ものすごく濃くて刺激的な対戦の数々が用意されています。初めて台本を読んだ時の印象とは……。
吉田:これねぇ、結構ボリュームあるんですよ。
梶田:台本をもらってまず「厚っ!!」って思いました。
梶田拓希
藤田:思った!
吉田:U-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーン ワールドカップ)のストーリーは大好きだしすごい試合もたくさんあるんですけど、僕はそれをどう舞台に収めるんだろうって思いながら台本を読んでいって、この試合もやるんだ、こっちもやるんだ……って、楽しみになりました。また、これを観るお客様はすごく満足度の高い構成になってるだろうなぁって思いましたね。ワクワクしました。
藤田:僕は台本を開いて最初に「ああ、本当に自分がこの試合をやれるんだ。テニミュの世界で幸村として生きられるんだ」ってことが嬉しくて嬉しくて鳥肌が立ったのを覚えてるんですけど……。それでまたプレッシャーとか緊張感も感じるけど、数々の試合の様子を読みながら、改めて「よし、僕もやるぞ!」って、思いました
梶田:台本は届くのが本当に待ち遠しくて、いただいてもう速攻読みましたね。そうしたら僕の好きな柳の「あの」シーンがちゃんとあって! 「きたーーっ!」と。
吉田:そう、やばいよね。
藤田:うん。かっこいいよ。
梶田:もう絶対やりたいやつ!
ーーその他の試合もエピソードも含め、脚本・演出の上島(雪夫)先生のテニミュ愛、「このシーン、このセリフは絶対入れるぞ」という構成はさすがですよね。
梶田:そうなんですよね。読んでいてテニミュ愛、すごい感じました。
吉田・藤田:(頷く)。
仲が良い3人…話が止まりません

