L→R 山崎正太郎(Dr)、砂川一黄(Gu)、武井優心(Vo&Ba)、八木 類(Gu&Cho&Syn)、タカハシマイ(Cho&Syn&Per)

    L→R 山崎正太郎(Dr)、砂川一黄(Gu)、武井優心(Vo&Ba)、八木 類(Gu&Cho&Syn)、タカハシマイ(Cho&Syn&Per)

    【Czecho No Republic】夏をテーマに
    ポップに振り切った新しいチェコの音

    Czecho No Republic(チェコノーリパブリック)が前作『Santa Fe』から1年経たないうちに夏にぴったりのニューアルバム『DREAMS』を完成させた! 武井優心(Vo&Ba&Syn)がそんな新作における新たな挑戦について語る。
    取材:山口智男

    前シングル「Forever Dreaming」の取材の時、“4thアルバム『Santa Fe』でクールだったり、内省的だったりするいろいろな感じのものが出せたから、もう1回楽しい方向に舵を切ってみるのもいい”とおっしゃっていたことを考えると、今回はどんな曲を作ればいいかあらかじめ分かっていたのではないでしょうか?

    『Santa Fe』のツアーが終わってから、ずっと曲を作っていなかったんですけど、その間も音楽は聴いていたので“こういう音像の曲やってみたいな”とかリスナー目線になって、“次にクリエイトするなら、シンセの音はこんなので”とかそんな感じで曲を書き始めたら「Dream Beach Sunset」が最初にできたんですよ。それができるまでが長かったので、結構しんどかったんですけど、そこで気持ちが切り替わって、“夏っぽい”をテーマに決めてからはポップな方向に振り切って進んでいきました。

    今回、サウンド面ではどんなことを意識しましたか?

    録音した音をまとめるミックス作業の段階で、とにかくコンプレッションをかけないようにしました。そうすることで音の輪郭を潰さないように仕上げることができるんです。逆に、ありのままに聴こえる部分が出てくるんですが、人によっては下手に聴こえてしまうようなところや、息継ぎの臨場感もあえてそのまま残すようにしました。バンドのリアルさや生々しさを感じられるように、人間味が出る音に仕上げたかったんです。前作までの音質を振り返ってみると、デジタルの要素をうまく取り入れすぎていて、きれいに整頓されすぎているように思えたんですよ。自分のヴォイストレーニングの先生に音源を聴いてもらった時も“抑揚がない”と感想をくれて、もしかしたら面白味のない音になっているのかもしれないってことに初めて気付いたんです。だから、今作は違う仕上げ方をしてみました。楽器や歌がうまく分離されているから立体感がある。今までになかったチェコの音です。

    今回のアルバムは従来のチェコらしさに回帰した上で、ラップ調のヴォーカルに挑戦した「Dreamer」をはじめ、いろいろ新しい曲にも挑戦していますね。

    ラップはずっとやりたくて、やったらどんな印象になるんだろう?と思ってたんです。高い声と低い声を掛け合わせているんですけど、喋る時の声の雰囲気がちょうどこの感じなんですよね。ラジオ番組などで喋っている自分の声を聞き返すと、意外にポップだなと思って(笑)。BECKもラップじゃないけど、ぶつくさ言ってるじゃないですか。そういうのをやってみたかったんですよ。

    タカハシさんが単独で作詞作曲した「Shiny Girl」は、思いのほかチェコっぽい曲で。

    タカハシマイからの“チェコはこんなバンドだろう”というアンサーソング的なものだと思います。チェコにはこんな音を鳴らしてほしいという彼女の希望も感じました。2サビ以降は僕がアレンジを一緒に考えたので、よりチェコらしさが詰まったと思います。彼女が気持ち良さそうに歌ってるところが、この曲の聴きどころだと思います。

    「Blue Holiday」は派手な魅力はないのですが、案外、アルバムのハイライトなのではないかと思いました。カリプソが潜んでいるようなアレンジが印象的で。

    久しぶりに1日で構成もアレンジも歌詞もできた曲で、こんなにサクサク進んだのはかなり稀なことなので思い入れの強い曲です。歌詞は白昼夢感増し増しで、ドリーマーな青すぎるふたりを主役に、俯瞰で第三者が見ているみたいな構図にしてみました。この曲を聴きながら、引越し予定の新居の内見に行ったのを覚えています。その家の審査が通らなかったので、この曲を聴くと、その時の悔しさが蘇るんですよ(笑)。

    「パニック」はアルバム全体の青というイメージの中に、突然赤い差し色が入るようなイメージの印象があります。前作の段階では、こういう曲をまた作るとは想像できなかったので、ちょっとびっくりしました。

    ライヴで盛り上がるピークが、毎度昔の曲というのが面白くないなと思い、しっちゃかめっちゃかな曲を作ってみました。前作のモードなら間違いなく作ってない一曲です。

    今回、八木さんが3曲、タカハシさんが1曲、曲を提供していますが、頼もしいと思う反面、メインソングライターとしてうかうかしていられないという気持ちもあるのでは?

    頼もしいし、面白いです。もちろん、いつもうかうかしてはいられないという気持ちでやってます。ただ、ビビってもしょうがないので、伸び伸びと好奇心に忠実に自分はやるのみだと思ってますけどね。

    アルバムの最後を飾る「エンドロール」は、それまでの流れとはちょっと違う落ち着いた雰囲気と歌詞に表れた諦観がラストに相応しい曲だと思いました。同時に、生のバンドサウンドをアピールしたアレンジも含め、今後につながるような広がりも感じられるところがいいですね。

    歌詞は、ずっと歌ってみたかったテーマなんです。人生のラストに自分に関わってくれた人の名前があふれんばかりにエンドロールに流れていくイメージです。それが多ければ多いほど嬉しいし、より切なくなるじゃないですか。曲調的に生のグルーブありきの曲なので、生で録りました。ちょっとベースを歪ませすぎた感もありますが、気に入ってます。

    夢と言うと、希望に満ちたものというイメージがありますが、「Dream Beach Sunset」「Forever Dreaming」「Dreamer」からは、夢を掴めない挫折や焦燥感が感じれますね。それは、今、現実に武井さんが感じているものなのでしょうか?

    もしかしたら、そうなのかもしれないです。曲の中では正直でいたいんです。だから、今幸せの真っ只中なら、そういう曲を歌うと思います。
    『DREAMS』2016年07月20日発売TRIAD/日本コロムビア
      • 【初回限定盤(DVD付)】
      • COZP-1220~1 3780円
      • 【通常盤】
      • COCP-39654 3024円
    Czecho No Republic プロフィール

    チェコノーリパブリック:2010年結成のロックバンド。13年10月にアルバム『NEVERLAND』でメジャーデビュー。中期ビートルズを現代風にアップデートしたカラフルなポップサウンドが人気を集めている。15年7月12日、日比谷野外大音楽堂にてワンマンライヴを開催するとチケットは完売。大成功を収めた。同年9月には日本コロムビア内のTRIADレーベルに移籍。16年7月にはメジャー4作目となるアルバム『DREAMS』をリリースした。Czecho No Republic オフィシャルHP
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    OKMusic編集部

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