片岡愛之助の誕生日を祝って内博貴、
平野綾らがサプライズ!ミュージカル
『コメディ・トゥナイト』公開ゲネプ



本作は、『スウィーニー・トッド』『イントゥ・ザ・ウッズ』でグラミー賞やトニー賞を受賞した巨匠スティーヴン・ソンドハイムが1962年に手掛けた『ローマで起こったおかしな出来事』が原作。1963年のトニー賞では6部門で受賞した名作コメディだ。今回ソンドハイムの了承のもと、舞台を古代ローマから日本の江戸時代にまるごと移して上演されることとなった。愛之助は本作がミュージカル初挑戦となる。演出を務めるのは宮本亜門だ。

お江戸の街に並ぶ三軒の家。一軒目には薬問屋の布袋屋楽右衛門(高橋ジョージ)の家。女将のお高(松田美由紀)、息子の比呂(内博貴)、そして比呂付きの丁稚、丁吉(愛之助)が暮らしている。二軒目は澤野屋(ダイアモンド☆ユカイ)が営む美女を集めた置屋。三軒目は幼い頃にさらわれた二人の子どもを探して放浪中の川端平吉(徳井優)の留守宅。



この姿を自ら「コシノジュンコです」と表現したダイアモンド☆ユカイ

内博貴の裸体には負けないぞと言わんばかりの高橋ジョージ

主人公の陽気な丁稚の丁吉は、いつも自由の身にになることを夢見ていた。ある日彼は、主人の比呂が置屋の新入娘お美津(平野綾)に恋していることを知る。丁吉は楽右衛門夫妻が旅に出ている間に、もし自分がお美津との仲を取り持てたら自由の身にする、という約束を比呂から取り付ける。ところがお美津は侍の荒尾正蔵(鈴木壮麻・上山竜治のWキャスト)に身請けされることが決まっている身。そこで丁吉は置屋の主人を丸め込み、お美津を家に連れ込む。事は上手く運ぶかと思ったが、そこに突然一人で帰宅した楽右衛門を、お美津が身請け相手だと勘違い。楽右衛門は留守にしている川端の家にお美津を誘い込む。そしてお美津を身請けしに荒尾が現れ、さらには放浪の旅から川端も帰宅し、なんと楽右衛門の浮気を疑うお高も旅から戻り……丁吉の仕掛けた策略は予想外の方向に転がり、こんがらがり……丁吉の運命やいかに!?

マントさばきが見事な上山竜治

上山竜治の腕に注目。筋肉襦袢でマッチョになってます!



平野綾は置屋の新入り娘役。彼女の存在で周りが大騒ぎとなります

松田美由紀のど迫力のお歯黒姿!眉毛がかなり上に描いているのも怖さ倍増の原因

「身をパウダー(粉)にして頑張ってます!」と語るルー大柴

ちょうどこの日、45歳の誕生日を迎えた愛之助。ゲネプロ後に行われた会見の冒頭、キャストたちが内緒で準備していたバースデーケーキと花束が登場すると、満面の笑顔を見せる愛之助。ちなみにこのケーキは、愛之助が日頃贔屓にしている築地の「カフェ・セレ/Cafe Serre」による特製バースデーケーキ。ロウソクを吹き消し、拍手を受けながらコメントを求められると「誕生日と舞台の初日がカブるのは人生で初めて。これを糧に一層精進してまいります」とコメントした直後、「……まあ、コメディですからあまりマジメなことを言ってもね。(演出の宮本)亜門さんには『あんまり頑張らないで。頑張り過ぎると面白くなくなるから』って」と言われたエピソードを披露した。







「このメンバーは全然揃わないんですよ」と宮本に指摘されたことについて、内は「いいんじゃないっすか?いい意味でバラバラといいますか」と開き直り。そんなメンバーについて、初ミュージカル出演となる愛之助は、「個性の強い方ばかりなので。でも皆さまに助けていただいてます。稽古場が楽しくて毎日笑いながらやっていた。非常にドキドキワクワクですが早く初日の幕が開いてほしい」と振り返っていた。

愛之助の歌のうまさに話が及ぶと、宮本は「声が出過ぎちゃうんですよ。歌舞伎で訓練されているから。普段はマイクを使ってないですし」。これには愛之助も「つい声がうわーっと出ちゃう。『声を小さくしてください』って初めて言われた。新鮮ですね」と照れていた。愛之助自身は今後もミュージカルをやっていきたいと思っているそうだ。

どうしてこんな姿をしているのか?劇場でご確認ください

セットのいろんなところからキャストが出てきます。油断できません!

もともとのブロードウェイ版と比較すると、古代ローマの「奴隷」が江戸時代の「丁稚」に、「娼館」が「置屋」へと日本人にもわかりやすい設定に変わってはいるが、熱い恋に燃える若者たち、古女房の目を盗んで若い女に浮気する夫、嘘を嘘で塗り固めようとしてとりかえしのつかない大騒動になる展開などはいつの世も同じく理解できるもの。そしてやはり耳に残るのはソンドハイムの素晴らしい音楽。日本語の歌詞が乗ってはいるが、明らかに本作はブロードウェイミュージカルなのだ。≪江戸版≫を観ているうちに、本国版を観てみたくなる、そんな気持ちにさせられる、最初から最後までわかりやすくハッピーな舞台。3月28日(火)まで新橋演舞場にて。

公演情報ブロードウェイ・ミュージカル『コメディ・トゥナイト! ローマで起こったおかしな出来事≪江戸版≫』
<東京公演>
■日時:2017年3月4日(土)~28日(火)
■会場:新橋演舞場

<大阪公演>
​■日時:2017年4月2日(日)~4月25日(火)
■会場:大阪松竹座

■演出:宮本亜門
■出演:
片岡愛之助/内博貴/平野綾/ダイアモンド☆ユカイ
上山竜治(ダブルキャスト)/鈴木壮麻(ダブルキャスト)
ルー大柴/徳井優/松田美由紀/高橋ジョージ
■公式サイト:http://comedy-tonight.com/

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着