眉村ちあき、800人の前で天下取り宣言!「天才なんかじゃない!」

眉村ちあき、800人の前で天下取り宣言!「天才なんかじゃない!」

眉村ちあき、800人の前で天下取り宣
言!「天才なんかじゃない!」

“弾き語りトラックメーカーアイドル”が渋谷クアトロに降臨!

“弾き語りトラックメーカーアイドル”眉村ちあき。2016年のソロ活動開始後、地上波バラエティーでの天真爛漫かつカオティックなパフォーマンスで注目を集め、ライブの動員も急上昇!2018年メジャーレーベルTOY’S FACTORYに所属するなどいまもっとも勢いにのるシンガーの1人だ。
そんな眉村ちあきがリリースする初の全国流通盤『ぎっしり歯ぐき』。これまでに発表された代表曲を含む30曲入りのニューアルバムを引っさげての主催公演が2019年1月13日、渋谷CLUB QUATTROで行われた。
眉村ちあきベイビーズとの対バンという“ほぼ”ワンマンは前売りソールドアウト!800人のファンが待つフロアにあたかも宇宙服を模した全身シルバーのコスチュームに身をつつんだ眉村ちあきが降り立つ。

レーザーが飛び交う会場で1曲目の『ツクツクボウシ』から大合唱が起こる。新曲『Teeth of Peace』をはさんでエスニックなイントロからはじまる『インドのりんご屋さん』では「ぐるぐるどっかーん」のコーラスでさかんなコール&レスポンスが繰り返された。

脳みそから汁が出ています!
「こんなにたくさん何してるのー?今日ソールドアウトだってさー!すごいー?」。超ハイテンションなMCはファンとのかけあいもバッチリ!映画『ボヘミアン・ラプソディー』にインスパイアされたという新曲『クイーン』は想像の斜め上を行く展開とオペラ風コーラスに眉村ちあきのシアトリカルな魅力があふれる1曲。
打ちこみ音源+アコギという最小限のセッティングにもかかわらず、オーディエンスを引きつけるボーカルとパフォーマンスは良い意味で会場の広さを感じさせない。ポップなメロディーが際立つ『リアル不協和音』、ムーディーなR&Bからガレージパンクに急展開する『これほんまに眉村さんが作ったの?』など多彩に聴かせつつ笑いを取ることを忘れないのはさすがだ。

「ギッシリの人!(はーい!)」「歯ぐきの人!(はーい!)」。定番曲『どっこいトゥモロー』に続く新曲『ヘチマで体洗ってる』では会場に歌唱指導。「脳みそから汁が出ています。これをみんなにあげる。(下を向いて)ドーーー!!!」。個性が強いコミュニケーションをファンもノリノリで楽しんでいる様子である。
「熱海に行こう!」と叫んでスタートした『MC マユムラ』でステージに搬入されたのは特大サイズのウミガメのエアボート!1番を歌い終えるとウミガメを会場に解き放ち、眉村自身も仰向けで歌いながらクラウドサーフ!会場後方でウミガメとドッキングした瞬間、歓声と拍手が沸き起こった。
おそろしくエンタメ度の高いパフォーマンスで渋谷クアトロは異次元に突入!『宇宙に行った副作用』と眉村ワールド全開でたたみかける。
大人になれない少女の哀しみ(意味深)をギター1本で絶唱する新曲『おじさん』。最後の『ビバ☆青春☆カメ☆トマト』ではステージを降りて会場を中央突破!フロアのど真ん中でマイクを手にし、観客と一緒に何度もジャンプする。ファンとの熱い絆がほとばしるソロセットだった。
後半は眉村ちあきベイビーズ!
前半で早くもアガりきったライブはここから後半戦。赤ちゃんの笑い声が響く中、拡声器を手にピンクのベビー服の眉村が再登場。後半は新たに結成された『眉村ちあきベイビーズ』によるバンドセットだ。
眉村ちあきのはんぱないポップセンスを実感する『ナックルセンス』。『スーパーウーマンになったんだからな!』では放送禁止用語のピー音も忠実に再現する。

