梶裕貴「読んでいて常に苦しくて仕方
なかったです」 カンザキイオリの小
説『あの夏が飽和する。』を朗読

梶裕貴が、『あの夏が飽和する。』(カンザキイオリ著)の新購入特典音源に出演することが決定した。梶のコメントとあわせて紹介する。
梶が演じるのは、家族の呪縛に苦悩し、心を狂わせていく少年・石田武命。破滅に向かう武命の心情が痛々しく胸に迫る物語のクライマックス。その後、彼が書いた手紙が中心となって展開するエピローグまでを演じきる。
【コメント】梶裕貴(石田武命役)
自分自身も絶望を感じること、生きていてどうしようもなく苦しいことは多々ありますが……それでも、まだ恵まれていた方なのかもしれないと、そう思わされるほど、読んでいて常に苦しくて仕方なかったです。
それぞれの気持ちがわかるから。
人間、 ひとつのボタンの掛け違いで、こうも違った未来を選択してしまうんだなと……とても悲しくなりました。
演じさせていただいた武命もそう。序盤、あれだけ元気そうに、幸せそうに見えた彼が、まさかあれほどの闇を抱えていたとは。
役作りとして、彼の心情にのめり込めばのめり込むほど、辛い気持ちでいっぱいになりました。
ただ役者としては、ぜひ本編の彼を演じてみたいなとも思ってしまいました。
それでこそ、彼の闇を本当の意味で共有し、昇華してあげられるのでは、と思うから。
今回はエピローグでの「武命の手紙」を朗読させていただきましたが……前を向こうとしつつも、そう一筋縄ではいかない歯痒さや心の不安定さを表現できればと思い、 演じさせていただきました。
声と芝居がつくことで、彼の想いが、少しでも誰かに伝わるきっかけになってくれたら幸いです。
ぜひ、お聴きください。
小説『あの夏が飽和する。 』(2020年9月18日発売)は、累計9万部を突破。本書が著者小説デビュー作でありながら異例の大ヒットとなったことを受け、朗読音源化し購入者全員にプレゼントされることが決定していた。
今回、追加購入特典として、新たな朗読音源の制作が発表された。公式Twitter上で「一番朗読してほしい場面」を募集。選考の結果、クライマックス部分の後半(456頁)から、エピローグまでの朗読音源が、新たな購入特典に決定した。収録した朗読音源は、初回購入者特典・重版以降購入者特典のダウンロードページを通じて、購入者全員が入手できる。朗読音源のプレゼント時期は、2021年初頭を予定。

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