【海外ドラマ】スピンオフでも骨太シ
リーズ「ベター・コール・ソウル」
「ブレイキング・バッド」シリーズの悪徳弁護士ソウル・グッドマン。シーズン2からの登場でしたが、スピンオフができるほどの人気っぷりに! 「ブレイキング・バッド」を観ている人ならもちろん、観ていない人でも楽しめる 「ベター・コール・ソウル」の魅力をご紹介!
「ブレイキング・バッド」で、胡散臭いルックスとは裏腹に、優れた問題解決能力と裏社会へのコネを持つ弁護士役を、コメディタッチの演技で作品を何倍もオモシロくしてくれたソウル・グッドマン。 「ベター・コール・ソウル」は、彼が「ブレイキング・バッド」に登場する前の時代を描いたスピンオフ・シリーズで、ソウル・グッドマンと名乗る前の本名のジミー・マッギルとしてストーリーが展開していきます。
ソウル・グッドマン=ジミーの人間味が
魅力
弁護士としてのキャリアは浅く、顧客獲得に四苦八苦する貧乏弁護士の頃。なので、賄賂に目が眩んだり、自分の弁護能力を超えた集団訴訟案件を掘り起したり、でも、結果はことごとく撃沈…。弁護士としては、かなりダメダメでしみったれな感じ…。そんなジミーにもやっぱり良いところがあったので安心! 弱い人のために必死に働くジミーの姿は、やはり本来弁護士にあるべき姿なのです。
でもって、ジミーの兄が出てくるのですが、実兄チャックの存在はこのドラマにかかせないキャラとなってきます。じつは兄弟で弁護士でした。しかも兄のチャックは、でっかい弁護士事務所の創立メンバーでデキる弁護士だったのに、いまは電磁波過敏症で家から出られず、偏屈に一人暮らしをしています。
兄弟の確執やそれぞれの思いが、心温まったり切なくなったり、ジミーの弁護士としての荒くれぶりと対比する人情味溢れるシーンは、けっこうじーんとくるんですよ〜。微妙にうざキャラを纏いつつ、人の良さが出ちゃうというジミーの魅力に、気づくとハマってます(笑)。
ジミー演じるボブ・オデンカーク
「ブレイキング・バッド」の出演で一躍人気となったボブ・オデンカークは、マルチな才能の持ち主。俳優・コメディアン・放送作家・映画監督・脚本家という様々な顔を持っています。『サタデー・ナイト・ライブ』の放送作家をしていただけあって、なるほど法廷シーンで弁護する時など、身ぶり手ぶりも大げさに早口で攻めるところは、法廷ライブを観ているかのよう。
がーっとまくしたててストンと落とす、というジミーの弁論スタイルは、サタデー・ナイト・ライブっぽい。法廷を描いた作品ではないので、これはこれでオモシロイ。シリアスもコメディもできる役者として、サタデー・ナイト・ライブ出身のビル・マーレイやダン・エイクロイドを彷彿させるような演技は必見です!
2016年は「ベター・コール・ソウル」シーズン2やコメディ番組もスタートする予定で、言うなれば遅咲き? であるからこそ今後も注目していきたいですね〜。
どちらを先に観る?
「ブレイキング・バッド」を観ている人は、早く観てください! 冒頭のシーンからちょっとビックリさせられます。「ブレイキング・バッド」の脇役も顔を見せたり、ファンには嬉しいシーンも登場します。
「ブレイキング・バッド」を観ていない人は、本作 「ベター・コール・ソウル」を先に観てもぜんぜんOKです。ジミーがシーズンを通じて、大人になっていく(すでに充分大人だけど)過程が描かれているので、そのジミーが「ブレイキング・バッド」でどんな弁護士になっているのか、ぜったい確認してみたくなるはずですから!
制作者が同じスピンオフ作品ながら、前の時代を設定を置き、独立した作品としてもたっぷり楽しめる骨太な作品です。シーズンがまだまだ続くかも知れないので、早めに観ることをオススメしまーす!
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