「君のことを思うほどに想いがあふれ
て止まらない」。相思相愛な関係が生
み出した熱烈な風景。未完成リップス
パークル、代官山UNITワンマン公演の
模様をたっぷりとレポート。~僕らが
無邪気な僕らでいれるこの瞬間を、こ
れからも大切に育んでいきたい~。
それぞれのプライベート姿を映し出したメンバーの紹介映像を受け、新衣装姿の3人が舞台へ登場し、ライブは幕を開けた。始まりの合図を告げたのが、キラキラと輝きを放つ「ファンファンファンタスティック」。イントロが流れた瞬間から気持ちの針が一気にレッドゾーンへ突入。抑えきれない感情をぶつけるように、フロア中からメンバーを呼ぶ絶叫にも似た声が飛び交えば、床を揺らす勢いでミリスト(ファン)たちが一斉に跳ねだした。観客たちの熱狂を笑顔で受け止めながら、3人はミリストたちをさらに煽り出す。熱狂する大勢の人たちを目にして、何時も以上に3人は満面の笑顔を浮かべていた。ステージも、フロアも、感情のレベルメーターをぐんぐん上げてゆく。破顔した様で歌う3人を見ていたら、もっともっと熱狂を注ぎたくなっていた。その笑顔、ここからもっともっと膨らませていこうか!!!
熱狂を連れだすように、次に披露したのが「夢の中ワンダーランド」。冒険心をくすぐりワクワクする好奇心を導き出す、とてもファンタスティックな楽曲だ。3人の気持ちを揺さぶる歌声に刺激を受け心弾ませたミリストたちが、メンバーと一緒にタオルを振りまわしはしゃぎだす。ドキドキが止まらない。大サビでは、フロア中央に巨大なサークルが誕生。大勢の人たちが輪を作りながら駆けまわる楽しさ、嫌いじゃないよ。
スクリーンに映し出されたのは、新穂純麗の姿。彼女の幼少期から青春時代にかけての写真が映し出されるたびに、フロアから飛び交う「可愛い」の声。このコーナーでは、メンバーそれぞれがアイドルを目指した理由を、3人が短編劇に変え伝えてきた。新穂純麗が理想とするアイドル像。アイドル活動を続ける中で経験してきた苦労と苦悩を、3人はモノローグ劇のように演じてゆく。中で語られた新穂純麗がアイドルとして頑張れる理由。その本音が見えたとき、胸をキュッと疼く感覚を覚えていた。「わたしが自信を持って披露出来る曲がある」。その言葉に続いて「私信津々恋愛CHU」が飛びだした。
続いてバトンを受け取ったのが、雪梨冴愛。彼女も、同じく写真でここまでの歩みを振り返れば、「アイドルを目指したきっかけ」を伝えてきた。昔憧れたモーニング娘。やミニモニ。への想い。「自分を貫くアイドル」「たくさんの人たちを笑顔にして成長してゆく」のを理想のアイドル像としていることを語れば、何度も挫折しそうになり、幾度となくアイドルを辞めようと考えた日々があったことも告白してくれた。そのうえで感じている今と未来へ向かう雪梨冴愛の気持ちを、3人は舞台劇を通して描いてゆく。そして、これからもみんなと素敵な景色を観たいと願うように「いたずらさまーキュンラプソディ」を届けてくれた。
最後に映像のバトンを受け取ったのが七瀬美優。彼女も、芝居を通してアイドルを目指した理由を語りだす。SKE48のライブを見ながらアイドルに憧れた青春時代。未完成リップスパークルとして活動してゆく中で抱いた、理想と現実の差。でも、ファンたちがそんな自分を受け入れ、全力で応援し続けてくれるからこそ今の自分があることを、彼女は「今までの人生を振り返っても 幸せなことより苦しいことの方が多かった。だけどこの一瞬の幸せが苦しみをかき消すくらい私にとっての大切な光。だから、私は、アイドルを続けていられる」と告白してくれた。今も彼女は、一瞬一瞬の輝きを大切に未来へ向かって加速し続けている。そんな彼女の気持ちを後押しするように、「加速FANTASY」が飛びだした。
3人それぞれのプライベートな心の物語に続いて披露したのが、激しい曲調が魅力の「純白ノ翼 キミ色に染まる」。3人がサビ歌を雄々しく歌いだすと同時に、フロア中がふたたび大きく揺れだした。漲る勇気を勇壮に歌う姿へ、魂が震える興奮を覚えていた。愛らしい3人の姿にも惹かれるが、感情を剥き出しに激しく迫る表情も、とても魅力的だ。魂を熱く揺さぶるこの歌に触れている間、僕らはずっと心の翼を広げながら3人と一緒に大空を飛び交っていた。
「今まで未完成リップスパークルは、いつか完成したいをコンセプトに活動してきました。でも、完成することが目標ではなくて、未完成だからこそ不可能を可能に出来れば、未完成だからこそ切り開ける未来がある。そんな想いを歌にしました」
新穂純麗の愛らしいアカペラ声、続く雪梨冴愛の独唱から幕を開けたのが「Starlight Story」。切々とした美しいピアノアレンジによる楽曲の上で、新穂純麗と雪梨冴愛が優しく歌声をはべらせれば、七瀬美優が2人へさらにユニゾンを重ねてゆく。3人の歌声が寄り添った瞬間に感じた、嬉しい心の震え。そのハーモニーを受け、楽曲は一気に熱を抱いて駆け出した。優しい笑みを浮かべながら3人は、未来へ向かう意思を歌声に託していた。3人の美しいハーモニーに触れ、誰もが胸込み上げる想いを、瞼を濡らしながらくしゃくしゃの笑顔で受け止めていた。3人の歌声に心の嬉しい震えが止まらない。「照らせStarlight Story 届くまで」。例えそれが、小さな勇気やかすかな光だって構わない。信じた想いが確かな光を放っているのなら、何時か絶対に大きな光になれるはず。そんな想いを誰もが胸に抱きながら、彼女たちの信じた未来を照らすこの歌を受け止めていた。
