chay3枚目のアルバムはラベンダーの花言葉をテーマに

chay3枚目のアルバムはラベンダーの花言葉をテーマに

chay3枚目のアルバムはラベンダーの
花言葉をテーマに

『Lavender』リリース!

──今回、3rdアルバム、リリースおめでとうございます!
chay:ありがとうございます!


──アルバムタイトルを『Lavender』にされたのは、収録曲たちのテーマとラベンダーの花言葉が一緒だったということですが、テーマは意識されながら楽曲の制作は進められたんですか?

chay:テーマは特に意識していたわけではないんですけど、あとから並べてみたときに一貫した共通点がみつかったんです。
27歳、28歳、29歳の2年5か月の間にできた曲なので20代後半の女性ならではの感覚なのかもしれないんですけど、漠然とした不安だったり、焦りだったり、迷いだったり、そういうアイデンティティ・クライシス的なものがきっとあって。
曲を並べて見たときに、全部の曲がそういう歌詞だったので、それをタイトルにしたいなと思ってつけたタイトルです。
そのラベンダーの花言葉っていうのが「期待」とか「疑い」、「繊細」「沈黙」「優美」「許し合う愛」とかあるんですけど、まさに自分の今の気持ちとリンクしました。


──ラベンダーの花言葉の幅、すごいですね。

chay:すごいですね、確かに。(笑)


──そのラベンダーの花言葉との出会いというか、アルバムテーマと同じだと気がついたきっかけは?

chay:いつもアルバムタイトルつけるときに、とにかく沢山の単語を挙げるんです。自分の好きな言葉だったり、響きが良かったりとか、今の自分の気持ちにリンクしているものとかを出した中で、お花とか、植物の名前とかもいっぱい出していたんですけど、ラベンダーがまさにピッタリだったので。


──すごく素敵なアルバムタイトルになりましたね。紫っていう色に対するchayさんのイメージはどうですか?

chay:好きです。気品のある色と言われていて、私もすごく上品で好きな色ですし、私の祖母がファンの方の間じゃ有名なぐらい、全身紫なんです、昔から(笑)。
だから祖母も喜んでいると思います。
──おばあちゃんの一部になったような感じですね(笑)!
chay:そうなんです!


──曲順のお話ですが、1曲目が重たい”後悔”みたいなところが歌われている『伝えたいこと』から始まるのが意外だったりもしました。曲順に関してこだわったところは?

chay:確かに。でもまさに、この『伝えたいこと』って曲は書きたてほやほやの曲で、今伝えたいことを詰め込んだ1曲なので、メッセージとして1曲目に持ってきました。


──そこからの曲順っていうのは、音の感じが先行してですかね?

chay:音の感じが先行ですね。音の繋がりだったりとか。
通勤や通学のときに音楽を聴く方が多いと思うんですけど、私のファンの方は同世代の女性の方が多いので、「これからお仕事がんばるぞ」っていう、朝に聴いて背中を押せるようなアルバムになったらいいな、と思ったので、2曲目と3曲目は特に前向きにさせてくれるような並びにしました。


大切な人との時間を大切に。『伝えたいこと』
──『伝えたいこと』は最近できた曲ということでしたが、どうしようもない切なさを歌ってる曲ですね。

chay:捉え方はリスナーさんそれぞれで良いんですけど、ラブソングとしてだけでなく、いろんな関係の大切な人と重ね合わせながら聴いていただきたいです、当たり前だと思っている人との時間も、明日には離れてしまうかもしれないし、無くなってしまうかもしれない、当たり前なんてないのにどこか甘えていて、伝えたかった気持ちも伝えられないっていう後悔から生まれた曲です。
今大切な人との時間があるなら、伝えたいことは今言わないと伝わらないんだよ、っていうことを言いたくて書きました。


──初めはラブソングとして捉えていたんですけど、そう考えてみると私にとってこの曲は親かなぁ...っていうふうに、変わってきますね。

chay:私も年齢を重ねていくごとに、大切な人が亡くなったりとか、友人が亡くなったりとかっていう経験をして、それがこの曲を書こうと思ったきっかけにはなっているんです。でも、重たくなりすぎるのも嫌だったので、みんなにとっての大切な人に重ね合わせられるような書き方にしました。


