L→R RYU-TA(Gu&Cho)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)、HIROKAZ(Gu)

L→R RYU-TA(Gu&Cho)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)、HIROKAZ(Gu)

【04 Limited Sazabys
インタビュー】
ありのままを出すことが
正解だと信じられるようになった

話は変わりますが、今作を作る上で改めて聴き返した音楽はありました?

ありましたね。「Galapagos II」の序盤はTHE OFFSPRINGっぽいし、歌い出しのメロディーはRANCIDっぽいなと。そういう影響も惜しげもなく出していいんじゃないかと。ヒップホップのサンプリングもそうですけど、リスペクトがあればやってもいいと思うし。あと、「Harvest」は僕が弾き語りで作ったんですけど、ゆず感が出ているなとも(笑)。

もっと言えば、「Harvest」の曲構成はELLEGARDENの「Make A Wish」を踏襲してますよね?

そうなんですよ! 最初は2ビートにする予定じゃなくて、普通にポップソングをやろうと思ったけど。コロナ禍の“うたつなぎ”で「Make A Wish」を弾き語りでやったんですよ。だから、やってもいいのかなって。

GENくんが弾き語りして、フォーリミが演奏すれば、そこにまた違うオリジナリティーが生まれるので、すごくいいと思います。

今、荒金さんがおっしゃってくれたことをRYU-TAにも言われました。“GENが歌えば大丈夫じゃない?”って。それで潔くやれたんですよ。いつもなら思いついたメロディーを何周もブラッシュアップするけど、今回は思いついたまんまですね。

今作は既発曲が4曲入っていますが、作品トータルの流れで聴くとものすごく映えていて、見事にピースがハマっているなと。

既発曲をどこまで入れるかは議論したんですよ。「fade」と「Just」は入れようと思ったけど…実は新曲が結構あったんですよ。“全部新曲でもカッコ良くない?”という話もあったけど、アルバムがほぼ全部できた頃に「Cycle」を入れたいと俺が言ったんです。「Cycle」があったら、俺の中で言いたいことのピースがハマるなと。《ちゃんと 撒いた種 芽吹いたね》という歌詞があるんですけど、それがこの作品にしっくりきたから。あと、この曲の明るさ、煌めき感が必要だと言ってメンバーを説得しました。

ええ、「Honey」のあとに聴く「Cycle」の輝きっぷりが素晴らしくて。ただ、《ちゃんと 撒いた種 芽吹いたね》の歌詞はコロナ前に書いたものですよね?

この時は“挫折が糧になる”というイメージで書いたんですよ。時代が変わると、また新たな解釈が生まれますからね。

なるほど。「Jumper」も今作の流れで聴くとめちゃくちゃカッコ良いですね!

ライヴでもやっているけど、もう一度光を当てたかったんですよ。制作当時はコロナ前でしたが、この曲の《新しい歩幅で進む》という歌詞は今の時代にも当てはまりますからね。

あと、「Harvest」で締め括ることもできたと思うけど、最後に「Just」が入ることで、さらに強い希望の光を感じました。CDのみ最後にボーナストラックで「F.A.L」が入ってはいるのですが。

そこは悩みましたね。「Just」の《歓声の中の奇跡なら/カレンダーの中で待っていて》の歌詞が気に入っていて。そのカレンダーの日というのは、“そこでライヴの制限が全て解禁されるんじゃない?”という希望を込めたつもりなんです。でも、カレンダーの中で待っている奇跡はまだ先だなと。この曲を最後に置くことでしっくりきましたね。

「Just」を聴き、また1曲目「Every」に戻ると、ここにも“歓声”というワードがあるのですが、それも意図的に?

そうですね。「Keep going」でもシンガロングパートを入れているから、みんなで歌えたらいいなと。

7曲目の「Jumper」までは合唱パートを随所に入れていますよね?

それも意図的かもしれない。今作のツアーから歌えたらいいなと。

では、アルバム名になぞらえて、今作でGENくんが収穫できたものは?

