『成増』はとんねるずの
歌手としての才能を
一気に開花させた
デビュー作なっわけだぁ!
木梨憲武のニューアルバム『木梨ミュージック コネクション最終章 ~御年60周年記念盤~』が6月1日にリリースされるとあって、今週はとんねるずの音源を紹介しようと思う。いわゆるコメディアンでありながら1980年代半ばから音楽活動を精力的に行ない、とんねるず名義以外でも、野猿や矢島美容室など様々なユニットでも活躍してきた彼ら。木梨はもちろんのこと、石橋貴明もまた、最近でも音楽活動を展開している。そんなとんねるずのデビューアルバム『成増』とはどんな作品だったのかを振り返る。
今も盛んに音楽活動を継続中
やはりどう考えても、とんねるずはすごいと言わざるを得ない。このアルバム『成増』リリース前後から現在に至るまで、浮き沈みが激しいと言われる芸能シーンにおいて、最前線に居続けている事実は無視できないと思う。そう聞いて瞬時に“そうか? 最近あんまりテレビで観ないけど…”と突っ込みを入れた貴方、認識が甘い。甘すぎる。確かに、約30年間続いた冠番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』が2018年に終了して以来、テレビでのレギュラー番組はない。しかしながら、テレビ以外の動きはむしろここ3、4年間のほうが活発である。石橋貴明(以下タカさん)は2020年よりYouTubeチャンネル『貴ちゃんねるず』を開設。チャンネル登録者数は150万を優に超え、動画の中には400万回以上視聴された動画もざらにある。話は前後するが、『みなさんのおかげでした』終了後にはタカさん個人の冠番組『石橋貴明のたいむとんねる』があったことも忘れてはなられない(2020年3月に終了)。木梨憲武(以下ノリさん)のほうは、と言えば、2018年から個展『木梨憲武展 Timing -瞬間の光り-』が全国で巡回。コロナ禍で一時延期になっていたが、2022年6月4日からは東京・上野の森美術館において開催されることが決まっている。また、2018年には映画『いぬやしき』で16年振りに主演を務めている。こちらは作品自体がオランダの国際映画祭でグランプリ相当の賞を獲得しており、これもまた忘れてはならない功績であろう。
注目したいのは彼らの音楽活動だ。タカさんは2019年、元野猿の平山晃哉、神波憲人とともに新たな音楽ユニット、B Pressureを結成し、同年11月シングル「Freeze」、2020年10月にはアルバム『Green Light』をリリースしている。楽曲は全て野猿同様、後藤次利が作編曲を手掛けたものでありつつも、流通はインディーズ。しかも、シングルのリリイベなどはライヴハウスや商業施設のイベントスペースで行なったというから、タカさん自身はインデペンデント精神を貫いたようだ。男気を感じる。対照的にノリさんの音楽活動はゴージャス。自主レーベル“木梨レコード”を立ち上げて、2019年10月には、「GG STAND UP!! feat. 松本孝弘」「チョイ前Love feat. 藤井フミヤ」を含む、ソロEP『木梨ファンク 〜NORI NORI NO-RI〜』を配信。同年12月には上記の他、「夢の先へ〜Next Dream〜 feat. AI」、「OTONA feat. 久保田利伸」「OH MYオーライ feat. SALU」など全10曲を収録した1stアルバム『木梨ファンク ザ・ベスト』を発表した。2020年からは『木梨ミュージック コネクション』『〃2』『〃3』を発表し、その文字通りの最終章として、2022年6月に『木梨ミュージック コネクション最終章 〜御年60周年記念盤〜』を発表するに至っている。また、2020年12月にはパシフィコ横浜にて音楽フェス『TBSラジオ presents 木梨の大音楽会。フェスってゆ-!!』を、2022年4月には両国国技館で『第二回 木梨フェス 大音楽会』を、さらに2022年5月は東京文化会館で『木梨憲武 交響楽団 THE CURTAIN CALL SHOW』をそれぞれ開催している。
両名とも、ここ数年間、コロナ禍で活動がままならなかったろうに、実に精力的に音楽活動を行なっているのである。たけし、さんま、タモリのいわゆる“BIG3”を始め、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、爆笑問題ら、30年間(あるいはそれ以上)に渡って最前線に居続けている芸人はもちろんとんねるず以外にもいるが、ここまで音楽活動に力を入れ続けている人たちは彼ら以外にいない。そこはとんねるずの偉大さと断言しても良かろう。歌とお笑いの両立という点においては、昭和の伝説的グループ、ハナ肇とクレージーキャッツに匹敵する存在なのではなかろうか(まぁ、クレージーキャッツはもともと芸人ではなくバンドではあるけれど…)。
注目したいのは彼らの音楽活動だ。タカさんは2019年、元野猿の平山晃哉、神波憲人とともに新たな音楽ユニット、B Pressureを結成し、同年11月シングル「Freeze」、2020年10月にはアルバム『Green Light』をリリースしている。楽曲は全て野猿同様、後藤次利が作編曲を手掛けたものでありつつも、流通はインディーズ。しかも、シングルのリリイベなどはライヴハウスや商業施設のイベントスペースで行なったというから、タカさん自身はインデペンデント精神を貫いたようだ。男気を感じる。対照的にノリさんの音楽活動はゴージャス。自主レーベル“木梨レコード”を立ち上げて、2019年10月には、「GG STAND UP!! feat. 松本孝弘」「チョイ前Love feat. 藤井フミヤ」を含む、ソロEP『木梨ファンク 〜NORI NORI NO-RI〜』を配信。同年12月には上記の他、「夢の先へ〜Next Dream〜 feat. AI」、「OTONA feat. 久保田利伸」「OH MYオーライ feat. SALU」など全10曲を収録した1stアルバム『木梨ファンク ザ・ベスト』を発表した。2020年からは『木梨ミュージック コネクション』『〃2』『〃3』を発表し、その文字通りの最終章として、2022年6月に『木梨ミュージック コネクション最終章 〜御年60周年記念盤〜』を発表するに至っている。また、2020年12月にはパシフィコ横浜にて音楽フェス『TBSラジオ presents 木梨の大音楽会。フェスってゆ-!!』を、2022年4月には両国国技館で『第二回 木梨フェス 大音楽会』を、さらに2022年5月は東京文化会館で『木梨憲武 交響楽団 THE CURTAIN CALL SHOW』をそれぞれ開催している。
両名とも、ここ数年間、コロナ禍で活動がままならなかったろうに、実に精力的に音楽活動を行なっているのである。たけし、さんま、タモリのいわゆる“BIG3”を始め、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、爆笑問題ら、30年間(あるいはそれ以上)に渡って最前線に居続けている芸人はもちろんとんねるず以外にもいるが、ここまで音楽活動に力を入れ続けている人たちは彼ら以外にいない。そこはとんねるずの偉大さと断言しても良かろう。歌とお笑いの両立という点においては、昭和の伝説的グループ、ハナ肇とクレージーキャッツに匹敵する存在なのではなかろうか(まぁ、クレージーキャッツはもともと芸人ではなくバンドではあるけれど…)。
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