──すっと入って来るようなメロディで、歌詞をじっくり読むと深くて。素敵なバランスですが、chayさんの楽曲制作についても伺っていいですか?

chay:私はだいたいメロディが先行で、コードを弾きながら鼻歌でメロディを作って、ある程度完成したあとに、そのメロディに合っているテーマの歌詞とか、そのときの自分の気持ちを言葉にして乗せます。


──『伝えたいこと』に関してはやはりタイミング的な部分が大きかった?

chay:そういうきっかけになることがあったということと、このメロディーに乗せるのは普遍的なテーマにしたかったということがあります。
具体的でリアリティがあるよりは、たくさんの方が聴いてもそれぞれに当てはめて聴いてもらえるようなものにしたいってメロディができたときに思って。
伝えたいこと 歌詞 「chay」
https://utaten.com/lyric/ma19092501

──そんな中でも、この曲の中でchayさんご自身が気に入っている歌詞のフレーズがあったらご紹介頂きたいです。
chay:えー、どうしよっかな。
各サビに毎回ある「伝えたいことを見つけても 今は遅くて 行き場を失ったまま こぼれ落ちるだけ」っていうのは、自分がほんとに感じた気持ちで。
今さら伝えなきゃいけなかったこととか伝えたいこととかが浮かんだところで、言葉にしてみてもその言葉たちは行き場を失っていて、”こぼれ落ちていく”っていう感覚があったんです。強いてあげるのであれば、この4行かなと思います。


──けっこう作詞には時間かかりましたか?

chay:これはかかりましたね。なんだったら、期限ちょっと過ぎました(笑)。
やっぱりメロディを先に作っていたのもあって、そのメロディにはめるっていうのが、なかなか難しいんです。音数とか。本当はこういうことが言いたいんだけど、6音しかなくて、6文字しか使えないとか。でも別にそれって、歌詞のことを考えたらメロディ変えればいいんですけど、歌詞とメロディーのどちらに重きを置くかっていうのはいつも葛藤します。


──確かに、作詞作曲どちらもされているからこその悩みですよね。迷おうと思えば一生迷えちゃいますもんね。

chay:そうなんですよ。作曲をしてくださる方が別の方だったら、メロディー基本的にはいじらないという前提なんですけど。
しかもメロディを作ってから時間が経ったりしていると、もはやどれが1番、自分がいいと思っていたのかっていう感覚も忘れかけそうなときがあるので。
部屋の片付け中に昔の写真見つけたら終わりな件
──逆に『大切な色彩(いろ)』はたくさんの方が制作に携わっているようですが、これはどのように制作をすすめられたんですか?

chay:電話で(笑)。
もちろんお会いしたりもしたんですけど、レコーディングの日にちが迫っていたりとかもしていたので、夜な夜な電話で「もっと、ここはこうしたいんです」とか、「いや、でもこうしたほうがいいんじゃない?」「私はここをこう言い換えたい」とか、ディスカッションしながらやりました。

大切な色彩 歌詞 「chay」
https://utaten.com/lyric/qk19040155

──やっぱり、富士フィルムのキャンペーンソングということで、それを意識した作詞をされたような?

chay:そうですね。「『一瞬』止めて。」も「『青春』止めて。」も、ちょっと写真を意識して。


──ちなみにchayさんご自身、学生の頃の写真とかって見返したりされます?

chay:します。部屋の片付けをしていて、見つけたらもう一生片付けが進まないパターン。


──女子あるあるじゃないですか、これ(笑)!

chay:やばーい!とか言って、めっちゃ見ちゃいます(笑)。
そういう写真を見て「ああ、昔に戻りたいな」とかっていうよりは、このときの自分が今の自分の背中を押してくれているって、よく思うので。すごくいいもんだなぁと思います、写真って。一瞬一瞬を切り取るって大事なことだなって。


──楽しいときこそ、けっこう写真撮るの忘れがちだけど、やっぱり残しておきたいですよね。

chay:やっぱり人の記憶は限界があるので、形に残すっていうのは大事かなと思って。
写真で1枚手に取るだけで、そのときに話していた内容とか笑い声とか匂いとか、寒かったとか暑かったとか、色々思い出すじゃないですか、鮮明に。
そういうものを『大切な色彩(いろ)』では書けたらいいなと思って。


