見逃していたディズニー作品「白雪姫」「バンビ」「ウォーリー」

見逃していたディズニー作品「白雪姫」「バンビ」「ウォーリー」

まだまだあります!見逃していたディ
ズニー映画第2弾!

ディズニーアニメの良いところは、作品が古びれないところ。大昔に見た! というシニア層にも、初めて見る! という子どもたちも一緒に楽しめるのが最大の魅力です。今回は、ディズニーアニメの中でもクラシック中のクラシックを2本、そして2008年に公開された傑作アニメを1本ご紹介します。

「白雪姫」

ディズニー・アニメの中でも長編アニメ第1作という記念すべき作品が、この「白雪姫」です。制作に4年近くの歳月をかけ、1937年に公開されると全世界的な大ヒット。日本でも戦後の1950年にようやく公開となり、ここでも「アニメは子どものもの」といった常識を打ち破った大ヒットとなりました。
グリム童話でおなじみのおとぎ話ながら、ディズニー・アニメの特徴とも言える、挿入歌満載のミュージカル・スタイルは、すでにこの時から始まっています。白雪姫がソプラノで歌う『いつか王子さまが』は、その後ジャズのスタンダードとしてあまりにも有名に。
心優しきヒロインが仲良くなる動物たち、美しい敵キャラ、コミック・リリーフを担うサブキャラ、息を呑むような美しい景色…と、この後続々と作られるディズニー・アニメの定番がここで全て見られます。
後年、この定番をセルフ・パロディにした映画「魔法にかけられて」というコメディ・ファンタジーが登場しますが、これもまたディズニー作品。色白ぽっちゃり顔の白雪姫より、どう見ても継母の方が美人なんじゃね? と密かにツッコミ入れる汚い大人になっちまったなあ…と思いながらも、初めて「白雪姫」を見る子どもたちと一緒に、ここはひとつ純粋に作品を楽しむべし!

「バンビ」

「白雪姫」から5年後の1942年…って、第2次大戦中にアメリカでは「バンビ」公開だったとは、ホント驚きです。日本では当然戦後にお目見え。これを見た手塚治虫が感激して何回も繰り返し見た、というのは色々なところで耳にする逸話です。
他のディズニー・アニメ同様、美しい音楽はありますが、あくまでもBGM扱い。バンビが歌って踊る〜♪ ってわけじゃありません。ここで登場する森の動物たちはどこかリアル路線。人間はほぼ登場せず、出てきてもセリフはなし。動物とコミュニケーションを取らない敵キャラ、言ってみれば“エイリアン”の扱いです。
リアル路線なだけに、かなりハードな内容も含んでいます。以下、未見の方にはちょいネタバレしますと、主要な登場人物(動物?)が死にます! ファミリー映画なのに。でもこのリアルさが、映画のテーマとしても必要。
春の雨のシーンから始まり、緑の美しい森の風景から山火事の真っ赤な火柱まで、自然描写も見事。“バンビ”と言えば小鹿を想像するくらい、世界で一番有名なシカとなりました。まったくの余談ですが、60年代終わりに“Bambi Meets Godzilla"(バンビ、ゴジラに会う)という2分弱のアニメーションが作られたほど!

「ウォーリー」

最後はグッと最近の映画。2008年に公開されたディズニー/ピクサーによるコンピュータアニメーション。
人類がひとりもいない、汚染された地球が舞台、というディストピアな設定。そこでひとり黙々とゴミを片づけているロボット、WALL・E(ウォーリー)。他の同型ロボットがすでに壊れてしまった中でただひとり生き残り、700年もの間、毎日毎日終わりのないゴミの片づけを続けているのです。
そんな地球ひとりぼっちのウォーリーの前にある日突然現れたのが、最新鋭ロボットのイヴ。彼女はあるミッションを携えて地球にやって来たのですが、ウォーリーはクールな彼女に恋をします。このふたりのロボットが巻き込まれる冒険を描いた物語で、ディストピアな世界でスタートするものの、そこはディズニー・アニメの伝統を踏襲。新たな希望へとつながる、前向きなエンディングで締めくくります。
驚くべきはそのセリフの数。人間が登場するシーンでは、さすがに会話もあるのですが、ウォーリーとイヴのシーンで語られるセリフは本当にごく僅か! 映画冒頭に至っては、数分間にわたって一切のセリフがありません。それでもストーリーはよくわかるし、ウォーリーの暮らしぶりを見ているだけで、観客は彼のことが大好きになってしまう。
ディズニー作品の登場キャラクターたちは、特徴があって魅力的です。ここでも人間以上に“人間らしさ”を持つウォーリーのピュアなハートが、見る者の汚れたハートをジャブジャブ洗ってキレイにしてくれます。映画「ハロー・ドーリー!」の使い方も効果的だったり、「2001年宇宙の旅」や「カッコーの巣の上で」等々、映画ファンにはたまらないオマージュシーンも満載です。
見逃していたディズニー作品「白雪姫」「バンビ」「ウォーリー」

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