ライブも終盤へ。新穂純麗の「お馬さんの好きな食べ物は」「ニンジン」のやりとりを受け、「ニンジン」がスタート。わちゃわちゃ弾けたダンスポップチューンに乗せ、フロア中の人たちが思いきり跳ねだした。舞台の上を駆けながら、歌いはしゃぐメンバーたち。気持ちを弾ませる楽曲へ触発され、フロア中の人たちも身体を小刻みに揺らし、声を張り上げてゆく。メンバーの動きに合わせ、左へ右に移動してゆくときのテンション上がった気持ち。沸きだす感情を、このままもっともっと膨らませたい。
アンコールは、3人のワンマンライブについての感想の声から始まった。雪梨冴愛は、「前回の代官山UNIT公演よりも倍くらい人が来てると思います。出てきた瞬間安心したし、最後まで不安なく楽しめました。今回はアカペラと劇も、新曲もあってもアワアワしてたんですけど。またアカペラをやりたいなと思いました。これからも上を目指して頑張ります」と語ってくれた。新穂純麗は、「前の代官山UNIT公演のときは動員足りないままライブが始まりました。今回はそのときの倍くらいは来てくれたように、新しい挑戦をやり続けた努力が形になったんだなと思いました。わたしにとっては一人一人大好きで大切でかけがえのない存在です。これからもわたしたちのことをずっと大好きで応援してくれたら嬉しいです」と答えていた。七瀬美優は、「ミリスパを4年近く続けてきて、たくさんの人たちに愛されて来たなと感じました。私たちもみなさんのことを愛してきたからここまで来れたし、何よりみなさんが私たちのことを愛してくれるから、私たちはここに立てているなと感じています。本当にみなさんに愛されて幸せを感じています。楽しいこともつらいことも、伸び悩んでる部分もあったんですけど。挫けそうなときに何時もみんながいてくれたし、みんなの顔を見ていると、わたしがやってきたことはぜんぜん無駄じゃないなと感じてました。これからもコツコツと最後までみんなと一緒に歩んでいけたらなと思います」と感想を述べてくれた。
アンコールでは、ふたたび新曲の「未完成music」を披露。激しさを抱いた楽曲を、彼女たちは切れ味鋭いパワフルなパフォーマンスに乗せ届けてゆく。ミリストたちも、2回目の演奏ということで早くもノリをつかみだしたのか、熱いエールをぶつければ、サビで大声張り上げ、拳を突き上げながら熱狂の中へ溺れていた。「未完成music」、まさにライブで一体化した熱狂を描くに相応しい攻撃的な楽曲が誕生した。光の先まで辿り着こうとする強い意志を詰め込んだ歌詞にも、ぜひ注目して欲しい。力強く拳を突き上げ歌う3人の姿にも、気持ちが熱く触発された。
未完成リップスパークル Web
01 ときめきハートダッシュ!
■tunecore
おすすめ記事
-
『OKMusic』サービス終了のお知らせ
2024.02.20 11:30
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.89】公開
2024.02.20 10:00
-
今年でデビュー50周年の THE ALFEEが開催する、 春の全国ツアー神奈川公演の チケット販売がいよいよ開始!
2024.02.13 18:00
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.88】公開
2024.01.20 10:00
-
宇多田ヒカル、 初のベストアルバム 『SCIENCE FICTION』発売決定& 全国ツアーの詳細を発表
2024.01.15 11:00
人気
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第1回 『自己紹介を。』 -
2014.12.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第16回 『巡り合いを。』 -
2016.03.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第2回 『忘れられていることを。』 -
2015.01.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第3回 『魔法の言葉は在るということ、を。』 -
2015.02.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第4回 『モヤモヤの正体を。』 -
2015.03.20 00:00