【サマソニ東京ライブリポート】FOO
FIGHTERS
他のメンバーも続いて登場し「All My Life」で勢い良くスタート。勢いそのままに「Learn to Fly」、「The Pretender」、「My Hero」と頭からヒット曲をガンガン披露する。デイヴは髪を振り乱し、激しく演奏しながらも隙きあらばステージの端へと走り、曲の合間には積極的に観客に向かって話しかけ、少しでもコミュニケーションを取ろうとする。
「泣くなよ!」と言って演奏したのは「Big Me」。スタンドの上の方までライトが揺らめくロマンチックな光景だった。そこからは最新曲「Run」、「Rope」とまたギアを上げていく。メンバー間の演奏の絡みもあり、熱量たっぷりなパフォーマンスでスタジアムクラスのバンドの力を見せつける。エネルギーを放出するように叫ぶデイヴ。それに答えるように観客は拳を突き上げる。「Walk」で“I never wanna die”と力強く歌うその姿には若くしてこの世を去ったロックスターたちのことを思い浮かべずにはいられなかった。
そんな喜びに浸っているのもつかの間、この後さらなるビッグサプライズが起きた。「新しい親友」と紹介されステージに登場したのはこの日マウンテンステージを沸かせたリック・アストリー。なんでも2分前に会ったばかりだと言う。バンドに合わせてか、英国紳士のリックが放送禁止用語を叫び、ワルぶる姿は実に微笑ましかった。
そして始まったのがニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」風にアレンジされたリックの代表曲「Never gonna give you up」。スタジアム中がイントロから驚きと喜びで混乱しながらも、否応なしに拳を突き上げてしまう最高にロックなパフォーマンスをみせてくれた。楽曲を通じて関わりはあれど(フー・ファイターズは宗教団体からの抗議に対抗する際、リックの「Never gonna give you up」を使用していた)直接的に関わりはなかった両者を結びつけたサマーソニックが起こした奇跡と言えるだろう。
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