──『大切な色彩(いろ)』の歌詞を書くにあたって、chayさんご自身の昔の写真でイメージしたものってありました?

chay:やっぱり親友とひたすら変顔してる写真とか。見返したら信じられないぐらい変顔ばっかりで普通の顔がなくて(笑)。くだらないことで爆笑してたな、とか。でもそれって大人になってからじゃ、なかなかできないことじゃないですか。なんであんな些細なことで笑い転げられたんだろうと思いましたね。


──この曲を聴いて、そういう忘れかけていた昔の自分を思い出してみたいですね。
chay:そうなると嬉しいです。

今の年齢だからこそ歌える『砂漠の花』
──続いて触れさせていただきたいのが、『私が私になるために』。

chay:これはソフトボール世界選手権2018のテーマソングでの書き下ろしなんですけど。


──2018年ということは、昨年からできていたんですね。ライブとかでは披露されているような?

chay:ううん、したことないんですよ!だからこれは楽しみ。実はライブで1番楽しみにしている曲で。
「♪Wow~」って掛け声ので、そこを、みなさんと一緒に歌えたらいいなって思っています。


──それ大事ですね!インタビュー見てくださった方はよろしくお願いします!続いて『砂漠の花』について。『砂漠の花』はタイトルからは想像できなかったようなメロディだったんですけど、chayさんが曲を受け取った時の印象はいかがでした?

chay:けっこう私もイントロからびっくりしました。いい意味で裏切っていただいて。
もともと松尾潔さんと川口大輔さんのタッグの楽曲のファンだったので、念願叶ってお二方に制作していただけた曲なんです。なのでせっかく作っていただけるなら、今までのchayにない新しい世界を見せていただける曲を作ってください、っていうオーダーをさせていただいて。
こう来たか!っていう感じはあったんですけど、すごく嬉しくて、流石だな、と思いました。

▲chay「砂漠の花」 MUSIC VIDEO

──”今までのchayにない新しい世界”というものを表現するにあたって、レコーディングで苦戦したこととか、印象に残っていることってありますか?

chay:この曲は松尾さんと川口さんもディレクションしてくださったんです。今まで無意識にやっていた言葉の最後を吐息交じりで抜いちゃう癖だったりを細かく見てくださったり、曲の最後に、止まってから転調する部分を「そこはもっとエモーショナルに」とか色々アドバイスをいただけて。

特に今まで自分が書いてきた曲って、割とサビで張り上げて歌うような曲が多かったんですけど、今回AメロもBメロもサビもそんなに高低差がないので、どこで感情をピークに持っていくかとか、強弱のつけ方みたいなことが、すごく難しかったです。


──歌詞についてですが、結局「砂漠の花」ってなんなのか、chayさんはどう捉えてらっしゃいます?

chay:男女がすれ違っていく切ない気持ちっていうのを、本来咲かない砂漠に咲く花に例えているっていうのが、流石松尾さんだなと思う。
しかもキャッチ―だし、1回聴いたら忘れられないので、私には到底書けない内容ですね。今の年齢だからこそ歌える楽曲だなと思いました。


──『砂漠の花』からも歌詞が1番好きな箇所を伺っていいですか?

chay:「ときめくだけならば それは恋」「愛とは許すこと」っていうのが1番、自分もハッとさせられましたね。


オトナ女子の本音!『ブーケの行方』
──私が今日触れさせていただきたかったのが…『ブーケの行方』。めちゃめちゃ可愛いなと思ったんですよね!

chay:ありがとうございます。これに触れてくださる方は初めてです!


