HY「全国35本、成功です」 全国ホー
ルツアー全35公演を完走、故郷・沖縄
で迎えたツアーファイナル(沖縄市民
会館)の公式レポート到着

HYの全国ホールツアー『HY HANAEMI TOUR 2022-2023』が1月21日(土)・22日(日)に沖縄市民会館でファイナルを迎えた。本記事ではファイナル公演のオフィシャルレポートをお届けする。

昨年3月6日(日)、大分・別府ビーコンプラザフィルハーモニアホール公演からスタートしたHYの全国ホールツアー『HY HANAEMI TOUR 2022-2023』が、1月21日(土)と22日(日)に、沖縄市民会館でファイナルを迎えた。
2021年にリリースされた14枚目のオリジナルアルバム『HANAEMI』を携え、約1年にわたって走り続け、計35公演を行った。
延期を重ね、2年越しで実現した本ツアーの開催。
この日を待ち望んでいた観客を前に、メンバーが登場すると、“簡単に会えない日々に負けないように”という想いが込められた「ココロホシゾラ」からスタート。まさに本ツアーの1曲目にふさわしく感じる。続けて、新里英之(Vo&Gt)の「沖縄の空に虹をかけましょう!」という呼びかけから「no rain no rainbow」を披露。ジャンプして体を大いに動かして楽しむ観客の姿から、どんなにライブが待ち遠しかったか、その瞬間が垣間見える。
次に披露された「大好きだもの」では、持っていたタオルを一斉に回して盛り上がるオーディエンスに、序盤から会場は熱気に包まれる。
曲間も止まらない手拍子の中、続けて披露されたのは「Street Story」。彼らにとってひとしお大切にしてきた楽曲だ。観客もカチャーシーを踊りながらラフに自由に楽しむ。そのまま、夢を探していく様子を描いた「夢を見に行こう この指とまれ」へ。サビの「この指止まれ」で観客が一斉に人差し指を上に掲げ、会場の気持ちが一つに。
HY

