デューク・エイセス<さよならコンサ
ート>開催、62年の活動に幕

日本を代表する男性4人組ボーカルグループ、デューク・エイセスが21日、東京・港区のメルパルクホール東京で最後のコンサート<さよならコンサート ~ありがとう、62年に感謝~>を開いた。1955年に結成。現在のメンバーは、槇野義孝(バス)、谷道夫(バリトン、リーダー)、岩田元(セカンドテナー)、大須賀ひでき(トップテナー)。5月に、12月31日での活動終了を発表していた。

開演前にはメディア向け取材も行われた。結成時からのメンバーである谷は、「62年やってこられたのは皆様のおかげです。感謝の気持ちでいっぱいです。『年を取ったね』と言われるのはいいけど、『落ちたね』は自分で許せない。とにかくカルテットの魅力を伝えていきたいという思いでやってきて、4人でやれることはやり切った。未練は残っていない」と明かした。

大須賀は「雲の上の存在だったグループに入れるなんて奇跡でした。解散について、デュークエイセス(選ばれし侯爵)としての美学を貫くのは良いと思います」。最年少の岩田は「何とか吉田さん(前・セカンドテナー)のバトンを、引き継いで落とさないようにと思い、やってきました。僕は入ってから3年と短いですが、一つ一つが貴重な想い出です」。槙野は「特に想い出に残っているのは、テネシーのワールドフェア(1982年)で歌った時、3000人のスタンディングオベーションがあったことです」と語った。
コンサートは、活動の歴史を振り返リつつ、ジャズ、映画音楽、歌謡曲、TV主題歌、CMソングなど、1700曲以上を誇るレパートリーの中から、有終の美を飾るに相応しい名曲の数々が披露された。第1部では、谷が「皆様に心から御礼を申し上げます。ありがとうございます」と挨拶すると、デューク・エイセス結成と同年に公開された映画のテーマ音楽「慕情」、“デュークのレパートリー第1号”と言われる「ドライ・ボーンズ」でスタート。続いて「ジェリコの戦い」「キャラバン」「In The Evening By Moonlight」、アメリカン・ポップスメドレー、「My Way」と、デュークの原点ともいえる、アメリカン・ポップスで魅了した。

第2部では、デューク・エイセスの初コンサートのゲストだった作曲家・神津善行と、女優・中村メイコ夫妻が登場。神津善行は永六輔をメンバーに紹介した縁もあるという。神津は「最初、『ドライ・ボーンズ』を聴いたとき、すごいコーラス団ができたもんだと思った」と振り返った。このコーナーでは、当時の想い出話に、その流れで、「鉄人28号」や、コマーシャルソングを歌唱する場面もあり、会場を沸かせた。中村メイコは「もうずっと歌っていないし、歌えない」と言いつつも、「田舎のバス」をデューク・エイセスとともに歌唱。貴重なコラボレーションとなった。

その後、テレビ番組『夢であいましょう』から生まれた、「遠くへ行きたい」に「おさななじみ」(「その後」付きのスペシャルバージョン)、永六輔といずみたくのコンビによる「にほんのうた」シリーズからは、「女ひとり」「いい湯だな」「フェニックス・ハネムーン」「筑波山麓合唱団」、民謡曲をアレンジした「おてもやん」「貝殻節」、永六輔作品から「生きるものの歌」「聴こえ来るメロディー」を、熟練した唯一無二のコーラスワークで歌いきった。

1,500人のファンから拍手が鳴り止まず、アンコールとして、「White Christmas」、そして谷が、「いつまでもいつまでも、想い出に残ってほしいと思います」と客席に語りかけ、最後はミュージカル『Cats』の代表曲「Memory」で締めくくった。公演の模様は、2月11日午後7時からテレ朝チャンネル(CS)にて放送される予定となっている。

(提供:サンニュース)

全日本歌謡情報センター

歌謡曲・演歌に特化したエンタメ情報サイト

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着