TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」に乗って希望の光は走り続ける!

TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」に乗って希望の光は走り続ける!

TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」に乗って
希望の光は走り続ける!

黄金コンビが魅せるプロのワザ
JR東海の新幹線で流れる車内チャイムとして、2020年現在も使用されているTOKIOの『AMBITIOUS JAPAN! 』。
この曲は、2003年の東海道新幹線品川駅の開業とダイヤ改正に伴うPRのため、JR東海が展開した「AMBITIOUS JAPAN!」のキャンペーンソングとして制作されました。
AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099

鉄道のキャンペーンソングにふさわしい疾走感溢れるメロディに乗った冒頭の「ロング・トレイン」という言葉は、もちろん新幹線を意味しています。
風切り音とともに高速で駆け抜けて行く新幹線の姿が目に浮かび、今すぐ旅に出たくなるようなワクワク感高まるオープニングではないでしょうか。
作詞のなかにし礼は、石原裕次郎美空ひばりなどの日本歌謡史を彩るスターたちの名曲を約4000曲も生んできた作詞家であり作家です。
作曲の筒美京平は、アニメ『サザエさん』から小沢健二まで幅広い作品を手がけてきたヒットメーカー。
偉大な黄金コンビによるこの曲は、歌詞とメロディの一体感で、ひたすら前へと突き進む新幹線の姿を見事に表現しているように聴こえてきます。
それは、アイドルでもありバンドでもあるTOKIOにどんなメロディを合わせるか。
そして、そのメロディにいかに合った言葉を乗せるかを考える、2人のチームワークが成せる技だったのではないでしょうか。
ヒット曲を作ることが至上命令だった昭和の歌謡界を牽引した、彼らのプロ意識を感じずにはいられません。
なかにし礼の人生が昇華した歌詞
AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099
太平洋戦争が近づく1938年、満州(現在の中国東北部)の裕福な家庭に、なかにし礼は生まれました。
しかし、1945年に状況は一転。
ソ連軍に追われて辿り着いたハルビンで終戦を迎え、翌年、コロ島から引き揚げ船で日本に帰国します。
父を亡くし財産を失い、命の危機に晒されながらも諦めずに歩き続けた少年時代の体験が、このフレーズに現れているのではないでしょうか。

AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099
日本に帰国後、立教大学文学部に進学。
生活費を稼ぐためにシャンソン喫茶でアルバイトを始め、その後シャンソンの訳詞を手がけることになります。
そして1963年、新婚旅行先の伊豆で運命の出会いが待っていました。
声をかけてきたのは、なんと石原裕次郎。
大スターから作詞家になることを勧められ、翌年に作詞作曲した『涙と雨にぬれて』が1966年に大ヒットします。
これを機にオファーが殺到。
なかにし礼の人気作詞家人生が始まりました。
この奇跡的な出会いが「自分のできることをやり続ければ奇跡は起こる」と歌う、このフレーズに象徴されているような気がします。
「AMBITIOUS」が意味するもの
AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099
なかにし礼が作詞を始めた頃、東京・新大阪間を結ぶ東海道新幹線が開業します。
東京オリンピック開催間近の1964年10月1日、東京駅からは「ひかり1号」が、新大阪からは「ひかり2号」が華々しく出発。
既に登場した「希望(のぞみ)」に続き「光(ひかり)」と、歌詞の中にさりげなく新幹線の名前を入れているところも素敵ですよね。

AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099
昭和が終わると、次第に作家としての執筆活動が中心になっていったなかにし礼。
彼が期間を空け作詞した『AMBITIOUS JAPAN! 』が、2003年東海道新幹線開業と同じ10月1日に発売されました。
「ambitious」とは「大望」「野心」「意欲」などを意味する言葉ですが、彼はこの言葉に「信念」という意味を込めているのではないでしょうか。
それは、彼がどんな逆境の中でも揺るぎない信念を持つことで人生を切り拓いてきたように感じるからです。
異国で生まれた彼は、自分を放浪の旅人のように感じ、人生は冒険の連続だったと思っているような気がします。
2003年当時、不況の中にあった日本。
こんな時こそ強い信念を持ち、日本が世界に誇る新幹線のように堂々と前へと突き進めと、迷い多き人生を旅する人々を鼓舞しようとしたのかも知れません。
栄光ある未来へ向かって
AMBITIOUS JAPAN! 歌詞 「TOKIO」
https://utaten.com/lyric/ja00011099
「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンで活躍した「カモノハシ」の愛称で知られる700系は、2020年3月コロナ禍の中ひっそりと引退しました。
しかし、その性能は次世代の車両へと受け継がれていきます。
2020年7月ジャニーズ事務所は、2021年4月1日より城島茂、国分太一、松岡昌宏によって「株式会社TOKIO」を設立し、ジャニーズグループ関連会社として運営すること、そして長瀬智也のジャニーズ事務所退所を発表しました。
彼らの今後を気にかけているファンや、コロナ禍が落ち着いたら旅に出たいと思っているであろう多くの人々。
この曲を聴くと、そんな今の日本の未来に「栄光あれ」と勇気付けてくれているような気がしてきます。
子供から大人にまで愛される新幹線のように『AMBITIOUS JAPAN! 』は、これからも時代を超えて名曲の王道を突き進んでいくでしょう。

TEXT 岡倉綾子

UtaTen

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