Lezel

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【Lezel インタビュー】
この先どういう人たちと出会えるのか
というワクワクも感じる

TVアニメ『パリピ孔明』のキャラクター久遠七海の歌唱キャストに抜擢され、その圧倒的な歌声で話題を集める中、配信シングル「マーダーサーカス」(2022年4月発表)でデビューしたLezelが1stアルバム『Plot』をドロップ。96猫、もにゅそで、TOPHAMHAT-KYO、カンザキイオリを迎えた配信曲に加え、Tom-H@ckが作曲した新曲「後の祭り 〜After Party〜」を収録する、まさに本作はデビューから1年の集大成と言える作品となった。

ダサすぎずカッコ良すぎない、
ちょうどいいライン

TVアニメ『パリピ孔明』で久遠七海の歌唱キャストを担当して話題を集めましたが、当時の反響はいかがでしたか?

久遠七海ちゃんの歌唱キャストを担当することが決まったことで、アーティストとしてメジャーデビューすることができました。そういう意味では、私の人生において大きなターニングポイントになったと思います。反響としては、ストーリーの設定も含めて“七海の感情とも合っていていいね”と評価していただけたのもすごく嬉しかったです。私と声優の方々との収録は別々だったのですが、みなさんがそう評価してくださったことで、七海役の声優の山村 響さんとひとつになれた感覚がありました。

なるほど。そして、Lezelさんは1stアルバム『Plot』をリリースされます。まず、どうしてこのタイトルをつけたのか教えてください。

最初はアラカルトとか小説の短編集のようなイメージで、“いろんな曲が入ってるよ!”ということが分かるタイトルにしようと思いながら話し合っていたのですが、その中で“筋書き”とか“初期状態”みたいな意味の“Plot”はどうだろうかという意見が出て、“それ、めっちゃいいじゃないですか!”となりました。“Plot”の意味を調べると、“陰謀”とか“企み”という言葉が真っ先に出てきますが、“小説の筋書き”や“骨組み”という意味のほうで。綴りは違いますけど、“プロトタイプ”とも少しかけている感じです。

本作にはTVアニメ『実は俺、最強でした?』OPテーマ「リセット ライフ?」も収録されています。『パリピ孔明』の時とは違い、Lezelさん名義でアニメタイアップを歌うということについてはどんなお気持ちでしたか?

七海の時も自由に歌わせていただいたのですが、『パリピ孔明』の中では七海が一番好きで、どんなに他のキャラクターに共感したとしてもやっぱり我が子が一番好きだからこそ、みんなにも七海を好きになってほしい感覚でした。だけど、今回はOPテーマで、しかも誰かひとりのキャラクターを担当しているわけではないので、『実は俺、最強でした?』という作品全体を好きになってくれたら嬉しいという気持ちです。単純にどのキャラクターが好きとか推しているとかでなく、作品の一端として、それをしっかり担えていたらと思いますね。

実際に放送で流れた時はリアルタイムで観ていましたか?

姉と一緒にリアタイしていました。今回は出来上がったOP映像をあらかじめ観させていただいていたんですけど、実際に放送された時は緊張したし、やっぱりどこか現実味がなかったです。ただ、アニメあるあるで第1話は最後にOPテーマが流れると思っていたので、ちょっと気を緩めていたところ、放送の頭でOPテーマが流れたので“聞いてない! 待って、待って!”って焦りました(笑)。

軽いサプライズになったと。

本当に流れたという感動と第1話なのにちゃんと頭でOPテーマが流れたという驚きとで、ダブルでドッキリでした(笑)。

そんな「リセット ライフ?」は主人公のハルト・ゼンフィスの心情に寄り添っているのもいいです。作詞はLezelさんが担当されたんですよね。

主人公のハルトは、転生前は引きこもりのニートなんです。私自身も怠惰なところがあって、できるならずっと家でゴロゴロしていたい側なので、ハルトの気持ちにすごく共感したんですよ。引きこもりあるあるじゃないけど、布団の周りにお菓子とかジュースとかを置いて、一歩も動かなくてもいいように手の届くところに全部置いておくみたいな様子を書きました。そういう部分で共感してくれる人も多いと思ったし。それにこの歌詞を書いたのが、コロナ禍が始まっておうち時間が必要な時だったので、引きこもりに限らずインドア派の人や家にいる人、できるだけ外に出たくないと願っている人たちに、“分かるよ!”と思ってもらえる曲になればと思いながら作詞をしました。

ゴロゴロ生活は理想ですよね(笑)。

理想です(笑)。ハルトもずっとそうしていたいんですけど、自分の能力とかできることを高く買われて、ゴロゴロ生活返上で頑張ってしまうんです。歌詞の最後の《とか、言ってさ Will you do it?》という歌詞は、周りの“なんだかんだ言って、やってくれるんでしょ?”という期待とか、ハルトの“しょうがないからやってやるよ!”みたいなニュアンスを表現したくて書きました。

《Da・Da・だって》などは、90年代っぽくていいと思いました。

90年代ってそういう感じだったんですか!?

大黒摩季さんの「DA・KA・RA」という曲があったりしましたよ。

そうなんですね! そうとは知らず、ノリで書いていましたね(笑)。平仮名だとちょっとダサいし、サビの最後だけ英語なのはバランス的にどうかと思って、《Da・Da・だって》とか《Cho・Cho・ちょっと》と、ローマ字を入れたらバランスが良くなったんです。これでも今の時代にはダサめかもしれないけど、その“ちょいダサ”くらいがいいかなと。曲調自体もカッコ良いほうに全振りしているわけでなく、ダサすぎずカッコ良すぎない、ちょうどいいラインじゃないかと思います。
Lezel
アルバム『Plot』

OKMusic編集部

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