【さくらしめじ ライヴレポート】
『夜の配信ライブ
「それでも進むから、
少しの勇気を。」』
2020年10月23日 at 配信ライブ
2020年10月23日 at 配信ライブ
雨の降る夜のキャンプ場で田中雅功と高田彪我が「きみでした(Acoustic Version)」を奏でるところからスタート。ふたりは切ない初恋の想いをゆったりしたアレンジで気持ちを込めて歌っていく。続いては、この日のシチュエーションにぴったりの「まよなかぴくにっく」。雅功と彪我はライトでデコレーションされたコテージからやさしいメロディーを響かせた。
MCタイムで彪我は“観てください! なんと今回はキャンプ場からライヴをお届けしてます。聴こえるでしょ? 雨の音。大自然の中でライヴやってます!”と興奮気味。雅功も“前回はバスでしたが、今日も最高です! 画面越しに自然の空気とか感情も全部含めて、みんなと一緒に感じて楽しめたらなと思ってます”ときのこりあんに語りかけた。
季節は秋から冬へと変わっていく時期。このタイミングにマッチしたナンバー「届けそこねたラブソング」では失恋のセンチメンタルな想いを、ソフトな歌声とギターで届けた。ひと呼吸ついて、雅功の歌い出しから始まったのは「きのうのゆめ」。片想いの相手との夢の中での出来事を噛み締めるという初々しい感情を、雅功と彪我はきれいなハーモニーで歌唱。続いて、大人になっていく自分たちとシンクロするような「かぜいろのめろでぃー」が披露された。“世の中の荒波に揉まれながらも、僕は僕でいたい、いつか君の背中押せるようになりたい”という強い意志をしっかりと歌うふたり。都会感のある歌詞とメロディーを自然に囲まれた空間で歌うことで、より彼らの素の思いが伝わって来た。
映像を挟み、ステージを移動したふたりは「でぃすとーしょん」をプレイ。焚き火の炎を前にして、フラストレーションを爆発させるようにワイルドな演奏を見せていく。こうした演出もキャンプ場という特別な場所だからできることだ。一転して、さわやかメロディーの「青春の唄」へ。“不安も迷いも全部青春。夢を夢で終わらせず全力で踏みしめていこう”という前向きなメッセージを伸びやかなハーモニーで画面越しの観客に届けいった。続く「ケセラセラララ」の途中で、彪我は“僕は先ほど過ちを犯してしまいました。きのこのアクリル板(ふたりの間に置かれたソーシャルディスタンス用のボード)を、足を滑らし割ってしまいました。正直めちゃくちゃショックです”と突然の懺悔。“そんな失態を犯した僕も、この言葉を知ってるからこそ、このステージに元気よく立っていられます!”と強引な前向きさで「ケセラセラララ」を歌い上げる。そして、ギターを置いたふたりは「Bun! Bun! BuuuN!」を熱唱。さらに燃え盛る炎とともに、アッパーなソカチューンに乗ってライヴのテンションをブチ上げていった。
ライヴも残すところあと一曲。MCでふたりはこの日のライヴの感想を語っていく。雅功は“僕ら、生で(観客ありのライヴを)やりたい熱量は変わらないです。同時に配信ライヴへのアツさもどんどん上がっています。配信でもいろんなものを届けられるんじゃないかって彪我と話して、今日もこのライヴをやってきました。雨が降ったりってリアルな生感がすごくありました。こういうものもみんなともっと共有できたらと思います”、彪我は“これからもいろんなことに挑戦したいし、その先でみなさんが笑顔になってくれたら僕らは幸せです”とそれぞれの気持ちを口にした。そして、“離れていても君への思いは変わらない”というメッセージが詰まった「天つ風」を、しっかりときのこりあんに届けてライヴ本編を終了した。
“#夜しめじダゾ”のハッシュタグがツイッターに並び、まだまだアツいきのこりあんの想いに応えて雅功と彪我は再び画面に登場。キャンプらしく焼きマシュマロを食べて楽しんでいると、突然雅功がこの日が19歳の誕生日という彪我を祝う。19歳の抱負を訊かれた彪我は“あと一年で二十歳になるということで、憧れの大人の人に近づけるように、自立した人間になれるように、身の回りの整理整頓をしていきたいです。19歳は部屋の片づけからやっていきます!”となんともミニマムな誓いを立てた。そして、アンコール曲で披露されたのは「みちくさこうしんきょく」。明るく軽快なナンバーを、雅功と彪我は元気に歌っていく。家で観ているきのこりあんとともに“ラララ〜”のコーラスを響かせて、楽しさ全開の笑顔でライヴを締め括った。
歌とギターを武器に、夜の雨のキャンプ場でスペシャルな空間を作り上げたさくらしめじ。次はどんな場所でどんなライヴを観せてくれるのか、これからがますます楽しみになるライヴだった。
撮影:鈴木友莉/取材:土屋恵介
さくらしめじ / 「さくらしめじのすくすくスクール ~国語の時間~」
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