【ライブレポート】大黒摩季、ツアー
最終日に豪華ゲストも「夢に向かって
戦っている人はみんなロッカー」
オープニングは、ライブのストーリーの発端となる少女・アヤナの独白からスタート。「MAKIみたいになりたい」という最後のキメ台詞の後、スクリーン越しに浮かび上がるのは、アルバムのジャケットと同じスタイルでポーズを決めた大黒摩季だ。1曲目はアルバムのリード曲「LOVE MUSCLE」。2曲目でスクリーンが上がると、アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマにもなった「Lie, Lie, Lie,」へ。ここからダンサーを交えたラテンコーナーが続く。
途中、海の風景に乗せて「Resting」の文字が浮かび上がると一気にスローダウン。アルバムの中からゆったりした癒しの曲へ。「Naturally」では、この日のためのゲストとして、アルバムに参加したSPiCYSOLのKENNYとのデュエットを披露。そして大黒摩季自身のピアノ弾き語りによる「Mama forever」の熱唱で第1部が終了した。その後、15分の休憩へ。ROCKやPOPS系のコンサートでは珍しい構成だ。
「リベンジ」までアルバムからの楽曲が続いた後は、間髪入れずに「熱くなれ」「チョット」などヒットメドレーへ。「Anything Goes!」が終わった後のMCでは、今回のツアーに込めた大黒摩季自身の思いが語られた。
ライブのプランを練っている時、改元を目の前に控えて、世の中も新時代の到来と盛り上がり始めていること感じた大黒摩季は、昭和世代が新しい時代に何を残せるか?をテーマにライブを考えることにしたという。ひとつ目は、第1部のアナログサウンドと、第2部のデジタルサウンドを通して、ヘッドホンではなく音楽を体感して欲しいということ。ふたつ目は、コンプライアンス等で思ったことも言えなくなった時代を経て、令和の時代には、昭和世代はもう一度思ったことを言えるように、そしてSNSなどの言葉の暴力から令和世代を守っていきたいということ。三つ目は、平成に多発した災害の中で、熊本では1ヵ月掛かった段ボールの避難所が、北海道では5日ほどで出来たことに触れ、被災された方々の悲しみ、傷や努力が、次の災害への復旧の糧となっていることを実感したという。だからこそ、誰一人、無駄な痛みなんてないんだ!ということ。この3つをライブを通して表現したかったと語った。そして、その思いを込めて歌った「FIRE」、「Higher⤴︎⤴︎Higher!⤴︎⤴︎」で本編を終えた。
ツアー<MAKI OHGURO MUSIC MUSCLE TOUR 2019>は、令和へ時代が移行する中で、何かメッセージを残していきたいという思いから、大黒摩季自身が自ら考えたストーリー、演出プランを具現化した。前回のヒット曲がふんだんに盛り込まれたライブショーから、テーマ性の高い音楽や映像、ステージセットで表現した今回のエンターテインメントライブ。大黒摩季は令和の時代にまだまだ進化し続ける。
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