自分たちがやってきたことを誇りに思えたことですかね。自信の持ち方が変わったというか…「Honey」もそうですが、誰かに向けて書いたものだけど、結局は自分が言ってもらいたい言葉を自分で言えている気がするんですよ。不特定多数の誰かではなく、自分が欲しい言葉を言えば、みんなが言ってもらいたい言葉になっている感じというか。歌詞の中でも無駄にカッコつけていないし、情けなさや恥ずかしさも出しているから。それが収穫ですね。

「Honey」の《悲しまなくて良いよ/でも泣いたっていいよ》の歌詞とかそうですよね。

そう! 昔だったら無理矢理にでも背中を押していた気がするけど、今は“それでもいいんじゃない?”って背中をさすってあげる感じというか。

では、最後に今作のツアーに向けてひと言いただければと。

まずは対バンツアーで僕らを育ててくれた小バコを回るので、それが楽しみですね。地方のライヴハウスを元気にしたいし、まだ会ったことがないバンドも誘いましたからね。冒頭でも言ったように、まだ自分の中でどういう作品なのか分かっていないから、ツアーを通してこの曲たちをリスナーのみなさんと一緒に育てていきたいです。

取材:荒金良介

アルバム『Harvest』2022年10月12日発売
    • 【初回盤】(CD+Blu-ray)
    • COZP-1944~5
    • ¥5,000(税込)
    • 【初回盤】(CD+DVD)
    • COZP-1942~3
    • ¥4,444(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • COCP-41837
    • ¥1,100(税込)

ライヴ情報

『04 Limited Sazabys「Harvest tour 2022」』
10/18(火) 千葉・LOOK
w)Maki
10/20(木) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
w)the dadadadys
10/23(日) 栃木・HEAVEN'S ROCK宇都宮 VJ-2
w)SonoSheet
10/27(木) 愛媛・松山WstudioRED
w)KUZIRA
10/28(金) 高知・キャラバンサライ
w)KUZIRA
11/03(木) 北海道・小樽GOLD STONE
w)KALMA
11/05(土) 北海道・帯広MEGA STONE
w)FOMARE
11/06(日) 北海道・旭川CASINO DRIVE
w)FOMARE
11/10(木) 福島・郡山Hip Shot Japan
w)鉄風東京
11/12(土) 岩手・盛岡club change WAVE
w)totemぽぉる
11/13(日) 秋田・club SWINDLE
w)totemぽぉる
11/16(水) 静岡・浜松窓枠
w)TETORA
11/17(木) 兵庫・神戸太陽と虎
w)reGretGirl
11/19(土) 山口・周南RISING HALL
w)Jam Fuzz Kid
11/23(水) 金沢・EIGHT HALL
w)プッシュプルポット
11/24(木) 長野・CLUB JUNK BOX
w)See You Smile
11/26(土) 山梨・甲府KAZOO HALL
w)かずき山盛り
12/01(木) 鹿児島・CAPARVO HALL
w)ネクライトーキー
12/02(金) 熊本・B.9 V1
w)ネクライトーキー
12/04(日) 長崎・DRUM Be-7
w)ジ・エンプティ
12/08(木) 京都・MUSE
w)サバシスター
12/10(土) 岐阜・club-G
w)SHIFT_CONTROL
12/11(日) 愛知・豊橋club KNOT
w)Some Life

『04 Limited Sazabys「Harvest tour 2023 〜one man series〜」』
1/16(月) 東京・Zepp Haneda (TOKYO)
1/17(火) 東京・Zepp Haneda (TOKYO)
1/20(金) 北海道・Zepp Sapporo
1/22(日) 宮城・仙台GIGS
1/26(木) 大阪・Zepp Osaka Bayside
1/27(金) 大阪・Zepp Osaka Bayside
2/01(水) 神奈川・KT Zepp Yokohama
2/03(金) 新潟・LOTS
2/05(日) 香川・高松festhalle
2/06(月) 広島・BLUE LIVE HIROSHIMA
2/08(水) 福岡・Zepp Fukuoka
2/15(水) 愛知・Zepp Nagoya
2/16(木) 愛知・Zepp Nagoya

04 Limited Sazabys プロフィール

フォーリミテッドサザビーズ:2008年に名古屋にて結成された4ピースロックバンド。15年に1stフルアルバム『CAVU』をリリースしメジャー進出。16年からは毎年春に地元・愛知県にてバンド主催の野外ロックフェス『YON FES』を開催しており、19年にはさいたまスーパーアリーナで単独公演『YON EXPO』を初開催。23年4月8日(土)&9日(日)に『YON FES 2023』を主催し約2万人を動員。そして、バンド結成15周年を記念し、11月11日(土)&12日(日)に日本武道館ワンマンライブを開催。GEN(Vo&Ba)の少年のようなハイトーンヴォイスから繰り出されるグッドメロディーかつ疾走感あふれる楽曲と、圧倒的なライヴパフォーマンスは観る者の心を掴む。04 Limited Sazabys オフィシャルHP

「Keep going」MV

「fade」MV

「Just」MV

『Harvest』trailer

OKMusic編集部

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