8月11日(日)@舞洲サマーソニック大阪特設会場 Photo by Taku Fujii

8月11日(日)@舞洲サマーソニック大阪特設会場 Photo by Taku Fujii

BABYMETAL、「SUMMER SONIC 2013」
大阪で灼熱のモッシュッシュ!

8月11日(日)に舞洲サマーソニック大阪特設会場で開催された『SUMMER SONIC2013』に、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL2013』『JOIN ALIVE2013』など今年の全国各地のフェスの台風の目として話題を呼ぶメタルダンスユニットBABYMETALが出演した。
8月10日(土)の『SUMMER SONIC2013』東京会場では、前年のSIDE-SHOWから「RAINBOW STAGE」への登場というステップアップを果たした3人。メインステージの同時間帯ではリンキン・パークがパフォーマンス中というハード&ヘヴィロック的にはかなりの逆境をものともせず、壮大なモッシュッシュの嵐を巻き起こしたというニュースが駆け巡った。

続くこの日の大阪会場も、メインの「OCEAN STAGE」ではブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン~フォール・アウト・ボーイという舶来のラウド勢が控え、相手に取って不足無し!というシチュエーション。最高気温37℃、雲ひとつ無い空から灼熱の陽射しが照りつける中、何かが起きそうな風が吹き出す。そして、BGMがメタリカの名盤『ライド・ザ・ライトニング』に変わり、通称“神バンド"がドラマー、ベーシスト、そしてギタリストと順々に現れサウンドチェック、その一音一音にも場内は湧き上がる。

そして遂に「FLOWER STAGE」にBABYMETALが降臨。「いよいよメタルレジタンスの幕開けだ」というナレーションから「BABYMETAL DEATH」へ。このステージは芝が少し生えた公園の一角であるため、早々に発生したサークルピットによって砂ぼこりが巻き上がる。続いて、後方まで多くのオーディエンスで埋まった会場中からキツネサインが突き上げられる中、最新シングル「メギツネ」へ。メタルと和のメロディの融合したこの曲では、異様なお祭りムードが発生。「ソレソレソレソレ!」という掛け声に合わせて阿波踊りのようにヒラヒラと手が舞い踊る。その盛り上がりのまま「Catch me if you can」へ。小さな体から総力を振り絞るように、YUIMETALとMOAMETALが「オイ!オイ!」と扇動する姿に場内の興奮度はさらにアップする。そんな中、白昼の野外ステージというBABYMETALではレアなシチュエーションで改めてステージを見つめると、実は三人のダンスには多くの細かなアクションが含まれており、曲の世界としっかりシンクロしている事に改めて気づかされる。この暑さの中でも、相当タフなステージを披露しているのだ。

続く「いいね!」では「セイ・ホー!サマソニ!!」のコール&レスポンスを起こし、雷鳴響くSEと神バンドのギターソロが入り混じりながら「ヘドバンギャー!!」へと雪崩れ込む。ブレイクパートではYUIMETALとMOAMETALからCO2ボンベ攻撃が行なわれる中、ワンフレーズも緩めることなく歌い上げるSU-METALの姿が実に凛々しい。ハイトーンシャウトという典型的なメタル唱法はほぼ使わず、真っ正面から神バンドの音圧と自らの歌に向かい合い、日々進化を続けていると確信させられる。特に曲のラストの「ヘドバンギャー!!」の絶叫からは凄まじい気合いを感じ、炎天下なのに鳥肌が立つというほどのものであった。

そして最後のナンバー「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では、前日の東京に続く壮絶なウォール・オブ・デスが始まり、オーディエンスも総力で応えようと暴れまくる。同時に、その巨大な輪の横をすり抜けるようにして、ステージ前には両手を振り上げた人波が押し寄せる。この曲の持つプリミティブなメッセージと三人の懸命なパフォーマンスに心打たれ、一気に場内の感情が爆発したのだ。アイドル界の、そしてメタル界の異端児であるBABYMETALがオーディエンスと一体化し、巨大なジャンルの壁を超えて感動を生み出した歴史的な瞬間であった。

12月21日(土)に幕張メッセイベントホールで決行される初のアリーナ・ワンマン「LEGEND“1997" SU-METAL聖誕祭」に向け、BABYMETALは更なる進化を遂げていくに違いない。そのスピードに負けぬよう、首をしっかりと鍛え、来るべき日を迎えよう。

「LEGEND“1997" SU-METAL聖誕祭」

12月21日(土) 幕張メッセ・イベントホール
※8月9日(金)午前11時〜8月15日(木)午前11時まで「ぴあプレリザーブ」にてチケット先行抽選受付中

OKMusic編集部

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