【Czecho No Republic】ハートウォー
ミングかつオーケストラル・ポップな
キラーシングルが完成
L→R 砂川一黄(Gu)、八木 類(Gu&Cho&Syn)、タカハシマイ(Cho&Syn&Per)、山崎正太郎(Dr)、武井優心(Vo&Ba)
快進撃を続けるCzecho No Republicが早くもニューシングルをリリース。前作「Oh Yeah!!!!!!!」とはガラッと変わった作風がファンを驚かせながらも、彼らのフットワークの軽さを物語る。武井優心(Vo&Ba)がキラーチューン誕生の裏話を語る。
取材:山口智男
2014年はどんな1年でしたか?
早かったです。気付いたら冬でした(笑)。『MANTLE』(2014年7月発売)ってアルバムが出る前とか出た後ぐらいがピークで忙しかったと思うんですけど…あ、でも、ずっとか(笑)。その頃は毎日、メンバーみんなに会ってたんで、毎日一緒かぁって(笑)。自分が何をやってるのか客観視できないみたいな怖さもありましたね。どこにいるんだ?みたいな。最近、たまに休みがあるんですけど、やっと“次はこういうことをしたいな”と落ち着いて考えられるようになりました。
そんな忙しさの中で作り上げた今回の「For You」はハートウォーミングかつオーケストラルなポップソングになりましたね。
ちょっと前のチェコがやってそうなサウンドですよね。“For you”ってフレーズがまずあったんですけど、ただハッピーなラブソングっていうのは違うんじゃないかとギターの八木(類)に言われて、じゃあ亡き人を思うみたいな曲にしようと思ったんです。聴いたらハッピーなラブソングって思うかもしれないけど、実はじいちゃん、ばあちゃんの(ことを歌っている)歌みたいな。でも、それを押し付けてもしょうがないんで。サウンドはちょっと前のUSインディみたいな、きらびやかな明るいものにしようと思いました。正直、そういうテーマは最近の自分の中にはなかったんですけど、「For You」をやるならこういうサウンドだろうって。今回、これまでミディシンセで出していたホーンの音を、生で吹いてもらったんですけど、それはすごい楽しかったです。そういう意味で、かなりバンドらしいサウンドになってますね。
シンセサウンドを押し出した前回の「Oh Yeah!!!!!!!」からまたガラッと変わりましたね。
実はもともとあった曲なんですよ。やりたいことがどんどん変わってきてるから、2年前とか、1年前とかに作った曲が自分の中では古く感じられるんです。これを今、やる気は起きないなって。ぶっちゃけ「For You」もちょっとそういうところがあったんですけど、曲そのものはめっちゃ開けてるんで。特にサビは。だから、これを出さないのはもったいないと思ってたところに、グリコの『Pocky』のタイアップのお話をいただいたので、どんぴしゃで「For You」だろうって。俺としてはもうちょいエレクトロ寄りの曲を作ってるので、がっつりバンドサウンドっていうのはここで一旦、やめたいというか。“やめたい”ってわけではないんですけど、やりたいことはこれがど真ん中ではない。だから、自分としては 「For You」の次、どうなるかが楽しみなんです。
その分、カップリングのセックス・ピストルズの「Anarchy In The U.K.」のカバーでがっつりシンセサウンドには取り組んでいるわけですね。
若干ギャグですけどね(笑)。以前、洋楽のカバーをやってほしいと言われて、ラジオ番組で生演奏したんですよ。そしたらウケが良かったので、今回、入れてみました。ピストルズ大好きなんですよ。昔はパンクばっか聴いてました。
「Anarchy In The U.K.」のトラックは武井さんひとりで作ったのですか?
俺がおおよそ作って、タカハシ(マイ)と八木がウワモノを乗せました。そこはもうお任せで。そしたらふたりが思ってた以上に大暴れして、良くも悪くも品がない(笑)。ふたりしてすげぇ遊んでます。もうちょい整理したものを、今後はやっていきたいんですけど、でも異色で面白いものになりました。
インパクトがあるシングルになりましたね。
両極端すぎますよね(笑)。それに前作と全然違うじゃないですか。リスナーも困っちゃいますよね。どこに行きたいんだって(笑)。そこも含めて、楽しんで聴いてもらえたら嬉しいんですけど。
「For You」はタカハシさんがリード曲で初めてリードヴォーカルを取っていることも話題のひとつですね。
最初はひとりで歌えるメロディーだったんですけど、やっぱり俺も歌ったほうがいいってことになったので、じゃあ交互に歌うかって。ただ、ありがちなデュエットソングみたいに男女で掛け合うような、例えば…何だろう、『アナ雪』みたいなね。あぁいうのにだけはしたくないと思いました(笑)。だって、ふたりでいちゃついてたら超ダサいじゃないですか。それだけは何としてでも避けなきゃって。でも、ひとつのことをふたりで歌うってムズい。全然そんなつもりないんですけど、どうしても掛け合ってるような歌詞になっちゃって、おかげで歌詞にはすごい時間がかかりました。
「For You」の次が楽しみだとおっしゃっていましたが。
一昨日、新曲が完成しました。自分なりにすげえいいと思って、メンバーに投げたら“これ相当すごいですね!”って今までで一番いい反応が返ってきたんですよ。『MANTLE』の時は全曲、コンパクトに2~3分台にまとめたんですけど、今回作ったのは5分ちょっとあるがっつりなやつ。しかも、ほぼシンセサウンドで、その曲がこれからのキーになるんだろうなってところはあります。これまでバンドはバンド、デジタルはデジタルって分けてたんですけど、一緒にしちゃえばいいんだなって。それがやりたいことなんだって思えるようになりました。「For You」のようなハッピーなポップソングも好きですけど、ドーンと響くような感じのサウンドをやりたい時期ではあるのかな。
ひょっとしたら「For You」がバンドサウンドを聴ける最後かもしれない?
うん、最後。いや、最後ではないです。次の次のアルバムぐらいで帰ってくるかもしれないけど…帰ってくるのめっちゃ早いですね(笑)。でも、とりあえず最後。いや、最後ではないです(笑)。
アーティスト
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