【ソニックマニアライブリポート】K
ASABIAN
そんな中、カサビアンは数少ない「UK」のロックバンドだ。デタラメにカッコイイ。最高に踊れて、最高に泥臭くて、メランコリーとルサンチマンを併せ持つ。真夜中のマウンテン・ステージでベストアクト級の輝きを放ったのは、そんなハチャメチャなバンドだった。
恐らくそう感じたのは僕だけでなく、この日カサビアンのパフォーマンスを観たオーディエンスは、同じ感想を口にするではと思う。まるでレイヴ会場のような盛り上がり。彼らのライブ中、SNSのトレンドに「カサビアン」と「Kasabian」の両方が上がったというのだから、熱狂ぶりが窺い知れよう。実際、休み時間などは1分たりともなかった。
この文章を書きながら、えも言われぬ寂寥感に襲われている。『Fire』で締めくくられた後、何だか祭りの後のような切なさを感じてしまった。心地よい疲労感と共に、なかなか消えてくれない余韻を噛みしめる。
UKロックの炎は、まだ微かに、それでも確かに、燃えていた。
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