HY

新里「改めまして、ハイサイ!HYです!みんな、ただいま!HY『HANAEMI TOUR』全35公演、今日がファイナルでございます。コロナで何度も延期を重ねてきました。それでも今日のこの日のためのチケットを、ずっと持っていてくれて、そして足を運んでくれて、本当にありがとうございます!」
名嘉俊(Dr)「今日この時間だけは思いっきり楽しんで帰っていって欲しいなと思います!」
許田信介(Ba)「今日は沢山の笑顔を生み出して、いい思い出をいっぱい作っていきましょうね!」
仲宗根泉(Key&Vo)「声を出したらダメだから、皆さんのジェスチャーで私達はどれくらい楽しんでるのかなというのを知るんですね。初めてのお客さんも多いので、これをやれば間違いなし、というのを教えますね。英さんが作るポーズをみんながまねをするだけ!最後までよろしくお願いします!」
と、メンバーそれぞれが“ならでは”の挨拶をしたあとは、「AM11:00」が会場を一体にする。声は出せなくても会場にいた観客全員が心の声で歌っていたであろう。
HY
続けて披露されたのは、『HANAEMI』に収録されている2曲。疾走感が気持ちのよい「車に乗って」と、仲宗根が手掛けたラブソング「%~m.e.r~」。切ないラブソングによって、しっとりした空気感が漂った会場が、一気にガラッと空気を変えて笑いを誘ったのが、HYのツアーでは恒例の、仲宗根が脚本演出を手掛ける寸劇コーナー「イーズー・コーナー」だ。会場から大爆笑が起こるあとには、生きている中で尽きることのない悩みに応えてくれる楽曲たちが感動を与える。仲宗根が歌う「Good Bye」によって会場一体が感動に満ち、仲宗根がコンプレックスと向き合い作詞作曲した「Complex feeling」では『他人と比べるのではなく、自分の人生を生きること』を教えてくれ、あたたかい雰囲気に包まれた。
老若男女問わず愛されるHYのライブ。それは、笑いあり涙ありのエンターテイメント性が、大切なものを教えてくれる、当初から変わらないHYならではのライブスタイルだからではないだろうか。
HY
「ここからは、心と心の距離を近付けたいです!」と、新里が叫ぶと、ライブは後半戦に。手の動きをつけたコールアンドレスポンスにより、あたたまった会場で披露された、どこか心地のよい「花束」。オーディエンスが拳を上に掲げ、一気に熱気に包まれた「棒」。
そして、ここからはライブ定番曲が揃う。「隆福丸」「エール」「ホワイトビーチ」と、一気に畳みかけ、会場の盛り上がりは最高潮に。観客も飛び上がり、会場が揺れる。
新里英之
許田信介
「皆さんの応援のおかげで今年22年目を迎えることができています。ずっと音楽をこのメンバーで続けてきたからこそ見えた景色、出会えた仲間がいます。そして今日、続けてきたからこそ、新しい仲間(シンカー)にも出会えています。HYは沖縄が大好きで心がリラックスしてゼロになる場所なんですよね。そこで音楽を作って皆さんに届けています。最後にみんなに届けたい曲は沖縄の大自然の中から生まれた歌。後ろに飾られているこのリースですが、花が咲いて、そしていつかは枯れるけど、また次の世代にその命は巡っていく。そういったループをしていくように、そんな想いが込められた曲です」と、ステージ後ろのモニターに映し出された、沖縄出身の画家HAYATO MACHIDA氏がデザインを手掛けたツアーメインビジュアルのデザインになっているリースについて触れながら、『HANAEMI』のリード曲「North Forest」で本編は終了した。
名嘉俊
仲宗根泉
アンコールを求める拍手が続き、メンバーがステージに現れると、会場はオレンジ色と青色のペンライトで恍惚としたコントラストの光景が目の当たりに。これにはタイトル『HANAEMI』というだけに、沖縄の太陽を表す「オレンジ」と沖縄の海を表す「青色」の“花畑”が意味されているようだ。沖縄公演ならではのファンからの演出に、メンバーの新里も涙を見せ、嬉しいサプライズとなった。
アンコールでは、代表沖縄民謡のメロディが取り入れられた「てぃんさぐぬ花~チムにすみてぃ~」、昨年9月にリリースされたアルバム『Kafuu』からも1曲「優しい世界」を歌い上げた。「ラスト1曲です!」という新里からの呼びかけに、名残惜しい雰囲気になったが、次の曲のイントロが聞こえた瞬間、会場ではカチャーシーの手踊りが始まった。 “ライブでしか聴けない曲”「フェイバリットソング」だ。
HY
最後、メンバー4人がステージに並び「感謝の気持ちで胸いっぱいです。この気持ちを表すには音楽しかないんですよね。もう1曲届けたいと思います!」と叫び、待ってましたと言わんばかりの、本公演一番の拍手が起きる。1stアルバムに収録され、彼らにとってもファンにとっても特別な思い入れのある楽曲「旅立ち」の披露に、客席では涙を見せるファンも見かけられた。
「コロナで大変な時期で、ツアー開催の一歩を踏み出すのが大変だったんですが、音楽を奏でる瞬間、ハッピーになれる。みんなの街に行って直接届けることで、みんなも同じ気持ちになれたらと思い、一歩勇気を振り絞って、前を向きました。全国35本、成功です。そして、HYは2023年もみんなに喜んでもらえるように沢山きっかけを作っていきたいと思います。また成長した姿で会える日を楽しみにしています!」と、新里から最後に挨拶を述べると、沖縄ならではの指笛が響き渡り、鳴り止まない拍手の中、メンバーは深くお辞儀をし、全35公演に及んだホールツアーが終幕した。
HY
彼らの故郷である沖縄、この地で迎えるファイナルは特別だ。
ツアータイトルの『HANAEMI』には、「花笑み」「花咲み」という意味が込められている。沢山の笑顔やパワーを届けるライブにしたいと語っていたメンバーだが、会場に来ていたお客さんの表情は笑顔で溢れ、まさにツアータイトル通り、沢山の笑顔を生んだツアーに咲き変わった。
HY
尚、このライブの模様はuP!!!で1月31日(火)までアーカイブ配信にて視聴することができる。さらに今ツアーのセットリストのプレイリストが現在Spotifyにて公開中。ツアーに参加した方はライブを思い出しながら、そして、来れなかった方も是非チェックしよう。
HYは今年も精力的に活動する。
ファイナル公演のラスト、大画面モニターで発表された、今年の夏開催の『Kafuu TOUR 2023』へ、そして、3月にHYが主催する『SKY Fes 2023』へと繋げていく。

撮影=G-KEN

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