【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#63 音
楽家・水橋春夫の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

物事を突きつめて考えないんですよ。
やってきた音楽もそうだし、人生の判断
基準も「好きか、嫌いか」だけ。そうす
ると、色んなことに諦めがつく

『CINRA.NET』(インタビュー/伝説的サイケバンドを経て裏方に。水橋春夫の「いい加減」な才能 /インタビュー・テキスト:黒田隆憲/2016.7.25)より

2015年、水橋春夫グループのファーストアルバム『考える人』によって、水橋春夫は伝説的サイケバンド・ジャックスを脱退して以来、48年振りのバンド活動復活となった。今回の名言は、水橋春夫グループのセカンドアルバム『笑える才能』(2016年7月27日発売)の発売を受けて水橋が語る思いからの抜粋である。アルバムタイトルは、収録作品で作詞を手掛けた及川眠子が考えたフレーズだと明かす。水橋は、その意味を「何事も笑い飛ばし、図々しくて、反省しない、落ち込まない。それを、ある種の才能と思ったんじゃない?」と分析する。このアルバムには、水橋の生き方が投影されているようだ。

水橋春夫(みずはしはるお)
1949年2月2日生まれ、東京都出身。ジャックスの元ギタリストで、横浜銀蝿やWinkの音楽ディレクターとして活躍。ジャックスは、1960年代後半に活動した日本のロックの先駆けとなったバンドであり、現在でもコアなファンが多い。音楽評論家の黒沢進が「日本ロック史上最もカルト性の強いバンド」と称した。水橋は、1967年にジャックスに加入。セカンドシングル『マリアンヌ』のB面で、ファーストアルバム『ジャックスの世界』に収録された「時計をとめて」は作詞・作曲も手掛けている。同曲は後にカルメン・マキやWinkなどがカバー。1968年、ジャックスをデビュー直後に脱退。その後はレコード会社のディレクターとして、アーティストの育成や音楽制作を担当した。歌謡グループをはじめ、アニメ、ロック、アイドル、ヒップホップ、アニメなど、様々なジャンルのアーティストや楽曲を世に送り出している。2015年に<FUJI ROCK FESTIVAL ’15>にも出演した。2018年8月5日、心不全のため69歳で死去。

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