《後編》山口県のアイドル山口活性学
園はヤバい!?

自己紹介もMCもない怒濤のライブ

 僕が今年に入って観た5回の山活のライブで、特に凄まじかったのが1月18日に行われた『アイドル甲子園250名限定無料ライブPart2』。僕はPart1とPart2、両方観たのですが、同じ日に行われたPart1のセットリストは6曲。それならPart2も同じくらいの曲数で何曲か違う曲を入れてくるんだろう、くらいに思っていました。しかし、始まりがいつもの「Overture」を入れずに、いきなりの新曲

 自己紹介もMCも一切なく、曲と曲の間もほとんどなく、ひたすら歌い続けひたすら踊り続け、そこから目まぐるしくソロ曲やユニット曲なども披露し、メドレーなんだな、と気づいた時には、当初目安だと思っていた6曲をゆうに超え、もう何曲やっているのか分かりません。
 曲終わりで、何度となく(本当に何度となく、です)もういくらなんでも終わりだろ、と思う度に次の曲のイントロが始まり、その度に「マジかよ!」と心の中で、いや実際小声で呟きました。そんな歓喜の驚きとともに、さらに、どんどんテンションが上がっていく状態。
 30分という持ち時間はPart1と変わらないはずなのに、もはや時間という概念が失われた空間で、その時間が長いとか短いとかも分からず、とにかく会場内を凄まじい熱量が包み、僕も涙ぐみながらメンバーを観て、踊る、叫ぶ……今、考えても幸福以外の何物でもない一時でした。

1分間ずっと手を握られっぱなしの握手

 ちなみにこの日の14曲を詰め込んだ30分メドレー、東京では初披露とのこと。これまで、山活と対バンしてきたグループは幸いだったな、と。こんな凄まじいライブを見せつけられたら、対バン相手は堪ったもんじゃないでしょう。チープな言葉になりますが、これが“殺しにきてる”ライブってやつだな、と。
 しかし、これまでやらなかったキラーセットリストを披露したということは、逆に考えれば、2014年の山活は本気なのかも。現在、戦闘的なアイドルグループといえば、アップアップガールズ(仮)がお馴染みですが、山活の戦闘力は本気を出せば、戦国時代は終わったとも囁かれる現在のアイドルシーンにおいて、さらなる大きな戦いを生んでくれそうな気がします。本気で他のアイドルグループのファンを奪いにきて、LinQやドロシーリトルハッピー、Negiccoひめキュンフルーツ缶などをも超える全国屈指のご当地アイドルへ変貌する可能性を大いに秘めているのではないでしょうか。
 はい、ということをダラダラと書いていて、やっぱり愛媛県に行く傍ら、山口県にも行くしかないな、という決意を新たにしました。

 あと、山活の物販。500円の買い物をするごとに、サイン握手券がついてきて、1分お話をしながら、何かにサインしてもらえるんですけど、その1分の間、ずっと手を握られっぱなしで、ちょっとビックリ。自意識過剰な僕にとっては、最後、去り際に一瞬握手するくらいが丁度いいなあ、と……。

(文・ソレン)

オススメCD:『RUN!!』[Maxi](BounDEE by SSNW)/山口活性学園アイドル部

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