photo by 緒車寿一

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「MUCC Tour 2013 “Shangri-La"」フ
ァイナル公演、NHKホールで3000人が
熱狂!

2012年に結成15周年を迎え、6月9日(ムックの日)に自身最大規模となる幕張メッセでのアニヴァーサリー・ライヴを敢行、
1万2000人のファンを前に4時間に及ぶ熱演を繰り広げたムック。12月からは2年ぶりにリリースした最新アルバム『シャングリラ』を引っさげて、全国ツアー「MUCC Tour 2012 “Shangri-La”」~「MUCC Tour 2013 “Shangri-La”」を行っていた彼らが、その有終の美を3月30日、31日のNHKホール公演で鮮やかに飾った。
極彩色のレーザー照明が眩く交錯する中、割れんばかりの大歓声に迎えられてメンバーが登場し、『シャングリラ』と同じ「Mr. Liar」でライヴがスタート。客席には冒頭からヘッドバンギングとジャンプの嵐が巻き起こり、3曲目「G.G.」では怒涛のような大合唱で会場が完全にひとつになった。3階席までぎっしりのファンを、初日は氷室京介に敬意を表してか「ライヴハウスNHKホールへ、ようこそ!」と迎えたメンバーは、2日目には「ツアー最終日。燃えかすになります!」と完全燃焼を誓った。

『シャングリラ』というアルバムは、ムックというバンドのイメージの固定化や安易なカテゴライズを無意味にする、進化と深化を極めた一作だと思う。メタルやハードコア、パンクといったヘヴィ&ラウドなロックから、キャバレー風味のジャジーな曲、軽快かつ明快なポップ・チューン、壮大でドラマティックなバラード、さらには大胆にエレクトロ/ダンス・ミュージックを導入したナンバーまで、楽曲群の振れ幅の大きさは驚異的だ。

今回のツアーのセットリストは、シークレット・トラックも含む『シャングリラ』の全曲に、
過去作の代表曲を日替わりで数曲加えた内容なので、その振れ幅の大きさがバンドの卓越した演奏能力と相まって、いっそう浮き彫りになっている。実際に眼前で観ていても、たとえばデス・ヴォイスの咆哮が炸裂する「MAD YACK」と、NHKホールが巨大なダンス・フロアと化した「アルカディア featuring DAISHI DANCE」、往年の歌謡曲のようなロマンを醸す「夜空のクレパス」、ほのぼのとしたイラストを背にハンドクラップに乗せて歌った「Marry You」(2日目には逹瑯が客席へブーケ・トス!)などのパフォーマンスが、同じバンドのものだという事実がちょっと信じがたかった。

ツアー先でたまたま点けたテレビで、ドキュメンタリー風の感動的な番組をやっているなと思ったら、実は青汁のCMだったという逹瑯のエピソードなど、爆笑のMCコーナー(!?)も含む2時間強。まだまだ現在進行形のムックの多彩な音楽性と、ライヴ・バンドとしての高いスキル、そして何よりメンバーの結束の強さとファンとの絆の深さを存分に知らしめる、圧巻のファイナルだった。終演SEとして使われていた、<俺がお前を信じるのと同じくらい、俺を信じてくれ、今夜>と歌われるスマッシング・パンプキンズの名曲「トゥナイト、トゥナイト」が、4人の熱く真摯な想いを最後まで伝えていた。このツアーの模様は、ライヴDVD『MUCC Tour 2012-2013 “Shangri-La”』として今秋リリースされる。さらに10月12日、13日の高松公演を皮切りに、全会場2DAYSずつ7都市を回る全国ツアー「MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 “Hypnos & Thanatos”」の開催も決定。「16年目からのムックに期待していてください」(逹瑯)と語る彼らは、早くもネクスト・ステージを見据えている。 (TEXT/鈴木宏和)

MUCCオフィシャルHP
http://www.55-69.com/

「MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 “Hypnos
& Thanatos”」

2013年10月12日(土) 高松MONSTER
2013年10月13日(日) 高松MONSTER
2013年10月18日(金) 名古屋ELL
2013年10月19日(土) 名古屋ELL
2013年11月02日(土) 大阪STUDIO PARTITA
2013年11月03日(日) 大阪STUDIO PARTITA
2013年11月15日(金) 仙台darwin
2013年11月16日(土) 仙台darwin
2013年11月22日(金) CLUB JUNK BOX長野
2013年11月23日(土) CLUB JUNK BOX長野
2013年11月27日(水) 新木場Studio Coast
2013年11月28日(木) 新木場Studio Coast
2013年12月07日(土) 福岡DRUM Be-1
2013年12月08日(日) 福岡DRUM Be-1
【チケット料金】
前売券¥5,800(税込・ドリンク代別)
当日券¥6,300(税込・ドリンク代別)

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