【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#106
ミュージシャン・細野晴臣の言葉
「歌えない」ことがある意味で大事なんですよ。歌えないことで、また違うことがやれるようになる。それを自覚することで、自分の道ができる
細野晴臣が、LA、ハワイ、ロンドン、パリ、東京など、世界各地の土地柄と音楽について語り尽くした名著『HOSONO百景』(河出書房新社)。今回の名言は、その本の発刊を記念して行われたインタビューからの抜粋である。ベースをはじめ、シンセサイザー、ドラム、ヴィブラフォン、マンドリン、三味線など、様々な楽器を操るマルチプレイヤーとしても知られる細野の多才さと独特な音楽観を物語っている。「歌えちゃうとシンガーですね。もはやミュージシャンじゃなくて、『歌手』という特別な存在になっちゃうんです」、「ある種のアスリート系」と、ボーカリストになることを敬遠するかのような発言もしている。とはいえ、このインタビューの時期、20枚目のアルバム『Heavenly Music』(2013年)などでも、細野は積極的に歌声を披露。「ちょっと歌うことが好きになってきた(笑)」と語る細野も、それはそれで、”らしい”と感じる。
細野晴臣 (ほそのはるおみ)
1947年7月9日生まれ、東京都港区出身。1969年、ロックバンド エイプリル・フールのベーシストとしてメジャーデビュー。1970年、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂とフォークロックバンド はっぴいえんどを結成。日本語ロックの旗手として注目を集める。1973年、はっぴいえんどが解散。ソロ活動を始めつつ、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆らとキャラメル・ママ(のちのティン・パン・アレー)を結成。プレーヤーとして、プロデューサーとして、荒井由実をはじめ多数のアーティストの楽曲を手掛ける。同年、1枚目のソロ・アルバム『HOSONO HOUSE』を発表。1978年、高橋幸宏、坂本龍一とイエロー・マジック・オーケストラ (Y.M.O.) を結成。1984年、『ビデオ・ゲーム・ミュージック』(1984年)をプロデュースし、ゲーム・ミュージックの先駆けとなる。YMO散開(解散/1983年)後は、テイチクに移籍。「Non Standard」と「Monado」の2つのレーベルを立ち上げる。Non Standardレーベルからピチカート・ファイヴ、World Standardなどを輩出する。1980年代後期にはワールド・ミュージック、1990年代にはアンビエント・ミュージシャンを日本で広める。2008年、『平成19年度芸術選奨』の大衆芸能部門で文部科学大臣賞を受賞。
アーティスト
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