4ピースバンド、レイラが生み出す音
楽のキーワードは「共感」

横浜4ピースロックバンド、レイラ。有明(Vo&Gt)、三浦太樹(Gt)、牧野ウスシオ(Ba)、 すわ(Dr)の4人が鳴らす楽曲は、エモーショナルな気持ちを思い出させる。情景が思い浮かぶような歌詞が印象的な彼らの楽曲づくりの裏側や、4月から始まる対バンツアーの意気込みをメンバー4人に伺った。


Photo_Kae Homma
Text_Misaki Ito

実体験を元に描かれ共感を生むレイラの
楽曲

――ミーティアでメンバー全員にインタビューさせていただくのは初めてですね。以前有明さんと三浦さんに参加していただいたヨイズとの対談で、メンバーとはTinderで繋がったとありましたが(笑)、実際はどのような繋がりなんですか?

三浦 太樹(以下:三浦) : 僕が友達のバンドのライブを見に行ったとき、対バンで出ていた有明のバンドが活休するタイミングで。ちょうど僕がバンドを組みたいと思ったときに有明のことを思い出して、TwitterでDMを送りました。そこから共通の知り合い経由でドラマーのすわを紹介してもらって、牧野はいつの間にか……(笑)。

牧野ウスシオ(以下:牧野) : いつの間にかね(笑)。

三浦 : 牧野はすわが紹介してくれました(笑)。

――紹介で繋がって集まった感じなんですね。レイラの音楽はエモいと言われることが多いと思いますが、楽曲制作において軸になっているものは何でしょう?

三浦 : 僕と有明で違うかもしれないですけど、僕はなるべく共感しやすいことと、女性に思っててほしいなっていうことを歌にしています。

有明 : 私は基本的に自分で思ったことを歌詞にしています。私が作った曲は一回三浦に送って、ギターアレンジしてもらってからバンド全体で共有するんですけど、三浦に送った段階でボツになると終わりなんです(笑)。だから、自分の中で「これ弾き語りで出してもいいんじゃない?」って思えるレベルのものを送るようにしています。

三浦 : 僕もたまに有明から「めっちゃいい歌詞だね」って言ってもらえることがあるので、それを目指しています(笑)。
左から、すわ(Dr)、牧野ウスシオ(Ba)、有明(Vo&Gt)、三浦太樹(Gt)

――リスナーもレイラの楽曲の歌詞に共感することは多いと思いますが、実体験が元になっているんですか?

有明 : そうですね、実体験が元になっていることが多いです。

三浦 : 僕もそのときの相手の気持ちを考えて、相手目線で歌詞を書いているような感じですね。

――三浦さんは自分の気持ちではなく、あくまで女の子が思っていてほしいことを歌詞にしているんですよね。

三浦 : レイラのライブを見ている人に、ギターが書いているんだろうなって気づかれるのが嫌だなと思うところがあって。一見したときに僕が作った曲なのか、有明が作った曲なのかわからないのが理想。でも作った身としては気づいてほしいという葛藤もありますね(笑)。

――なるほど。歌詞を書いてからメロディをつけているんですか?

三浦 : いや、最近は歌詞が最後です。昔は歌詞とメロディを並行して作っていたんですけど、最近はバンドでアレンジした後に歌詞をはめていくこともあります。

――バンド全体でアレンジするときはどのような流れで?

三浦 : アレンジの仕方も何パターンかあって。僕が事前にデモを送ってない場合だと、ギターフレーズを1回聴かせてから合わせて「こんな感じじゃない?」から始まりますね。

――有明さんと三浦さんが作る曲でそれぞれリスナーの反応が違うことはありますか? この曲は有明さんっぽいとか。

有明 : あまりないよね。以前アルバムの収録曲が私の曲と三浦の曲が半々くらいだったときに、「全部太樹が書いていると思うと泣けるわ〜!」って言われたときには驚きましたけど、あえて何も言わなかったです(笑)。だからきっと聴いている人はわからないよね。

三浦 : 僕らを知ってる人だと分かったりするのかな。

――すわさんと牧野さんはわかりますか?

すわ : わかるんじゃない?

牧野 : 多分わかるよね。

三浦 : 今度どっちが作ったか内緒でやってみよっか(笑)。

有明 : それいいね!どっちが作ったと思う?って。

――有明さんと三浦さんが作る楽曲ってそれぞれどんなイメージですか?

すわ : 意外と太樹の方が女々しい歌詞書く気がする。

牧野 : 女性に寄せてるのかなって思うよね。

すわ : 変な言い方すると、太樹の方が大げさ。

有明 : たしかに!

