首振りDolls、
結成から現在に至るまでを語る
マンスリーインタビュー第2弾を公開
首振りDolls
ナオ(Dr&Vo)、ジョニー・ダイアモンド(Gu&Vo)、ショーン・ホラーショー(Ba)が放つ音楽は、昭和歌謡やガレージロックをルーツとしたナオの個性に、初期パンクやハードロックをルーツとするジョニーの作曲センスとファンキーかつグルーヴィな楽曲をルーツとするショーンの要素が融合した、独自でジャンルレスな“首振りDollsという新たなジャンル”と言えるだろう。
そして、2019年5月22日には待望のニューアルバム『アリス』をリリースする。マンスリーインタビュー第2弾は、“首振りDollsというバンドはいったいどんなバンドなのか?”に迫ってみることにした。
■マンスリーインタビュー第1弾はこちら!
https://okmusic.jp/news/323875
最初はロックンロールとは遠い感じの、フォークに近い曲をやってたんです
ナオ:はい。
――今回はさらに、首振りDollsとはなんぞや? という首振りDollsというバンドの音について詳しく語ってもらおうと思います。首振りDollsはジョニーとナオから始まったわけだけど、当初、どういう音楽性にしようという話から始まったの?
ナオ:地元のホームでもある小倉FUSEの前身ライブハウス“バグー”の元店長の後藤さん(故)がまずジョニーと俺を引き合わせてくれたんです。
ジョニー:後藤さんのイベントで、前の俺がやりよったバンドとナオがやりよったバンドが対バンして、そこで知り合ったんやったかな?
ナオ:そうそうそう。
ジョニー:それが『真夜中の徘徊者』っていうイベントやったんよね。
――なるほど、だからメジャーデビューアルバムに『真夜中の徘徊者』っていうタイトルを付けたんだね。
ナオ:そう。首振りDollsはそこから始まったから、どうしてもそのタイトルにしたくて。音楽性に関しては俺とジョニーは似ているとこもあるけど、少し違っていたりもするんです。ジョニーは出逢ったときは、もっとロックンロールっていうかパンクだったんだよね。当時の俺はもっとわかりやすいロックンロールバンドをやっていたんです。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTみたいな。“ザ”が”THEE”でEを2個つけてるっていう…思いっきりミッシェル好きみたいなロックンロールバンド(笑)。音もそのままみたいな感じやったんですよ、好きすぎて(笑)。
ジョニー:俺も昔やってたバンドの「ザ」も”THEE”やったわ!(笑)
ナオ:“THEE”やちがちよな(笑)。
ジョニー:やりがちやりがち!(笑)
――2人が首振りDollsでやりたかった音楽はどんな感じだったの?
ジョニー:俺は首振りDollsで日本語ロックをやりたかった。スライダースとか、村八分とか…それがそのとき俺のブームやったけ、それっぽいのを作りたかった。
ナオ:言ってたね。新しくバンドしたいからドラム叩いてくれって言われたんですよ。それが首振りDollsの始まりでしたね。最初は全然ロックンロールとは遠い感じの、フォークに近い曲をやってたんですよ。「遠回り」って曲とか、今もよくライヴでやってる「ロックンロール」とか「タイムマシーン」が紛れてましたね。
――今も当時の古い曲をライヴでやっていたりするけど、違和感ないよね。
ナオ:うん、全然ないですね。
――その頃ショーンはまだ別の人生を歩んでいたんだね。
ショーン:そうですね、まだ首振りDollsに入ることになるとは思わず生きてましたね(笑)。
ナオ:まだそのときは首振りDollsっていう名前が付いていなかったかも。ジョニーと2人で 小倉のBarで飲みながらバンド名を決めたんですけど、あの頃はみんなでジョニーの家に集まって、衣装は古着屋で買ってきて。
ジョニー:最初は全部俺のお下がりやったよね(笑)。
ナオ:そうそう。全部ジョニーの服だった(笑)。
――なんだかキュンとする話だね(笑)。最初に作ったインディーズで作ったアルバム『首振人形症候群』はすごく完成度高いよね。
ナオ:結構すぐ売れちゃったんですよ。
ショーン:あ、それ、貰いました!
ジョニー:ネットで売ったら今、高値で売れるみたいよ!
ナオ:オークションで5万とかついてたよ!
ジョニー:ホントっ!? お金に困ったときは是非!(笑)
ショーン:あははは。絶対売らない!(笑)
ナオ:てか、俺持ってない……(苦笑)。
――本人なのに(笑)。すごくガレージ色の強いアルバムだよね『首振人形症候群』は。5月22日にリリース予定のメジャー2ndアルバム『アリス』はちょっとそこに近い匂いもする原点回帰を感じたりもするし、結成当初から首振りDollsの良さが凝縮された1枚が既に出来上がってた感はあるよね。
ショーン:たしかに。それは思いますね。側から見ていてすごくいいなぁっていう印象でしたからね。音デッカ! みたいな(笑)。
ナオ:音でかいね(笑)。
ジョニー:音ちょっとデカすぎたな、今思えば。
ナオ:まぁね(笑)。でも、本当にめちゃめちゃバカ全開でさ(笑)。どんな感じの音にしたいかって聞かれて、何か参考になるCD持ってきてって言われて、ジョニーが持ってきたのがThe Stoogesの『Raw Power』で。
ジョニー:イギー・ポップが自らマスタリングしたやつ。リマスターみたいなやつで、バカみたいに音がデカイの。その『Raw Power」よりデカイってアウトやけん(笑)。
ナオ:この音で録りたいってジョニーが言ったんだけど、もう誰が聴いたって音がいいっていうか、それ以前にめちゃくちゃ…。
ジョニー:うるせぇ。
ナオ:そうそう(笑)。ただうるさい(笑)。
ジョニー:びっくりするやつね(笑)。
ナオ:でもそれがカッコいいんですよ! “それがやりたい!”って言って作ったのが、初めて首振りDollsとして作ったアルバム『首振人形症候群』なんです。
――初期衝動や荒っぽさも、ここに原点があるんだなと。
ナオ:あれ一発録りやったもんね。
ジョニー:ほぼね。
ナオ:うん。ほぼ一発録り。
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