【超特急 インタビュー】
史上最大キャパシティの舞台で示す
“黄金時代”の壮大な幕開け
2018年12月7日@さいたまスーパーアリーナ
アルバム『GOLDEN EPOCH』を携え、昨年末に行なわれたアリーナツアー『BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH』の初日公演が早くもBlu-ray化。念願だったさいたまスーパーアリーナの舞台に立ち、“時代”をテーマに繰り広げられたステージは、超特急が踏み出す“黄金時代”の幕開けを、しっかりと映し出している。
“時代”がテーマだったので
点と点を結びたかった
さいたまスーパーアリーナは超特急が2018年の目標として掲げてきた舞台でしたが、実際にそのステージに立って、2万3,000人が埋め尽くす客席を見た時はどんな感想を持ちました?
ユースケ
大きなスロープが天井から下りてきて、噴き出したスモークの向こうから登場するというオープニングだったから、最初は僕らも客席が見えなかったんですよ。それがスモークが晴れた瞬間、上から見ても8号車(ファンの呼称)のペンライトがめっちゃきれいで! 今までにないスタートが切れたなぁって思いました。
そのペンライトの真っ只中にスロープから降り立っていくという幕開けが、またドラマチックで! 最新アルバム『GOLDEN EPOCH』のリード曲「need you」のMVに描かれていた、たったひとりの“you”を探して宇宙を旅するという物語にも通じるものを感じました。ステージセットも近未来的でしたし、まるでみなさんが“you=ファンである8号車”だと気付いて、やって来てくれたようだなぁと。
ユーキ
ありがとうございます! 今回のアルバムとツアーには“時代”という大きなテーマがあったので、近未来な神々しさだったり、壮大感は意識しましたね。ライヴ後半の映像も「need you」に近いものにしたり、その辺の世界観は上手く結び付けられたかなと思います。「need you」でも音が逆再生になるパートにダンサー5人それぞれの初センター曲…つまり、超特急の過去の振りをひとつずつ入れるという試みをしていたので、中盤ではその5曲をメドレーで並べて「need you」につなげるというセットリストを組んだり。やるからにはメッセージを込めたかったし、そうすることで点と点を結びたかったんです。
ちなみに「need you」をライヴで披露する時に薔薇を使っているのは、メドレーにも組み込まれていたデビュー曲「TRAIN」のMVで薔薇がモチーフになっているからですよね?
ユーキ
そうです。普通に振り付けをしたら薔薇なんて使わなかったでしょうけど、そこも超特急の歴史をつなぐという意味を持たせたかったんですよね。「TRAIN」はライヴ披露すること自体が、もう本当に久々で! 3年半振りじゃないかな。
リョウガ
だから、「TRAIN」の振りをおさらいする時は、リリース当時の路上ライヴの映像を観たんですよ。
カイ
あのメドレーの曲を出した頃って、毎週末いろんなところでフリーライヴをやらせてもらっていたので、リハーサルしていてもすごく懐かしかったですね。“クリスマスの真冬に半袖で「Shake body」やったなぁ”とか、“それでユーキのお尻からカイロが飛んだなぁ”とか。
ユーキ
あったね! コスモワールドの観覧車の前で。他にも新大久保とかラゾーナ川崎とか、当時フリーライヴをしていた場所の画が勝手に浮かびました。
タクヤ
あと、「Shake body」のMVではジムで撮影したなぁとかね。
タカシ
撮影のあとにみんなでファミレスに行ってめっちゃ食べたとか。いやぁ、懐かしい!
時代と言えば、2曲目の「Drive on week」でリョウガさんへのコールが追加されていたのにも、超特急の“今”を感じました。センター位置に来るダンサーに順にコールが起こる曲なのに、今までリョウガさんだけありませんでしたから。
リョウガ
新しいフォーメーションで披露したにもかかわらず、8号車の方もすぐに順応してコールしてくださったのが本当に気持ち良かったです。今まで「Drive on week」を披露するたびに、“なんで僕へのコールだけないんだろうな。羨ましいな”っていう想いがあったので、“やっとハンドルを握る時が来たな!”と。
カイ
あのコールは最初から想定していたわけではなくて自然に発生したものなんで、リョウガだけなかったのは本当に偶然なんですよ。単なるフォーメーションの都合だったんで、フォーメーションを変えるのを機にリョウガも入れたんです。
なるほど。そして、“未来”を占うという意味ではアルバム収録曲をはじめ、ステージ初披露の新曲が大量に盛り込まれていたのも、このライヴのポイントですよね。
ユーキ
だから、すごく新鮮でした。5曲目の「PUMP ME UP」とか、はっちゃけた曲調と淡々としたダンスのギャップがすごくシュールな曲なんで、今後どう化けていくのか楽しみですね。普段はリズムを刻みながら踊ることが多いんで、手振りだけが細かいパラパラの単純な動きを無でやり続けるのは、めちゃくちゃ難しかったですけど。
タクヤ
そんな曲のセンターが、なぜ自分に来たのかは分からないですが、いただいたからには自分の中で噛み砕いていこうと考えた結果、ああいう無表情で踊るスタイルに落ち着いたんです。ただ、自分的に全てを賭けていたのは、後半の「Fashion」から始まるバラードパートなんですよ。
しかもバラードパート以降の衣装は、タクヤさんのプロデュースですもんね。ゆったりとした白いシャツが空気をはらむさまが非常に美しくて、バラードの柔らかい動きにはぴったりだなと感じました。
タクヤ
そこは完全に曲に寄せましたね。個人的にもバラードは好きなんで、シンプルめの衣装で色は一切入れずに、表現の仕方だったりでメンバーそれぞれに色を足していくイメージで。もう、完全にバラード3曲(「Fashion」「FLASHBACK」「霖雨」)に焦点を当てた衣装なんで、その後のラストスパートのことはあまり考えてませんでした(笑)。
カイ
この3曲に全てを!(笑) 最近は僕とタクヤで衣装をやらせてもらうことが多いんですけど、僕がメンバーそれぞれに似合うスタイルを考えるタイプなのに対して、タクヤは自分の世界にみんなを連れていってくれるタイプなんです。
タクヤ
簡単に言ったら、カイはやり易くて僕はやり辛いっていう。
そんな(笑)。
カイ
でも、解釈は同じというか。メンバーそれぞれの色気もすごく出てたし、特にステージにポップアップで登場するのがすごくはまっていて、シンプルだけどカッコ良いっていうタクヤの思惑通りになって良かったなぁと思います。
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