いつも1人でステージに立ってきた眉村ちあき。新たな仲間を得て心なしかリラックスした表情に見える。即興ラップを織り交ぜて歌う『I was born in Australia.』。自由奔放さはそのままに立体的なバンドアレンジの真価が発揮された『東京留守番電話ップ』
あまりのエモさに泣きそうになる。ネガティブな意味ではなくガラクタをピカピカに輝かせる超絶クリエイティビティー。まさかウ○コの歌で感動する日が来るとは思わなかった。
「ここは渋谷だけど荻窪選手権に出たいかあー!」とパーティーソング『荻窪選手権』は「たーまやー!」のかけ声から炭坑節につなげる何でもありの展開に会場もお祭り状態に!
そうかと思えば笑わせて泣かせる眉村ちあき。新曲『大丈夫』で「あなたたちはみんなすばらしいから」と歌うと「いつでも赤ちゃん返りしていいんだよ」とベイビーズの由来を語る。
アイドル愛が炸裂する必殺アンセム『ピッコロ虫』を演奏し「いま吸っている息、吐いてる息、それは私たちが共有しています。みんなのこの息を全部吸ってインフルエンザになってもいいから、その愛を伝えたいと思います」と語ると『ブラボー』を披露してステージを降りた。
私がニッポンの天下を取る!
アンコールでは2020年のオリンピック出場計画を明かし「私はいま目に見えるほどのスピード感で出世しています。でもまったくプレッシャーを感じていません。クアトロ800人でプレッシャーを感じていたらたまアリでどうするんだ!ビバラに出る!」と宣言。そう言いつつも「私は天才なんかじゃない。私の才能は1しかない。営業は足がすべて」(『なんだっけ?』)と歌うギャップがストレートに刺さる。

さらに「今日を楽しみにしてきてくれた人がいっぱいここにいますけど、それはありがとう。だけどここからここまでだったら“ここ”だから、2歩くらいで通りすぎちゃおう」、「みんなも通過点だと思って、ああそんなこともあったなと思わせてあげるから」とファンに誓った。
1人ひとりの表情をまぶたに焼きつけるように『本気のラブソング』と「全部の力を出しきって」、『メソ・ポタ・ミア』を歌いこの日のライブをしめくくった。
それで終わらず、マイクを手に取ると「私がニッポンの天下を取る!日本だけで足りず世界の天下を取っちゃうぞ!」とまさかの世界制覇宣言も飛び出し、強烈なインパクトを残してステージを去った。
眉村ちあきという新しいジャンルを印象づけたこの日のライブ。日本人全員が眉村ちあきを聴いたらGDPが何%か上がるんじゃないかと思うくらい圧倒的な、あっという間の2時間半だった。
TEXT 石河コウヘイ
Photo I.ITO, TETSUYA TSUJI, KOHARU
セットリスト
<眉村ちあき>
01 ツクツクボウシ
02 Teeth of Peace(*発売前新曲)
03 インドのりんご屋さん
04 クイーン(*発売前新曲)
05 リアル不協和音
06 これホンマに眉村さんが作ったの?
07 どっこいトゥモロー
08 ヘチマで体洗ってる(*発売前新曲)
09 MCマユムラ
10 宇宙に行った副作用
11 おじさん(*発売前新曲)
12 CRAYON
13 ビバ☆青春☆カメ☆トマト
<眉村ちあきベイビーズ>
14 ナックルセンス
15 スーパーウーマンになったんだからな!
16 I was born in Australia.
17 東京留守番電話ップ
18 荻窪選手権
19 大丈夫(*発売前新曲)
20 ピッコロ虫
21 ブラボー
<眉村ちあき>
En1 なんだっけ?
En2 本気のラブソング
<眉村ちあきベイビーズ>
En3 メソ・ポタ・ミア

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