──だって友達の結婚を祝う曲って世の中にたくさんありますけど、実際思ってるのこういうことじゃないですか!?私だけ(笑)!?

chay:これは、すごくセンシティブな問題なんじゃないかと思って、書いたあとに、リリースするべきものなのかは割と悩みました。
きっと、みんな1度は思ったことのある…まぁみんなじゃないな。20代後半で、特に結婚されていない方とかは思うことなのかな、と思って書いたんですけど。
ブーケの行方 歌詞 「chay」
https://utaten.com/lyric/mi19102903

──これは絶対思う!

chay:ああ、よかった...。


──親友でも「おめでとう」ってもちろん本気で思うけど、どこかしらでやっぱり羨ましさから思うことはありますもん。それが私だけじゃなくてこうやって曲になると、自分だけじゃなかったって思える。勇気のいる告白ですよね。
chay:良かった。


──リアルで素直なところがすごく好きなんですが、こういう曲を書こうと思ったきっかけは何か?

chay:まさに同級生の友達が集まると、よくこういう話をしているのを見て面白いなと思って書きました。

──やっぱり大人女子あるあるといった感じなんですね!
chay:そうですね!
──chayさんの理想の結婚聞いてもいいですか?
chay:結婚には味覚と体感温度が一緒な人がいいって聞いたことがあって。好きな食べ物とかもそうなんですけど、体感温度ってなるほどなって思って。私すごく寒がりで末端冷え性なんですけど、暑がりと寒がりが共同生活って、けっこうキツいと思っていて。なので、体感温度が一緒な人がいいです(笑)。

──条件はそれだけですか!?
chay:あとは、たわいのないことで笑い合える、ふざけ合える人がいいです。運命的な出会いの曲をよく書くんですけど、運命的な出会いというよりは、本当によく知ってからのほうが、私は安心できるタイプです。意外と。


──それは面白いですね。自分の理想と書く曲が違ってくるのはどうしてですかね!?

chay:なんでですかね。運命にときめくってすごく乙女心特有の気持ちじゃないですか、そういう気持ちはすごく可愛くて好きなので、書きたくなるんですけど、実際は…(笑)
──確かに私もその感じわかります(笑)。ありがとうございました。

chayが悪女になりきり歌った『あなたの知らない私たち』
──それから、衝撃だったのが『あなたの知らない私たち』です。これもまた今までのイメージになかった新しい一面のような。「悲劇をはじめましょう」っていうパンチのある歌詞から始まるのがインパクト大です。

chay:クリスタル・ケイさんとコラボレーションしているんですけど、私もこのフレーズにはびっくりしました。
『あなたには渡さない』っていう女性と女性の争いをテーマにしたドラマの主題歌だったので、もう私も悪女を演じながら歌いましたね。
──イメージする悪女像が?

chay:初めて女性の方とフィーチャリングで曲を出すっていうタイミングだったので、クリスタル・ケイさんが割と強気な女性、私はしたたかな女性をそれぞれ演じて、争っている感じをイメージしました。

──chayさんが演じたしたたかな女性象とご自身を重ねられる部分ってありました?

chay:私はめんどくさいことが1番嫌で恋愛でも争いたくないので、今回はかなり演じました。
でも歌詞にある「欲しいものさえ諦めちゃ 人生楽しめないでしょ 清く正しく生きてこそ 美しいと信じてきたのよ」ってところは、すごい共感しました。


──今、chayさんが欲しいものってあります?目標的なものでも。

chay:武道館で歌いたいっていうのは、もうデビュー当時からずっと夢ですね。


──今後「Lavender」を引っさげてツアーとして回られるそうですね。

chay:2月にツアーを予定しています。
今作はサウンドとして今までにないアレンジが多いので、ライブでどう表現しようか今からワクワクドキドキしています。

──そんなツアーに向けての意気込みをお願いします!
chay:耳だけじゃなくて、目でも楽しんでもらえるようなライブにしたいという思いで、衣装や演出もこだわっているので、より非日常的で非現実的な世界に連れて行ってあげられるようなライブにしたいです。


──ありがとうございました。では最後になるんですけが、インタビューを読んでくださったみなさんにメッセージをお願いします。

chay:誰もが抱える不安とか迷いとか焦りとか、ということをテーマに作った1枚なので、20代後半の女性だけじゃなくて、たくさんの方に聴いていただきたいな、と思います。
──ありがとうございます。インタビューは以上になります!
chay:ありがとうございました!
TEXT 愛香
PHOTO 安東佳介 (Senobi)
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