【04 Limited Sazabys】夢があるんだ
ぞ、という部分を若い世代に見せたい
L→R RYU-TA(Gu&Cho)、HIROKAZ(Gu)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)
フォーリミが地元・名古屋のツアーファイナルのライヴ映像を中心に、バンドのヒストリーやツアードキュメントを収録した大容量の1st DVD『MOMENT』をリリースする。今年4月に開催される自身主催の野外フェス『YON FES 2016』を含めてメンバーに直撃!
取材:荒金良介
初の映像作品『MOMENT』は最新シングル「TOY」に伴ったツアーのファイナルだったZepp Nagoya公演の模様と、バンドのヒストリー&ツアードキュメントの2枚組ですが、まずはライヴの感触から教えてもらえますか?
GEN
“やっとここまで来た”という感覚が強かったですね。
HIROKAZ
お客さんの顔も意外と見えたんですけど、昔から来てくれてた人もいましたね。
GEN
バンドマンもたくさん来ていて、“こんなに集まってくれるなんて、お前たちは愛されているな”って関係者の方に言われました。これは僕たちの人望の成せる業かなと(笑)。
全員
はははは。
当日の心境はどうでした?
GEN
フワフワしてました。だけど、お客さんが受け入れてくれる感じは名古屋が一番あったかな。
HIROKAZ
ツアーだったから、帰って来た感もあったし。お客さんも温かかったから、安心してやれたんですよ。
RYU-TA
Zepp Nagoyaがソールドアウトしたことはもちろん、ステージからその景色を観た時は圧倒されたし、嬉しかった。
GEN
いろんな借りも返せたしね。
借りというのは?
GEN
僕らのことを認めてくれなかった先輩にも“今の俺たちはこれだけできます!”というライヴを披露できたと思います。あと、刺激を与え合った名古屋のバンドマンに対しても、いい姿を見せられたと思うから。
刺激を与え合ったというのは?
GEN
同世代のバンドがいてくれたからこそ、悔しい思いをした時でも続けられた部分があるんです。今度は僕たちが刺激を与える立場なのかなと。
HIROKAZ
名古屋で悔しい思いをすることが多かったからね。周りはCDをバンバン出してるのに、ウチらは出せない時期もあったし…。全国にたくさん同世代のバンドがいるから、そこに負けないようにしなきゃいけないなと。
そして、今作はライヴ映像に加え、バンドのヒストリーとツアードキュメントも収録してますね。
GEN
僕らは去年の4月にメジャーデビューしたので、最近知った人もいると思うんです。
HIROKAZ
なので、この8年間で積み重ねてきたことも話そうと。
RYU-TA
フォーリミのことをよく知ってもらえるきっかけになればいいですね。
GEN
僕ら的には恥ずかしくて、あまり見せたくないところだけど…お客さんには楽しんでもらえるかな?って。やっぱり、“Zepp Nagoyaでワンマンをやれた”ということが、自分たちの中でもひとつの到達点という気持ちがあったし。ここまでの区切りとしても、バンドの歩みを見せたかったんです。
HIROKAZ
昔は泥水を飲んできたからね。
GEN
うん。わりと苦労しているほうなんですよ。トントン拍子で来たわけじゃないし…それを踏まえてZepp Nagoyaのワンマンを観てもらうと、また見方が変わるかなと思います。
なるほど。
GEN
歌詞もそうですけど、バンドをやり始めた頃はカッコ付けた内容を書いてたんですよ(笑)。それからどんどん自分を曝け出せるようになったし、そういう部分も見せないと伝わらないのかなって。演奏うんぬんよりも、生き様で勝負しないと、長くバンドを好きになってもらえないんじゃないかとも思ったんです。
映像の中でGENさんが“人間的な魅力を高めたい”と言っていたのが印象的でした。
GEN
カッコ良い人って、人間ができているというか…そういうバンドが長く愛されて、生き残っていると思うんです。10-FEETとか。今年4月に僕たちが開催する『YON FES 2016』にもつながるんですけど、バンドマンとして生きてきた活動が自分たちの財産だと思うし。
というのは?
GEN
僕らはインディーズバンドとして活動していた期間が長かったので。そのお陰でDIYでバンドを動かすことができるから、今回出てくれる予定のバンドも打ち上げの席で交渉したり。そういったところも、根底がバンドマンならではだと思うんですよ。全部自分たちで連絡して、ちゃんと人間としてつながってるところしか呼んでなくて。
なるほど。4月2日&3日に開催される初の野外フェス『YON FES 2016』は、そもそもどんな気持ちから生まれたのですか?
GEN
地元である名古屋に、帰って来れる場所を作ろうと思ったんです。あと、名古屋の人にとって、ロックに触れる場、音楽に触れる場、本気でバンドをやるきっかけになる場になって、名古屋の音楽シーンが盛り上がってくれたらいいなと。
フェスのラインナップに関しては?
GEN
先輩はほぼ呼んでなくて、同世代のバンドが多いんですよ。
第1回目から同世代で固めるというのはチャレンジですよね。
GEN
そうなんですよ。でも、同世代を中心にしたフェスで成功したら、一番カッコ良いんじゃないかな?って。先輩に対しても“下の世代がグイグイ来てるぞ”というのを見せられると思うから。
フォーリミは、自分たちの世代をどうとらえてます?
GEN
僕たちがバンドをやり始めた頃に、“CDが売れない”と言われ出して。“音楽業界に夢がない”という現実を見せられた世代だと思うんです。でも、僕たちはバンドでこれだけ人生が変わったし、夢しか感じてないんですよね。
このフェスを通じて、夢を与えたい?
GEN
そうですね。この映像作品を観ても分かる通り、ちょっと前までは普通の人でしたから。まぁ、今も普通の人なんですけど(笑)。夢があるんだぞ、という部分を若い世代に見せたいですね。
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