日本のバットマンを世界へ!DCファン
が『ニンジャバットマン ザ・ショー
』に期待すること

DC『バットマン』シリーズのアニメーション映画として、ワーナー ブラザース ジャパンが2018年に製作した『ニンジャバットマン』。本作をDC、ワーナー・ブラザースと、舞台『幽☆遊☆白書』や『機動戦士ガンダム00-破壊による再生-Re:Build』などを手掛けたOffice ENDLESSがタッグを組み、アクション・アクロバットが満載なエンターテイメントショー『ニンジャバットマン ザ・ショー』として上演する。
BATMAN and all related characters and elements (c) & ™ DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc. (s21)
1939年、「ディテクティブ・コミックス」に初登場してから80年以上が経過した今もなお、世界中のファンを魅了し続けるバットマン。バットマンシリーズ日本初となる衝撃の舞台化『ニンジャバットマン ザ・ショー』を盛り上げるべく、公演に先駆けDCファンの方々を招き、本ショーの製作委員会がショーを盛り上げていくための宣伝企画やグッズについての意見交換会をオンラインで開催した。
DCファンの方たちは、『ニンジャバットマン』の魅力をどう捉えているのか尋ねてみると、「日本発」「エルスワールド」「おもちゃ箱」「アクション」「クレイジー」というキーワードが飛び出した。本編でのバットマンとジョーカーの関係性を維持しつつ、最も振り切った形のバットマンのエルスワールドが描かれている、と言っても過言ではない『ニンジャバットマン』。日本でバットマンを描くならコレでしょ、という意気込みで、和風の衣装や、忍者、侍、日本刀、お城といった日本的な要素を詰め込み、それが画面いっぱいに広がる感覚は、これまでにはなかった魅力的な作品だという。
BATMAN and all related characters and elements (c) & ™ DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc. (s21)
『バットマン・ビギンズ』ではバットマンが忍者修行をしていたことが発覚するシーンが登場するため、日本人が見慣れたスタイルのバットマン『ニンジャバットマン』が誕生したことについては“逆輸入感”のようなよろこびを感じたファンも多かったと分析。だからこそ、クレイジーな設定でありながらも、すんなり受け入れられたと振り返る。映画公開時、海外のバットマンファンからも「(いい意味で)クレイジーな映画」と評された本作だが、日本には今度はそれを舞台化しようというクレイジーな人たちがいることを知ってほしいと微笑み、「ニンジャバットマンを見るために日本に来日した」という声が出てくるような作品になれると力説する。
『ニンジャバットマン』は驚きの連続で、まるで「おもちゃ箱」のようだと声を揃えるDCファンたち。作品の見どころでもあるアクションは舞台化するにあたり、一番映えるポイントであるとも指摘。歌舞伎などの日本要素あふれるアクションで、日本のヒーローらしさがある新しいバットマンが東京から始まり、全国、そして世界への派生に期待を寄せていた。
BATMAN and all related characters and elements (c) & ™ DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc. (s21)
参加者は、グッズ展開についてもファンらしい細かいリクエストや提案を次々と挙げていく。パンフレットの仕様に期待すること、フィギュアの価格帯への要望、ポスターのサイズや、劇場限定販売品まで。「こういうグッズならいくらまで出す」「このグッズなら何個は売れる」など、単なるリクエストに止まらず、『ニンジャバットマン ザ・ショー』の東京公演の成功、さらに全国への波及、そして、世界進出に向けた段階的プラン案まで飛び出す展開に。これぞ、80年愛されてきたコンテンツであり、誕生100年に向けても愛され続けるコンテンツであることを改めて実感した。
宣伝施策についてはコロナ禍ならではの意見が交わされた。さらに公演開始前までに止まらず、公演期間中での施策の提案も。SNSでの告知の頻度や、劇場での配布物、イベントの開催時期から、内容まで。特に盛り上がったのがキービジュアルへのアイデア出し。ファンがどんなところに着目し、どのポイントでテンションが上がるのか、さらに、舞台だからこそ「ここは抑えるべき」という鋭い指摘もあった。
こういった意見交換会では、実現不可能なファンの夢レベルのリクエストが飛び出すことも多いが、今回の参加者は非常に現実的。ファン心理を盛り込みつつ、マーケティング視点も忘れずに、ショーを成功に導くためのアイデアを出し合った。成功例ができたら、次のステップへという意見も飛び交い、製作委員会のメンバーは「ありがたい」と笑みを浮かべたり、「なるほど」と唸ったりと、充実した意見交換会であることが伝わってきた。
BATMAN and all related characters and elements (c) & ™ DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc. (s21)
6月以降、さまざまな新情報が順次解禁予定の『ニンジャバットマン ザ・ショー』。バットマンファンはもちろんのこと、新たなバットマンファンをも開拓すべく、上演開始まで日本発のクレイジーなコンテンツを、『ニンジャバットマン』同様驚きの仕掛けで盛り上げてくれそうだ。
取材・文=タナカシノブ

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

新着