三浦 : たしかに。

――有明さんの方がよりリアルっぽいと。

三浦 : 有明の方が現実味があるのかな。やっぱり実体験が元になっているから、普段の話を聞いていると「この話あの曲だ」ってなる(笑)。

――メロディや音の部分の二人それぞれの特徴はありますか?

三浦 : 二人で曲作っていると、だんだん似てきている感覚がありますね。僕が「最近このコード進行にハマってるんだよね」って言ったら有明が同じコード進行で曲を作ってきたことがあって。僕もそのコードで曲作ってたんですけど、変えましたね(笑)。

有明 : 最近はお互いシンプルな曲にハマってるよね。

――一緒にやっているうちに好みが似てくるんですね(笑)。

春からの対バンツアーではお客さんに楽
しんでもらうと同時に、自分たちも学べ
るライブに

――4月からは対バンツアーも控えていますが、ライブを行うときに心がけていることはありますか?

三浦 : いい意味でも悪い意味でもあまりきっちりしすぎないことですかね。

すわ : 割と前の3人がきっちりしないタイプなので、その揺れが心地いいものであるように僕は土台としてしっかりしようとは思っています。僕まで力を抜くと崩れちゃう(笑)。

三浦 : 僕らはお客さんにも干渉しないので、コールアンドレスポンスもあまりしないですね。僕と有明はそもそもできなくて、彼ら(すわ&牧野)は割とできる(笑)。

有明 : ライブを見ているときにすごくいいなと思っていても、手は挙がらないんだよね。

――ライブの客層はどんな感じですか?

三浦 : 僕らと同じ、20代前半くらいの人が多いですね。一般的に女性ボーカルだと男性のお客さんがつきやすいと思うんですけど、レイラのお客さんは女性の方が多いですね。

――歌詞に共感してファンになる方が多いんでしょうね。コールアンドレスポンスをしないとなると、お客さんはしっとりと聴かれる方が多いと。

三浦 : そうですね、各々心の中で楽しんでほしいです(笑)。楽しんでる様子を出してもいいし、出さなくてもいいし。

有明 : 出てたら出てたでテンション上がるけどね!

――対バンの相手はどのように決めたのでしょう?

三浦 : 今まで自分たちの企画に呼んでなかったバンドや、あまり対バンしたことなかったバンドを呼んでいます。これから関係を作っていきたいと思ってる人たちですね。
――皆さんのホームである横浜のF.A.D yokohamaでの公演もありますが、やっぱり横浜への思い入れはありますか?

すわ : 横浜でやるライブはいつもよりちょっと良いって言われるよね(笑)。

牧野 : うん、横浜で見ると良いって言われがち。

三浦 : 横浜のライブハウスで演奏すると親に見てもらってるような気分になる。前回出させてもらったときよりも良い演奏したいなとは思いますね。

――皆さん横浜出身で?

三浦 : 横浜出身なのは僕だけ……(笑)。生まれは宮城なんですけど、ずっと横浜市に住んでます。

すわ : でもバンドとしては最初から横浜のライブに出ることが多かったよね。

有明 : まずはF.A.D yokohamaをいっぱいにできるようなバンドになりたい。

すわ : 年内にはワンマンでいっぱいにできるようにしたいよね。

――昨日はレコーディングをされていたそうですが、それも対バンツアーで披露されるんですか?

三浦 : 新曲のレコーディングでした。僕と有明が1曲ずつ作っていて、ライブでも演奏する予定でいます。どっちも春らしい歌詞と曲調ですね。

有明 : そうだね、あまり身構えずに聴けると思います。

――今までとはまた一味違ったレイラが見られそうですね。

三浦 : 今後、今までのレイラからは想像つかないようなことをもっとしていきたいですね。ライブでダイブとか起こしてみたいなって(笑)。

――すごいギャップですね(笑)。全然想像できないです。

三浦 : メンバーに話したときは結構いい反応だったよね?

すわ : いいと思う。ダイブする人いたら超テンション上がる。

牧野 : 嘘だろ!? みたいなね。

三浦 : ライブで自由に何してもいいよっていう雰囲気を伝えていけたらいいですね。

――では最後に対バンツアーへの意気込みを聞かせてください!

三浦 : 今までの僕らとはまた違う系統のバンドを呼んでいるので、お客さんに楽しんでもらえると同時に自分たちも学べるツアーになったらいいなと思います。

有明 : たくさん人に来てほしいです!

牧野 : 今まで来てなかった人もぜひ来てください!
レイラ魂の爆裂行脚 〜横名阪ツアー 2020〜

4/26(日) 神奈川 F.A.D yokohama
5/16(土) 大阪 Live House Pangea
5/17(日) 愛知 CLUB UPSET

TICKET:前売 ¥2,500
チケットの購入はこちらから!

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レイラ Twitter

4ピースバンド、レイラが生み出す音楽のキーワードは「共感」はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

アーティスト

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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