(左から)吉田共朗、藤田浩太朗、梶田拓希
ーーそして今は絶賛お稽古中。稽古場も相当な熱気だと思いますが、何か印象に残るエピソードなどあればぜひ。

梶田:うーん……事前稽古もあって、本稽古が始まって、そこで海外組のみなさんが合流した時は「やば!」っと思いました。逆に、U-17(アンダーセブンティーン)選抜メンバー組と会った時は、先輩ばかりだったのでその存在感には緊張しましたけど、仲間同士、スッと打ち解けた感じ。
藤田:確かひとりずつ部屋に入ってきて「あ、あの人だ」「次はあの人だ!」って思って見てて……。
吉田:あれは本当に「日本代表入場!」っていう雰囲気でした。
梶田:でも海外組は海外のノリというか、もう初対面からどんどんいろんなこと喋るし、キャリアや年齢も関係なし! みたいな空気で。
藤田:「Hey man〜!」みたいな、ね。
梶田:それと「おはよう。元気?」、パチンって。
吉田:確かにあいさつのハイタッチとかハグ的なスキンシップも多くて、そういうのはやっぱりインターナショナルな感じだなぁ。
梶田:トモくんもそうだよね?
吉田:うん。僕はいつもジョエルと「Hey what's up bro?」ってやってる。
藤田:おお〜っ。
梶田:さすがハワイ出身。
吉田:(笑)。みんなコミュニケーション力が高いので、溶け込むのも早くて僕たちもリラックスできてます。日本語があまり得意じゃない方もいますけど、そういうのも関係なくというか、やっぱりあのマインドは強いなって思いますね。
取材時、いろんなポーズをとってくださいました。
ーー国籍もキャリアも年齢も様々なカンパニー。刺激的ですね。
吉田:そうですね。歌もダンスも、みなさんから吸収すること、学ぶことが本当にたくさんありますし、また一方でこうやってフレッシュな仲間と共に頑張れる環境でもあって、すごくいい稽古ができています。
ーー梶田さんは、やはり徳川カズヤ役の小野健斗さんの存在も大きいかと。
梶田:はい。初代・柳 蓮二を演じていた小野さんがいらっしゃるんです! いろいろお話もさせてもらってるんですけど、健斗さんは「もう15年くらい前のことだから覚えてないよ」って(笑)。僕はとにかく健斗さんと仲良くなりたくて仕方なくて、でもそう意識しちゃうと普段はコミュニケーションを取るのが得意なはずなのに、なかなか話に行けなくなっちゃったりして……。
吉田:好きだからこそ、ってやつだ。
梶田:(照)。でもテニスフォームもしっかり見てもらって、「お、いいじゃん」。サーブは「もっと練習すればもっと良くなるよ」って、実戦のアドバイスをいただきました。
吉田:稽古場はいっぱい人がいるから楽しいですよね。誰と話してても充実してるし、行くのが楽しみだし。「もっといたい」って、結構みんなで居残り練習とかもしてます。
藤田:そういう時に自然に集まってる感じも、すごくいいよね。
藤田浩太朗
梶田:自分の稽古がない日に「ああ、今日は稽古ないのか〜」って、ならない?
藤田:なる。「もっと会いたい〜」って。
吉田:それもあるし、今は本番までを逆算して「もっともっと練習したい!」って気持ちもさらに強くなってる。
藤田:うん。本番に向けてさらに追い込んでいくのも楽しみだよね。
吉田:楽しみ、楽しみ!
ーー立海としての絆もさらに深く。
吉田:はい。僕らが集まったのはこのThe Third Stageが初めてですけど、それまでに関東大会、全国大会を僕たちも経験したんだぞっていう姿を舞台上で表現したいです。そして、観ている方に伝わるような関係性、アイコンタクトだったりベンチワークだったりを表現したいと思っています。
吉田共朗
藤田・梶田:(頷く)。
ーー先ほどの撮影でもその絆とチームワークはしっかり感じました!
藤田:ありがとうございます。僕は部長なので……例えば氷帝の部長の跡部景吾は真っ直ぐ前だけを見てバーッと進んでいく「俺について来い」タイプだと思うんですけど、幸村は部員全員に寄り添う優しさもありつつ、自分も苦難を乗り越えてきたからこそわかる苦しさとか悲しみとかもあって……。
梶田:稽古場ではいつもみんなのダンスを録画してチェックするんですけど、タロちゃんは「ここが動き出しだね」って、台本のセリフに印をつけて確認してくれたりとか。
吉田:そうだね。見直してズレてるところとかあると、「じゃあここに気をつけてもう一度やってみようか」って、いつも率先して言ってくれるよね。
梶田:そういうとき、「やっぱり部長だよな」って思う。
梶田拓希
藤田:あ、ありがと。
吉田:ちょっと照れてる(笑)。
藤田:褒められるの慣れてないからちょっと恥ずかしい(笑)。でもそうやってこのメンバーの中でも幸村としての存在感や、キャプテンのあるべき姿っていうのは稽古場からちゃんと出していきたいなとは、いつも考えています。
梶田:でももう今の仲良し感、それがもう僕らの全てだよなぁって思っています。お互い高め合いながらここまで来ているし、この先も3人で支え合い、困ったことがあっても協調して、協力しあって、それでこの舞台を最高のものにしていくっていう。他のメンバーともですけど、ここはさらに気持ちを強く合わせていきたいですね。
吉田・藤田:(頷く)。
ーーちなみに、自分の学校や試合とかを抜きに、「今回はここもおすすめポイントです」というところもぜひ教えてください。
梶田:あー、アメリカ代表の……。
藤田:アメリカ代表ね〜。
吉田:僕たち日本代表が出てきた後にアメリカ代表が出てくるところが、すっごいかっこいいんですよ!!
梶田:あれはやばいです! かっこいい!
藤田さんに思わず注目しちゃいますね…
藤田:めちゃくちゃかっこいい! あの3人(ラルフ・ラインハート役 ルーク・ヨウスケ・クロフォード、ドゥドゥ・オバンドゥー役 ジョエル・ショウヘイ、キコ・バレンティン役:乃本セイラ)がキャラそのまんま!
吉田:最初から稽古場もめちゃめちゃ盛り上がってたし。
梶田:「Woo〜!!」って。稽古っていうかもうパフォーマンスなんですよ。
藤田:いつも「本場のミュージカルだ!」って思って観ちゃいます。
吉田:まさにエンターテインメントって感じだよね。なので、あそこはぜひお客様も恥ずかしがらずに一緒に盛り上がってもらえたらと思います。
ーー公演中、イープラススペシャルデーも予定されています。改めて劇場に来てくださるみなさんへのメッセージ、お願いいたします。
<イープラススペシャルデー>ではお馴染みのイープラスポーズ!
吉田:スペシャルデーは、あのポーズをみんなでできるんですよね?
藤田:そっか。嬉しい! 楽しい!
梶田:うん。普段はお客様と一緒に何かをすることって、なかなかないからね。
吉田:そうだよね。
梶田:スペシャルデー、もちろんいつも僕らは全力ですけど、さらにキラキラした気持ちになれるようにって思いながら、作品をお届けしたいと思います。
藤田:でもどの公演もずっとテニミュを愛してくれて、テニミュが大好きっていう方たちが観に来てくれるから、まずはその中に自分達がいられる、その場所に自分が立てていることがもう感謝だなって、一番に思いますよね。
吉田:うん、感謝を忘れずに、頑張らないとだね。
梶田:頑張ろう! あとは……このThe Third Stageを楽しみにしてくださるみなさんに、この僕ら“三強”を、そして柳 蓮二を最高のものにします! とお伝えしたいです。どうぞお楽しみに。ぜひ劇場へお越しくださいね!
吉田:物語が進み初のワールドカップ。全てがすごくすごく素敵なものに仕上がっています。絶対観て後悔しないですし、観た方の1日が素晴らしいものになるように僕たちも頑張るので、ぜひ楽しんでいただきたいと思っています。よろしくお願いします。
藤田:やっぱり緊張はものすごくあるんですけど、今こうやって幸村として柳と真田と一緒にインタビューを受けられているのも運命だなってものすごい感じていて。その運命をちゃんと自分で受け止めて、全力で取り組んでいきたいなって思います。どうぞ、この3人から目を離さないでください!
3人とも素晴らしいバランス感覚!
ジャンプのタイミングもばっちりです!すごい!
取材・文=横澤由香   撮影=中田智章

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